スマートフォンのアプリには、スクリーンショットを検出する機能を備えたものがあります。
日本では流行っていませんが、メッセージが自動削除されるSnapchatでは、メッセージのやり取りをスクショして保存したり、画面録画しようとすると、通知する機能を備えています。
こういった機能は各開発者が独自で実装する必要があることから多くは見られなかったものの、GoogleがAndroid 14でプライバシーを保護するスクリーンショット検出APIが導入されたことで拡大するかもしれません。
画面真っ黒のスクショが減るかもしれない
Googleによると、Android 14で追加されたスクリーンショット検出APIをサポートしたアプリでは、ユーザーのスクリーンショットを検出して画面ごと(アクティビティごと)に特定のアクションを呼び出すことができるとのこと。
Android Policeの報告によれば、現在はドイツのショッピングアプリOTTOがこのAPIをサポートしたスクショ検出に対応しているとのこと。OTTOでは、スクショを検出したことをシンプルにユーザーに伝える機能として活用されているようです。
このAPIを使えば、記事の冒頭で書いたSnapchatが独自で実装している機能もこれまでよりも簡単に実装できます。
また、LINEのトーク画面やメッセージ、Instagramのストーリーにおいては、スクショを検知して相手に通知することも可能なはず。ただし、影響が大きいことから導入にはかなり慎重になるものと思われます。おそらく導入されたとしてもスクショの取り扱いを注意するだけで、スクショが撮られたことを通知する可能性はそれほど高くないはずです。
より現実的なのはPayPayなどのコード決済アプリかもしれません。
現在はPayPayの支払い画面をスクショするとFLAG_SECUREによって真っ黒に塗りつぶされた画面が記録されますが、ユーザーにはなぜ画面が真っ黒で塗りつぶされるのか何の説明もなくかなり不親切です。スクリーンショット検出APIを利用すれば、iOSのように注意メッセージを表示することも可能です。
なお、FLAG_SECUREはADBコマンドでは回避できないかなり厳格なものですが、スクリーンショット検出APIで検出できるのは電源ボタンや音量ボタンといったハードウェアボタンを操作した方法に限定され、ADBコマンドを使ったスクショは検出できません。
また、スクリーンショット検出APIがアプリに実装されたとしても有効なのはAndroid 14以降の端末になります。Androidは最新OSの普及が遅いことで有名ですが、年々配信スピードが上がっており、Android 13は配信開始から約1年でトップシェアを獲得しています。
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