販売価格の割引や大々的なCM、ドコモショップで特設コーナーが設けられるなど2機種を優遇する施策「ツートップ」を打ち出したNTTドコモ。
ツートップに選ばれた2機種は発売から1ヶ月半で約120万台を売り上げるなど好調を維持していますが、ツートップに選ばれなかった機種はいずれも10万台にも達していないという厳しい状況に陥っています。
そんななか、日本経済新聞が端末メーカーの反発状況について報じています。
ユーザーもメーカーも離れていくNTTドコモ
日本経済新聞によると、とある端末メーカーが新製品に関する情報を事前にドコモに伝える習慣をとりやめ、ドコモショップ以外の販路確保に動いているとのことです。端末メーカー側も、嘆いているばかりではない。
「サンプルも出したくない。ツートップは我々への絶縁状でしょ」。あるシェア下位のメーカーでは、新製品に関する事前情報を必要以上にドコモに伝える慣習をとりやめることを決めた。ドコモファミリーの主要メンバーながら、ドコモを通さず、大手スーパーのブランドをつけた「PB(プライベートブランド)携帯」を売るプロジェクトを水面下で進める企業も出てきている。
反発心から生まれたドコモ離れの兆し。ドコモを頂点とした携帯電話ビジネスの産業ピラミッドは崩壊寸前だ。
引用元:ドコモ、非情の決断 日の丸ケータイの終焉 :日本経済新聞
ツートップの導入によってユーザーの囲い込みと新規顧客の獲得に成功すれば、ドコモの方針は正しかったとも言えたんでしょうが、2013年6月度のMNPでは-14万6900件と大幅な転出超過、純増数は-5900件で2013年1月以来の純減を記録するなど「大失敗」に終わっています。
結局、ツートップでは起きたのは、ドコモのスマートフォンを2年使いきり、他キャリアへの移行を検討していたユーザーの囲い込み失敗と新規顧客獲得の失敗で、ドコモの方針が正しかったとは言えない状況になり、今後、端末メーカーからの反発は強まるのではないでしょうか。
冬モデルが発売される年末は最大規模の商戦となりますが、夏モデルからメーカー数・機種数ともに減り、メーカーにとってもユーザーにとっても嬉しくない状態になるのかもしれませんね。
▼パナソニックが一般消費者向けの端末供給を取りやめるとの噂も出ています。
・パナソニック、ツートップの影響で2013年冬モデルの投入を見送りか
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