総務省がSIMロック解除の義務化とクーリングオフ制度を2015年度にも導入する方針を示していますが、同時に2年契約ーいわゆる「2年縛り」にもメスが入ることが明らかになっています。
どのようにメスが入るのか気になるところですが、SankeiBizは、2年契約満了後の違約金が無料になると報じています。
利用者の囲い込みとトラブルが発生している「2年縛り」を一部規制へ
2015年度にも導入されるSIMロック解除の義務化とクーリングオフ制度については、携帯電話市場の活性化と消費者保護の観点等から議論されているもので、同じような観点から議論されているのが「2年縛り」です。「2年縛り」については、SIMロックとの併用によって利用者を囲い込んでいるとの指摘があり、特に契約から2年後に発生する自動更新について販売店で十分な説明が行われないため、2年契約の満了後も違約金が発生することを知らずに携帯電話やスマートフォンを解約したことで、違約金を求められるトラブルが起きていることや、契約期間に関わらず違約金が一律1万260円に設定されていることが問題だとされていました。
これらのトラブルを改善するべく、総務省では2年契約の満了後は無料で解約できるように規制をかけるとSankeiBizが伝えています。
一方、同時に見直しの対象だった大手3社が事実上、商慣習化している2年ごとにしか契約を解約できない「2年縛り」については、今回は見直しを見送った。
ただ、14日の中間とりまとめでSIMロック解除の義務化を打ち出した同省の有識者検討会は、最初の2年契約が満了すればいつでも無料で解約できるよう規制する方向。年末までに詰めの検討作業を重ねる意向だ。
引用元:携帯「SIMロック」解除義務化 「2年縛り」は今後どうなる? (2/3ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)
2年契約満了後は無料解約可というメリットの一方で長期契約者には不都合も・・・
現在、大手3社が提供している「2年縛り」は、25ヶ月目のみ違約金が発生しない「更新月」が設定されており、無料で解約またはMNPでキャリアを移行するにはこの更新月で解約するしかありません。2年契約満了後の違約金が無料になるとすれば、違約金が発生することを知らずに解約またはMNPを利用して違約金を求められるというトラブルが減るだけでなく、MNPを使ったキャリアの乗り換えが容易になるというメリットが考えられます。
ただし、その一方でキャリアは2年契約によって顧客を囲い込むことで毎月の基本料を半額にする「割引サービス」を提供しており、違約金が無料になるということは、2年契約が自動で更新できなくなる可能性が高く、これまで適用されてきた割引が突然効かなくなることもあり得るということです
2年契約満了後の違約金が無料になることによって新たに発生する問題についてもこれから対応策が議論されていくことになるかと思いますが、短期契約者にとっても長期契約者にとっても納得のいくものになることを願って今後の動きを注視していきたいと思います。
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