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いつ配信?Android 14の新機能と変更点まとめ

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Yusuke Sakakura最終更新日:2023/08/14 22:37

いつ配信?Android 14の新機能と変更点まとめ

2023年2月9日、GoogleがAndroid 14を発表しました。次期OSを先行体験できるデベロッパープレビュー版もすでに提供されています(導入手順はこちら

Android 14では、アプリのクローン機能やバッテリー使用量やバッテリーセーバの設定画面の改善、ユーザー判断によるプライバシーが保護されたフォトピッカーといった新機能が追加される見込みです。

この記事では、Android 14の新機能や変更点、対応機種、配信時期などをまとめています。Android 15が公開されるまで情報は随時更新します。

目次

Android 14の正式公開はいつ?

Android 14の公開スケジュール

Android 14の公開スケジュール

現在公開されているベータ版のAndroid 14は、3月までに2つのデベロッパープレビューが提供され、8月までに5つのベータ版が提供済みです。

Googleは正式版Android 14の配信時期について「あと数週間」と案内しており、9月までに提供されることが予想されます。

バージョン配信時期アップデート概要
デベロッパープレビュー12月初期ビルド。開発者のフィードバックに重点を置き、新機能やAPI、動作の変更を行う
デベロッパープレビュー23月機能追加、API、動作変更を伴うアップデート
ベータ14月ベータ版の初期リリース。ベータプログラムに登録してOTAで導入およびアップデート可能に
ベータ25月品質改善アップデート
ベータ36月ファイナルAPIやビヘイビアを含む最初のプラットフォーム安定版。Google Playストアでのアプリ公開も可能に
ベータ47月最終テストのための正式版に近いビルド
ベータ58月最終テストのための正式版に近いビルド
正式版?AOSPとエコシステムにAndroid 14を配信

Android 14の対応機種

Android 14の対応機種

発売から3年間のOSアップデートが保証されているPixelスマートフォン。Android 14では、2020年夏以降に発売された機種であればOSアップデートが可能です。

例えば、2023年2月のアップデートが最後になったPixel 4シリーズはAndroid 14を利用できません。

また、デベロッパープレビュー版およびベータ版がリリースされたのはの8機種で、Pixel 4aに提供されていません。

例年どおりであれば、デベロッパープレビュー版およびベータ版の対応機種がそのまま正式版の対応機種になることから、Pixel 4aはAndroid 14のアップデート対象外機種になると予想されます。

Android 14の対応機種
  • Pixel Fold
  • Pixel Tablet
  • Pixel 7a
  • Pixel 7 Pro
  • Pixel 7
  • Pixel 6a
  • Pixel 6 Pro
  • Pixel 6
  • Pixel 5a 5G
  • Pixel 5
  • Pixel 4a (5G)

お菓子なコードネームは“アップサイドダウンケーキ”

Androidには歴代のバージョンほぼすべてにスイーツにまつわるコードネームがアルファベット順で付与されています。

一般的にコードネームは開発者間で使用される内部的なものですが、Androidは全面に打ち出して“K”にあたるAndroid 4.4では、KitKatとコラボレーションした世界的なプロモーションが展開され、Nexus 7が当たるプレゼントキャンペーンも実施されました。

Googleはさまざまな問題からAndroid 10を機に全面を打ち出す方針を撤回したものの、当然ながら内部コードは今も存在しています。“U”にあたるAndroid 14のコードネームは、アップサイドダウンケーキ(Upside Down Cake)になりました。

アップサイドダウンケーキは、カットしたフルーツの上にケーキ生地を流し込んで焼き、提供するときには“ひっくり返して”提供するケーキです。

バージョンコードネーム由来のスイーツ
1.0
1.1
1.5Cupcakeカップケーキ
1.6Donutドーナツ
2.0-2.1Eclairエクレア
2.2 – 2.2.3Froyoフローズンヨーグルト
2.3 – 2.3.7Gingerbreadジンジャーブレッド(クッキー)
3.0 – 3.2.6Honeycomb蜂の巣
4.0 – 4.0.4Ice Cream Sandwichアイスクリーム・サンドイッチ
4.1 – 4.3.1Jelly Beanゼリービーンズ
4.4 – 4.4.4KitKatキットカット
5.0 – 5.1.1Lollipopロリポップキャンディ
6.0 – 6.0.1Marshmallowマシュマロ
7.0 – 7.1.2Nougatヌガー
8.0 – 8.1Oreoオレオ
9Pieパイ
10Quince Tart(内部コード)
Queen Cake(幻の外部コード)
クインスタルト
クイーンケーキ
11Red Velvet Cakeレッドベルベットケーキ
12Snow Coneかき氷
13Tiramisuティラミス
14Upside Down Cakeアップサイドダウンケーキ

