FCC、携帯電話独占販売契約を調査へ。
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

独占契約は、携帯電話サービスを提供する携帯電話通信事業社と端末をリリースする携帯電話メーカー間で交わされ、メーカーがリリースした端末を携帯電話通信事業者が独占して端末の販売を手がけるというもの。アメリカでは、AppleがAT&Tと「iPhone」の独占販売契約を結んでいます。
独占販売契約の詳細な調査に至った理由としては、携帯電話メーカーと特定のキャリアにのみ製品の販売権を認める独占販売契約は、携帯電話市場の競争性と革新性を妨げるという意見が米国議会で強まっていることなどが挙げられます。
また、FCCの会長代理であるマイケル・コップス氏は、米国議会の意見と同感であり、独占販売契約がユーザーの選択肢や携帯電話市場における革新的な開発を妨害してあるのかを調査して、もし、それに該当するのであれば適切な行動をとるべきだとしています。
独占販売契約が競争性と革新性を妨げると言われてもよく理解できませんよね。
恐らく、「iPhone」などの魅力的な端末を1キャリアのみで販売するとなれば、ユーザーにおけるキャリアの選択肢は無くなり、キャリア間での競争性が妨げられ、競争性が妨げられる事で革新的な開発も妨げられるという事だと思います。
日本においては、Appleと独占販売契約を結んでいるキャリアはありませんが(ソフトバンクモバイルは独占販売契約ではなく販売契約)ソフトバンクモバイルが実質的な独占販売を行っています。この実質的な独占販売によってiPhoneを買わないというコメントを携研でもよく見かけます。このように競争性が妨げられる事は明らかな事実なんですが、革新的な開発が妨げられるという意見はどうなんでしょうか?
タッチパネルを搭載したスマートフォンや携帯電話はiPhoneの発売前から多数ありましたし、iPhone自体別に革新的な端末とは思えません。
まぁ、iPhone発売以降は国内外問わずどのメーカーもiPhoneにインスパイアされた機種を続々とリリースしているという点では革新的な開発を妨げてると言えますが。