Googleが今年夏以降にリリースする「Android 14」では、12Lや13から継続してタブレットや折りたたみスマートフォンといった大画面デバイスのサポートが強化されます。
その1つとしてキーボードやタッチパッドのカスタマイズ機能が追加される可能性があるようです。Androidタブレットを作業デバイスに変えるための待望の機能です。
Caps lock、Ctrl、メタ、Altキーのリマップ可能に
Androidタブレットにキーボードを接続すると、多くのキーが正しく入力されますが、Caps lock、Ctrl、Fn、Altなど一部のキーは正常に入力できないことがあります。
Fnキーを入力したつもりがCtrlキーとして認識されるといった現象に遭遇した人は多いと思いますが、これはOS側とキーボード側のレイアウトが一致していないことが原因。
PC向けのOSであれば、OSとキーボードのレイアウトを一致させるキーリマップ機能が搭載されていて優れたアプリも多く存在しています。しかし、Androidではキーリマップ機能が貧弱であるがために、タブレットでキーボードを使って作業することを断念した人が多くいるはずです。
年内にPixel Tabletを発売するGoogleはこの問題を解消するためにキーリマップ機能の開発に取り組んでいるようです。
キーリマップの開発に合わせて設定画面も変更されるようで、Android 13では、物理キーボードの設定画面にアクセスするために「システム」>「言語と入力」>「物理キーボード」とたどりますが、Android 14では「言語と入力」が解体されて「システム」の配下に「言語」と「キーボード」が並びます。
このキーボードの配下に「物理キーボード」が用意されてキーリマップが可能になるとのこと。
XDA-Developersが発見したAndroid 14 デベロッパープレビューのキーリマップ機能では、すべてのキーの割り当てを変更することはできないものの、Caps lock、Ctrl、メタ、Altキーを入れ替えられます。
さらに、特定のキーに対してどう振る舞うのかが指定されたキーレイアウトファイルが更新され、新たなAndroidのキーコードが追加されるとのこと。キーボードを使ったフルスクリーンから画面分割に移行するショートカット機能も確認されています。
- 最近起動したアプリ確認
- キーボードのバックライトオン/オフ
- ミュートキー
- ズームイン/アウト
- フォーカス
非QWERTY配列のキーボードもサポートすることで、Apple Extended、AZERTY、Colemak、DVORAK、QWERTZ、Turkish-F、Turkish-Q、WorkmanキーボードもAndroidで利用可能になると予想されます。
キーボードだけでなくタッチパッドをカスタムできる機能も発見されました。
現在のAndroidでは、タッチパッドはマウスのようにしか動作しませんが、Android 14では3本指を左右にスワイプして戻る、上にスワイプしてホームに戻る、上にスワイプしてホールドして最近起動したアプリを確認する、下にスワイプして通知を表示する、4本指で左右にスワイプしてアプリケーションを切り替えられるタッチパッドならではのジェスチャー機能が追加されるようです。
さらに、カーソルの速度や加速度、タッチパッドの押下を1回で認識するか、スクロールを反転させるか、パッドの右下をタップして右クリックとして機能させるカスタム機能も用意されているとのこと。
長年放置されてきた物理キーボードの大幅な拡張は大画面の最適化の一環でしょう。ただし、年内発売のPixel Tabletも関係しているのであれば、専用のキーボードアクセサリが登場するための準備かもしれません。
Pixel Tabletは専用のスピーカー付きドックと連動したスマートホームデバイスになるようですが、もしタブレットを保護するカバーとスタンド付きの高機能な専用キーボードが発売されるのであれば、Pixel Tabletが自宅だけでなく外出先でも活躍する作業デバイスとしてより多くのユーザーから関心を集めるでしょう。
専用のキーボードには、今回追加されたキーコードに紐づくキーも並ぶかもしれません。
なお、XDA-Developersが発見した多くの機能はデフォルトでは表示されず、隠されたフラグを立てる必要があることからキーリマップ機能の開発がまだ始まったばかりでAndroid 14の正式リリースと同時に利用できるかは分かりません。
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