アプリのクローン機能

アプリのクローン機能

Xiaomiなどの一部メーカーが独自実装しているアプリのクローン機能が追加される可能性があります。

通常、1台のスマホで1つしか同一アプリを利用できないものの、アプリのクローン機能を利用すると同一アプリを2つ利用できます。

例えば、LINEやFacebookはスマホ1台(1アプリ)につき1アカウントに限定されていますが、クローン機能を利用すれば、スマホ1台で2アカウントを利用することも可能です。

なお、スマートフォンメーカーが指定した場合、アプリ単位でクローン機能を無効化することが可能。GoogleはPixelスマートフォンにおいてYouTubeやYouTube Musicのクローンアプリを無効化しています。

デュアルSIMの自動切り替え

デュアルSIMの自動切り替え

デュアルSIMに対応したAndroidスマートフォンでは、利用可能なモバイルデータとSMSを手動で切り替える必要がありますが、Android 14では、最適な選択肢に自動で切り替える機能が追加されます。

Android 14が「最適」とする判断基準は不明ですが、例えば、メイン回線のSIMカードのギガが不足して速度制限等がかかった時にサブ回線に自動で切り替えたり、電波状況なども考慮される可能性があります。

バッテリー機能の強化

Android 14では、バッテリー使用量をより詳細に確認できるほか、新たなフィルタリング機能も追加されます。 さらに、バッテリーセーバーの設定画面が刷新され、いくつかのオプションが変更・削除されます。

バッテリー使用量の改善

バッテリー使用量

バッテリーの消費量・残量などを確認して電池持ちの改善に繋げられるバッテリー使用量。

新たに前回のフル充電から何時間、画面が点灯しているかを確認できるようになりました。スマホの電池持ちを把握するのにとても役立ちます。

また、アプリ別の表示、システム別の表示といったフィルタリングが可能になりました。

バッテリーセーバーの設定刷新

バッテリーセーバー

消費電力を節約して電池持ちを改善するバッテリーセーバーの設定画面が刷新されます。

まずは「基本バッテリーセーバ」と「スーパーバッテリーセーバー」をトグル式で選べるように変更されます。

次はバッテリーセーバーを自動起動するスケジュールの設定は「スケジュールとリマインダー」に変更され、残量に応じてバッテリーセーバを利用する場合、最低残量が10%から20%に引き上げられています。

いつも充電している時間の前にバッテリーが切れる可能性がある場合にバッテリーセーバーをオンにするオプション「普段の充電パターンを基に自動でON」が削除されました。

さらに、バッテリーの設定画面からPixelスマートフォンやワイヤレスイヤホン、充電ケースの電池残量を確認できるバッテリーウィジェットを追加できるようになります。

バッテリーの健康状態を確認できる新機能

スマートフォンの寿命が伸びている今、バッテリーの寿命も重要です。そこでAndroid 14では、バッテリーの寿命・健康状態を確認できる新しいAPIが追加される見込み。

追加されるAPIは充電状態や充電サイクルのほかに、バッテリーの製造日、初めての使用した日、容量がどれほど維持されているのか、といった健康状態も確認できるシステムAPIの存在も確認されています。

現在これらのAPIは正しく機能していないため、正式公開日までに追加されるかはわかりません。

ユーザー判断でプライバシー保護されたフォトピッカーが利用可能に

ユーザー判断でプライバシー保護されたフォトピッカーが利用可能に

昔からAndroidでは一部の写真や動画しか使わないにも関わらず、すべての写真や動画へのアクセス権を付与する必要がありました。

Android 13で登場した新しいフォトピッカーは、ユーザー選択した写真や動画にしかアクセスできないためプライバシー保護が大幅に強化されたものの、Twitterをはじめとして多くのアプリがこのフォトピッカーを使わない選択をしています。

