ソニー、iPhoneなど全てのスマートフォンでおサイフケータイが使えるSDカードを開発
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

みなさんが知る通り、今のiPhoneではおサイフケータイを利用することができません。それを理由にiPhoneへの機種変更をやめたという声もよく聞かれますが、ソニーではiPhoneを含めた全てのスマートフォンで利用できるSDカードの開発をしているようです。
ソニー、FeliCaチップ内蔵のmicroSDカードを開発
日本経済新聞によると、ソニーがおサイフケータイに利用するFeliCa(フェリカ)チップを内蔵したmicroSDカードを開発しており、1〜2年内にも実用化を目指すとのこと。
ソニーは自社の非接触ICチップ技術「フェリカ」の海外での利用を増やすため、スマートフォン(スマホ)の主要機種でフェリカが使えるようにする。オランダのセキュリティー技術開発会社と提携し、フェリカのチップを内蔵した小型カードを開発。スマホに差し込めば電子マネーなどの機能が利用できる。日本国内に比べて出遅れている海外市場で巻き返しを狙う。
小型カードは1~2年内の実用化を目指す。
利用する際のイメージとしては、FeliCaチップを内蔵したmicroSDカードをスマートフォンに取り付けることで駅の改札やコンビニ横にある専用の読み取り機にかざすと決済でき、iPhoneについてはmicroSDカードが使えないため、microSDカードが挿入できる専用ケースを使うことでおサイフケータイが利用できるようになるようです。
この取り組みは海外での利用を増やすためとのことですが、日本で広く普及しているFeliCaも国際標準規格のISOが取れなかったことも影響して海外ではType Aと呼ばれる別のおサイフケータイの規格が普及しています。
また、Type AはNFCで利用されていますが、スマートフォンなどの端末をかざしてから決済するまでの時間でNFCは劣るため、海外の交通網ではなかなかおサイフケータイが普及しないようです。
性能で勝るFeliCaがType Aに取って代わる可能性はまだあり、microSD化して一般ユーザーも使いやすくすることで海外でFeliCaが普及するためのキッカケにしたいということだと思いますが、うまくいくのか楽しみではありますね。
あくまでも海外向けとのことですが、日本向けではどういった恩恵があるのか考えてみると、AndroidではほとんどのスマートフォンがFeliCaチップを内蔵することでおサイフケータイに対応しているためあまりありませんが、iPhoneでは大きな恩恵が受けられるかもしれません。
専用のケースが必要なのであれば、既にあるSUICAやPASMOを挿入できるケースと大きく違わないのではないかと思う方もいるかと思いますが、チャージする際にいちいちカードを抜いて券売機でチャージしなければならないという煩わしさがあり、今回のmicroSD型のものであればその煩わしさも解決できるものと思われます。
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