携帯電話やスマートフォンでもテレビを視聴できるワンセグ機能付きの機種を所有するだけで結ばされた受信契約は無効として東京都葛飾区議の男性が受信契約の無効と支払った受信料の返還を求めた訴訟の判決で東京地裁男性の請求を棄却。NHK側が勝訴した。
ワンセグで受信料の支払い義務、NHKが全勝
毎日新聞の報道によると、鈴木正紀裁判長は「ワンセグ機能付き携帯電話を持っていれば、契約を結ばなければならない」と述べ、男性の請求を棄却した。
放送法では受信設備を設置したらNHKと契約しなければならないと定めているが、携帯電話やスマートフォンのように移動できる端末利用できるワンセグが設置に該当するかは示されていない。今回の判決では“設置”を「受信機が一定の場所に置かれるだけでなく使用できる状態の受信機を管理、支配する意味だ」として受信契約は有効と認定された。男性は控訴する方針。
ワンセグ携帯とNHKの受信料に関する訴訟は複数起きており、2016年8月にさいたま地裁はワンセグを“設置”とするのを文理解釈上、相当の無理があるとして支払い義務がないと判断したものの、それ以後の水戸・大阪地裁・千葉地裁松戸支部では支払い義務ありの判決が出ていた。
iPhoneを除いたドコモ・au・ソフトバンクが販売する携帯電話やスマートフォンにはワンセグまたはフルセグ機能が搭載されていることがほとんど。利用者にNHKどころかテレビを見る意志がなくとも受信料を支払う義務が発生することになり、今回の判決に対する反発の声が殺到しそうだ。どうしてもNHK受信料を支払いたくなければ、ワンセグ機能のないiPhoneを選択するかどちらも搭載されていないことが多い海外製のSIMフリースマートフォンを購入するしかない。
キャリアやメーカーにはワンセグ機能のない携帯電話やスマートフォンを販売して欲しいが、ワンセグは災害用に役立つ機能であり、受信料を支払いたくない人のために機能を削除するのも難しい。
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