Android 14では、アプリが実装していない場合でもユーザーの選択によってプライバシーを強化した新しいフォトピッカーを使えるようになります。

誤って前の画面に戻ってしまう問題が改善

Androidでは、アプリを起動中に画面の端から中央に向かってスワイプ操作すると前の画面に戻ることができますが、今の画面が最初のページで戻れない場合はアプリが終了することがあります。

このストレスを解消するために現在は開発者向けオプションとして提供されている予測型戻るアニメーションがAndroid 14では標準導入されます。

予測型戻るアニメーションが利用できる場面で前の画面に戻れずアプリが終了する場合、画面が縮小してホーム画面が表示されるアニメーションが表示されることで、事前にアプリが閉じる動作を予測することが可能に。

また、予測型戻るアニメーションは、前の画面に戻る時だけではなく、アクションシートや検索画面、サイドメニューを閉じる時など、アプリ内でも利用できます。

予測型戻るアニメーション
予測型戻るアニメーション

物理キーボードとタッチパッドが大幅改善

物理キーボードとタッチパッドが大幅改善

Androidに物理キーボードを接続して「快適だ」と言ってる人はそれほど多くないでしょう。ピュアなAndroidにはキーリマップの機能さえなく、改善の余地が大きくあります。

Android 14では、ついに物理キーボードのリマップ機能が追加されるかもしれません。すべてのキーをリマップすることはできないものの、多くの人がストレスを抱えているであろうCaps lock、Ctrl、メタ、Altキーの入れ替えが可能になるようです。

現行のAndroidではマウスのようにしか使えないタッチパッドはジェスチャー機能が追加。

3本指を左右にスワイプして戻る、上にスワイプしてホームに戻る、上にスワイプしてホールドして最近起動したアプリを確認する、下にスワイプして通知を表示する、4本指で左右にスワイプしてアプリケーションの切り替えが可能に。

さらに、カーソルの速度や加速度、タッチパッドの押下を1回で認識するか、スクロールを反転させるか、パッドの右下をタップして右クリックとして機能させるカスタム機能も用意される可能性があります。

開発状況を考えると正式リリース時に提供されるかはわかりませんが期待したいです。

サイドローディングで古いアプリのダウンロードを制限か

AppleのiPhoneと違ってAndroidでは公式のアプリストア以外からでもアプリをダウンロードできます。

非公式ストア以外からアプリをダウンロードする方法は「サイドローディング」と呼ばれていて、自由な競争を促す一方でセキュリティの問題が長年指摘されています。

Android 14ではサイドローディングのセキュリティ問題が改善されるのかもしれません。

Androidのソースコード管理プロジェクトAOSPから発見された変更内容によると、Googleは公式のアプリストアからダウンロードするときと同じように、サイドローディングでも古いAPIレベルを指定して開発されたアプリのダウンロードを制限するようです。

ダウンロードを制限するAPIレベルは時間をかけてAndroid 6.0 Marshmallowまで引き上げられるようです。

この制限が追加された場合、サイドローディングでもセキュリティがある程度担保され、自由な競争を維持したままマルウェアを排除することが可能になります。

衛星通信に対応か

衛星通信に対応か

Android 14で衛星通信に対応する可能性があります。

これは昨年8月にAndroid 13の正式版がリリースされ、SpaceXとT-Mobileが既存のスマートフォンで衛星通信が可能になる新サービスを発表した後、Google幹部のHiroshi Lockheimerが「今、衛星通信向けの設計を進めている」「Androidの次のバージョンで衛星通信の全てを有効にするため、パートナーをサポートできることに興奮している」とツイートしたことによるものです。

Android 14のロゴも衛星通信をモチーフにしたものになっていることを考えても対応する可能性は高いでしょう。ただし、日本で利用できるかは分かりません。

通知を逃さない「点滅による通知」

通知を逃さない「点滅による通知」

通知を受け取った時またはアラームがなった時にカメラのフラッシュライトを点滅または画面を事前に設定した色で点滅させる新機能「点滅による通知」が追加されます。

全画面の通知ブロック

アプリの中には画面をフルに使って通知してくるものがあります。

これに対処するためにベータ版のAndroid 14では、全画面通知またはポップアップ通知をする場合に新しい特別な権限が必要になり、設定画面から拒否することもできます。

