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総務省、携帯電話4社と合意-SIMロック解除へ

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Yusuke Sakakura更新日:2014/10/11 23:24
総務省、携帯電話4社と合意-SIMロック解除へ

総務省は携帯電話主要4キャリアとSIMロックを解除する方向で基本的に合意したと発表しました。

「SIMロック」とは、元々どのキャリアでも使用することのできる携帯電話に制限をかけて1つのキャリアでしか利用できないようにする機能。これが解除されることにより、ユーザーは携帯電話とキャリアの組み合わせが自由に決められるようになります。

しかし、総務省からの強制はなし。

総務省、「SIMロック」解除へ=携帯4社と合意(時事通信) – Yahoo!ニュース

携帯電話主要4社はSIMロックの解除に合意したものの、一部のサービスが利用できなくなるなどの弊害が生じると指摘。さらに、ソフトバンクモバイルでは以下の6点を指摘しました。

1.端末価格の値上がり
2.キャリアによるサービス、サポートの低下
3.ネットワークに対するコントロールの低下
4.料金面の負担増
5.犯罪の助長
6.基本的な問題


インセンティブの廃止。
「SIMロック」の解除により、端末の価格が上がるとばかり報道されていますが、原因が報道されていません。SIMロックの解除により端末の価格が上がる原因はインセンティブにあります。
インセンティブは携帯電話を購入したキャリアの料金プランを販売奨励金が上乗せされた価格で利用することで、端末の価格を引き下げるというものです。

元々、インセンティブが導入されたのは当時携帯電話が普及していなかったため、料金プランを引き上げる一方で携帯電話の価格を引き下げ、ユーザーが携帯電話を手にしやすくなるように仕向けたため。

最近の国内の携帯電話市場は飽和状態にあり、充分に携帯電話は普及しました。そう考えるとインセンティブが完全に廃止(現在は一部廃止)されるのが普通の流れです。

端末の価格が上がり、ユーザーには良くない施策と思われるかもしれませんが、SIMロックが解除されればインセンティブが完全廃止になり、当然料金プランは値下げされます。現在のインセンティブが一部廃止された状態は長期的に携帯電話を利用するユーザーは損をしていることになります。

SIMロック解除のための弊害。
また、現在の携帯電話市場は主要3キャリアにて同じメーカーから同じような端末が異なる製品名で販売されるという異常状態にあります。SIMロックが解除されないために国内メーカーは3キャリアで同じ端末を提供したい場合は、同じような端末を3端末開発する必要がありそのため無駄に開発費用がかかっているという状態。これが解消されれば、メーカーは新たな製品を提供することができ、ユーザーにとっては端末の選択肢が広がることになります。

ソフトバンクモバイルがSIMロックの解除に同意しながらも内容に対して反対の意見を述べる原因は他キャリアと比較して電波をキャッチしにくいという1点が大きく作用しています。現在、ソフトバンクモバイルから発売されている端末で1番売れているのがiPhone。それ以外の端末の売れ行きを見てみると悲惨な状況になっていることがわかります。
携帯販売ランキング(3月22日~3月28日):iPhone&840SHでソフトバンク躍進 次週、ついに「Xperia」旋風来るか? (1/5) – ITmedia +D モバイル

幸いなのはAppleがiPhoneをSIMロックを前提として販売していること。しかし、香港では唯一合法的にSIMフリーの端末が販売されており、日本でもSIMロックが解除されるのであればAppleも方針を変えるかもしれません。米国のAT&Tの独占販売契約とは異なり、ソフトバンクモバイルはただの販売契約しか結んでいないため、これは充分に考えられることです。

SIMロック解除への問題は、通信方式と周波数。NTTドコモとソフトバンクモバイル、イー・モバイルでは同じ通信方式を採用しており、SIMロックを解除すればそのまま端末を使用する事ができるますが、auでは通信方式が異なるためSIMロックが解除されてもそのまま端末を使用することができません。しかし、これらのキャリアは将来的にLTEという通信方式を採用するため、この問題は時間が解決すると考えられます。
ソフトバンクモバイルではこれに加えて全社がLTEを導入しても周波数帯の違いがあればサービスを利用することができないとコメントしていますが、端末側で複数の周波数をカバーしていればそれも解決できるのではないかと考えられます。
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