本日予定通りにWWDC 2012で「iOS6」が発表されました。内容はApple独自の3D対応の地図アプリや3G回線でのFaceTime対応など噂されていたものとほぼ同じでしたが、いつも通り期待できるアップデート内容になっていました。
1.やっぱりキタ!Apple独自の地図アプリ!
Apple独自の地図アプリが噂されたのは数年前からですが具体的な情報が報道されたのは1ヶ月前ほど。1ヶ月前に明らかにされたデモ動画でこれは完全に実写だ!と感動していましたが、「iOS6」にて搭載されるようです。Apple独自の地図アプリでは、「ナビシステム」と「3D機能」が新たに追加されることになります。
「ナビシステム」はアメリカのクチコミサイトYelpの情報が地図上に表示されたり、交通事故などの情報が地図上に表示されたりします。もちろんSiriにも対応していて「ガソリンスタンド近くにある?」と話しかけると音声で応答してくれるようです。
そして「3D機能」は前述した通りハイクオリティなビューを備えています。これは早く体験したいなー。
2.Siriが大幅アップデート!新しいiPadでも利用可能に。
これまでiPhone 4S独自の機能として提供されていた「Siri」がiOS6で新しいiPadに対応することとなりました。そして、利用シーンが拡大します。
まずはスポーツへの対応ということで試合の近況から特定の選手の打率までをSiriが教えてくれるらしいです。野球やバスケット、サッカーなど多くのスポーツに対応しますが、日本での提供はまだ先ですかね。
そして映画。現在地から近くにある映画館や上映スケジュールなどをSiriが教えてくれるだけでなく、「Fandango」というサイトからチケットの予約や購入までできてしまいます。映画レビューサイトとも連携することでユーザーレビューをSiriに質問できたりするんだとか。これも日本では限定されて提供されるでしょうね。フルに使えればかなり便利なのになー。アメリカの人が羨ましい!
対応言語もスペイン、メキシコ、韓国語、中国語などが追加されるようですよ。
3.Facebookの統合。
統合という表現はわかりにくいかもしれませんが、Twitterの様に色々なアプリから呼び出しが可能になるということです。Androidで言えばFacebookアプリがインテントに対応したのと同じことです。具体的に言えば、プリセットされている写真アプリから写真を選んでFacebookに直接アップロードしたり、Facebookで友達になっている人の誕生日などをカレンダーアプリと同期したり、地図アプリから現在地の情報をFacebookにアップしたりなんてことができるようになります。
個人的には統合という概念は非常にメンドクサイのでAndroidの様にフリーにインテントが使えればいいのになーと思いますが。
4.電話アプリがアップデート!メッセージ応答に対応。
最も利用率が高いのにアップデートされることのなかった電話アプリにも新機能が追加されます。電話がかかってきたけど手が離せないときってありますよね。そんな時に便利なのが新たに追加される応答機能です。通話アプリに「メッセージで返信」「後でかけ直して」というボタンが追加されてこれを押すとメッセージで応答することができます。応答するメッセージはカスタムすることもできますよ。
そして噂されていた「Do not Disturb」。噂では通知センターをオフにすることができるというものでしたが、正式に発表された内容ではあらゆる通知をオフにして電話がかかってきても音も鳴らさない、ディスプレイも光らなくできるというもの。睡眠を妨げられるのを嫌う僕みたいな人にぴったりです。
ただし、特定の電話番号から着信があった場合は通知するなんてこともできるようです。
5.FaceTimeがついに3G対応!
Skypeなど他のアプリよりも画質の良いFaceTimeが噂通り3Gに対応することになります(通話、動画ともに品質は下がりますが)。そして、複数のデバイスのFaceTimeが統合されます。具体的に言えば、これまでFaceTimeに着信があってもiPhoneだけ通知されていてMacやiPadには通知がないといったことが解消されて全てのデバイスに通知が来るようになります。ということは通知の瞬間は全てのデバイスに自分の顔があらゆる角度で表示されることになるのかな?
6.Safariにタブの同期機能が追加。
SafariがMacとiPhoneでタブの同期をすることができます。これも噂されていましたね。ただしMacは新たに発表されたMountain Lionのみ対応するようです。そして、オフラインリーディングリストへの対応。まぁあとで読むと同じだと思って良いです。指定した記事を予め登録しておくことでオフライン環境でも閲覧することができます。
さらに、写真などのアップロード簡略化やiOSアプリがある場合はアプリに誘導するメッセージが表示される機能が追加されます。
7.フォトストリームに共有機能が追加。
iOS5では複数のデバイス間で写真の共有が可能になりましたが、今度は他人へ写真を共有することができます。写真を共有すると相手側のデバイスに通知されて、写真にコメントを入れたりできるみたいです。
Instagramなど写真を加工して(しなくてもいいんだけど)他人へ共有できるサービスをiOSでサポートする様になったということでしょうか。ただし、Instagramはオンラインの友達向け(ブロガーとか?)、こっちはリアルな友達むけという使い分けもできるかな。
8.メールにVIP機能が追加。
VIP機能なんてかっこよくネーミングしちゃっていますが、メールの自動簡易振り分け機能です。どういうことかというと特定の人をVIPに登録することで新たに追加されるVIPフォルダに自動的にメールが保存されるというもの。
確かにiOSのメールアプリは全て同じフォルダに保存されるので、あとからメールを探しづらいんですよね。簡易とは言えどもこれは地味にありがたい!
そして、メールの編集画面で画像や動画を挿入することが可能になったり、メールの受信画面を下に引っ張ることでTwitterのタイムラインの様に更新することが可能になります。
9.あらゆるチケットを管理できるパスブック。
パスブックは既存のアプリのアップデートではなく、新規追加のアプリです。パスブックに飛行機や電車、映画、スポーツ観戦チケット、クーポンなどを登録しておくことができ、現在地からクーポンを利用できる店舗を探してたりできるようです。
正直これは微妙だな・・・。Newsstandみたいにならなければいいけど。
10.アクセシビリティのアップデート。
今回のアップデートは一般ユーザーにはあまり関係ないかもしれませんが、iPhoneやiPadにて特定のアプリしか立ち上げられなかったり、ホームボタンを無効化することができるようになります。何が嬉しいのかというと学校などでiPhoneやiPadで学習する時に特定のアプリしか起動できないようにして、サボることができないようにすることができるわけですね!この機能は教育機関でiOSデバイスを利用するには必須な機能ですね。
「iOS6」まとめ!
ほとんどの目玉機能が噂されていたものと同じでした。そういう意味ではいつものドキドキ感はありませんが、地味に便利な機能が増えているなーという印象。個人的には唯一ドキドキ感を得られそうなApple独自の地図アプリが気になります。あとはFaceTimeの3G対応。
朝起きたらすぐにアップデートしようとして落胆した人もいると思います。iOS6の提供は2012年秋から提供されます。開発者向けにβ版は本日から提供されます。
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