開発中の段階では時計アプリやLINEといったアプリの全画面通知をブロックできます。

全画面の通知ブロック

地域の設定

地域の設定

言語設定とは異なる新しい「地域の設定」が追加されます。

言語設定とは別に地域によって異なる温度単位(摂氏、華氏)、週最初の曜日、数字の表記変更が可能です。

ホーム画面とロック画面のカスタマイズ大幅強化

Android 14では、ホーム画面やロック画面のカスタマイズ機能が大幅に強化されます。

絵文字を使った壁紙の作成機能が追加され、ロック画面の時計デザインやショートカットも変更できるようになります。

壁紙とスタイルの機能強化

壁紙とスタイルの機能強化

ホーム画面やロック画面をカスタマイズできる「壁紙とスタイル」が大幅に刷新されます。

カスタマイズ画面がロック画面とホーム画面に分離され、システムカラー配下の「その他の色」にモノクロパレットが追加されます。

絵文字を使った壁紙作成

絵文字を使った壁紙作成

Google I/O 2023にて絵文字を使用して壁紙を作る機能が発表されました。

最大14個までの絵文字、絵文字のパターン、カラーを指定してすることで絵文字の壁紙を作成してロック画面やホーム画面に設定できます。

ロック画面の時計をカスタマイズ可能に

ロック画面の時計をカスタマイズ可能に

待望のロック画面のカスタマイズ機能がGoogle I/O 2023にて発表されました。

Android 12で巨大化した批判された時計のスタイルやフォントを変更可能に。左上に時計、その下に日付と天気、右側に気温を表示する新しいスタイルも用意されます。

ロック画面のショートカットを変更可能に

ロック画面のショートカットを変更可能に

ロック画面のカスタマイズ機能では、左下と右下に表示されるショートカットを変更したり削除することもできます。

ベータ3版の時点では、ミュート、カメラ、QRコード、Home、サイレント、ライト、ビデオカメラに割り当てを変更できます。

残念ながら好きなアプリを割り当てることはできません。

インターフェースの変更まとめ

Android 14でも多数のインターフェースが変更されます。

画面を戻る時の矢印に背景追加

画面を戻る時の矢印に背景追加

これまで矢印だけが表示されていた戻るボタンに背景が追加されて視認しやすくなりました。

セキュリティとプライバシーの調整

セキュリティとプライバシーの調整

ドロップダウンメニューが廃止され、セキュリティの詳細設定とプライバシーの詳細設定が1つの項目に統合されました。

開発者向けオプション:ナビゲーションバーの背景透過

開発者向けオプション:ナビゲーションバーの背景透過

ナビゲーションバーの背景は基本的に透明で表示されますが、背景が黒色で表示されて画面が小さく見えるようなことも多々あります。

ベータ版Android 14では、開発者向けオプションとして「透明なナビゲーションバー」が追加され、このオプションをオンにするとナビゲーションバーの背景が透過されるようになりました。

ただし、ナビゲーションバーの下にテキストが表示されるなどオーバーレイヤーでは表示されないため、本物の透過ではありません。開発が進むにつれて透過が進む可能性があります。

その他の新機能と変更点

上記に加えて以下の新機能と変更が行われる可能性があります。

  • ファストペアリングの設定項目が追加
    • 設定画面>接続設定>接続の設定
  • 通話履歴の共有
    • 複数ユーザー機能に「スマートフォンの利用をゲストに許可する」設定が追加
    • オンにするとゲストアカウントと通話履歴を共有できる
  • セカンダリユーザーに管理者権限を付与
    • 管理者以外でもマルチユーザーの管理、デバイス設定の変更、デバイスの初期化まで可能に。デフォルトオフ
  • EIDの追加
  • IMEIを確認するにはタップ操作が必要に
  • Android 8.1/APIレベル27以下をターゲットにビルドされたアプリをインストールすると警告を表示
  • DualSense Edgeのキーレイアウトファイルが追加
  • セキュリティとプライバシー
    • 各項目のドロップダウンを廃止
  • リセット項目の分割
    • ひとまとめになっていたBluetoothとWi-Fiのリセット、モバイルネットワークのリセットに分割
  • サイレントインストールされたアプリの表示
  • 大画面デバイスのタスクバーに表示されるアプリアイコンにラベルが追加
  • フォントを200%まで拡大可能に。(Android 13では130%)
  • PINコードの自動確認(決定ボタンを押さずにロック解除)
  • 分割画面で起動したアプリペアの保存機能
  • ウィンドウ間のドラッグ&ドロップが可能に
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