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Android 14の新機能と変更点まとめ

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Yusuke Sakakura更新日:2024/04/08 14:06
Android 14の新機能と変更点まとめ

2023年10月5日、GoogleがAndroid 14を正式リリースしました。

Android 14では、ロック画面のアレンジ強化や衛星通信の対応、バッテリー使用量・バッテリーセーバーの変更、ユーザー判断によるプライバシーが保護されたフォトピッカーといった新機能が発表されています。

この記事ではAndroid 14の新機能や変更点、対応機種、配信時期などをまとめています。Android 15が公開されるまで情報は随時更新します。

目次

Android 14の対応機種

Pixel 8 Proレビュー:プレミアムクラブまであと一歩

発売から3年間のOSアップデートが保証されているPixelスマートフォン。Android 14では、2020年夏以降に発売された機種であればOSアップデートが可能です。

対応機種と配信状況は以下のとおりです。

機種名docomoauSoftBankRakuten
Google Pixel
Pixel 8|8 Pro 配信済み
Pixel 7a 配信済み
Pixel 7|7 Pro 配信済み
Pixel 6a 配信済み
Pixel 6|6 Pro 配信済み
Pixel 5a 5G 配信済み
Pixel 5 配信済み
Pixel 4a 5G 配信済み
AQUOS
AQUOS wish2 配信済み
AQUOS wish3 配信済み 配信済み 配信予定
AQUOS R7 配信済み
AQUOS R8 配信済み
AQUOS R8 pro 配信済み 配信済み
AQUOS sense7 配信済み 配信済み
AQUOS sense7 plus
AQUOS sense8 配信済み 配信予定
arrows
arrows N 配信予定
Galaxy
Galaxy S21 5G 配信済み 配信済み
Galaxy S21 5G
Olympic Games Edition
配信済み
Galaxy S21+ 5G 配信済み
Galaxy S21 Ultra 5G 配信済み
Galaxy S22 配信済み 配信済み
Galaxy S22 Ultra 配信済み 配信済み
Galaxy S23 配信済み 配信済み 配信済み
Galaxy S23 Ultra 配信済み 配信済み
Galaxy Z Flip3 5G 配信済み 配信済み
Galaxy Z Fold3 5G 配信済み 配信済み
Galaxy Z Flip4 配信済み 配信済み 配信済み
Galaxy Z Fold4 配信済み 配信済み
Galaxy Z Flip5 配信済み 配信済み
Galaxy Z Fold5 配信済み 配信済み
Galaxy A52 5G 配信済み
Galaxy A53 5G 配信済み
Galaxy A54 5G 配信済み 配信済み
Galaxy A23 5G 配信予定 配信済み 配信予定
Galaxy Tab S9 FE+ 5G 配信済み
Xperia
Xperia 1 IV 配信予定 配信済み
Xperia 5 IV 配信予定 配信済み 配信済み
Xperia 10 IV 配信予定 配信済み 配信済み
Xperia 1 V 配信済み 配信済み 配信済み
Xperia 5 V 配信済み 配信済み 配信済み
Xperia 10 V 配信済み 配信済み 配信済み 配信済み
Xperia Ace III 配信予定
その他
Nothing Phone (2) 配信済み
Nothing Phone (1) 配信済み
Redmi 12 5G 配信済み
moto g53s 5G 配信済み
Zenfone 10 配信済み
OPPO Reno9 A 配信予定
dtab d-51C 配信予定
dtab Compact d-52C 配信予定
DuraForce EX 配信予定

お菓子なコードネームは“アップサイドダウンケーキ”

Androidには歴代のバージョンほぼすべてにスイーツにまつわるコードネームがアルファベット順で付与されています。

一般的にコードネームは開発者間で使用される内部的なものですが、Androidは全面に打ち出して“K”にあたるAndroid 4.4では、KitKatとコラボレーションした世界的なプロモーションが展開され、Nexus 7が当たるプレゼントキャンペーンも実施されました。

Googleはさまざまな問題からAndroid 10を機に全面を打ち出す方針を撤回したものの、当然ながら内部コードは今も存在しています。“U”にあたるAndroid 14のコードネームは、アップサイドダウンケーキ(Upside Down Cake)になりました。

アップサイドダウンケーキは、カットしたフルーツの上にケーキ生地を流し込んで焼き、提供するときには“ひっくり返して”提供するケーキです。

バージョンコードネーム由来のスイーツ
1.0
1.1
1.5Cupcakeカップケーキ
1.6Donutドーナツ
2.0-2.1Eclairエクレア
2.2 – 2.2.3Froyoフローズンヨーグルト
2.3 – 2.3.7Gingerbreadジンジャーブレッド(クッキー)
3.0 – 3.2.6Honeycomb蜂の巣
4.0 – 4.0.4Ice Cream Sandwichアイスクリーム・サンドイッチ
4.1 – 4.3.1Jelly Beanゼリービーンズ
4.4 – 4.4.4KitKatキットカット
5.0 – 5.1.1Lollipopロリポップキャンディ
6.0 – 6.0.1Marshmallowマシュマロ
7.0 – 7.1.2Nougatヌガー
8.0 – 8.1Oreoオレオ
9Pieパイ
10Quince Tart(内部コード)
Queen Cake(幻の外部コード)
クインスタルト
クイーンケーキ
11Red Velvet Cakeレッドベルベットケーキ
12Snow Coneかき氷
13Tiramisuティラミス
14Upside Down Cakeアップサイドダウンケーキ

ロック画面のアレンジ強化

ロック画面のアレンジ強化

Android 14では、ホーム画面とロック画面を自由にアレンジできる「壁紙とスタイル」機能が大幅にリニューアルされました。

ロック画面時計のカスタムが可能に

ロック画面のショートカットを変更可能に

Android 14で強化されたロック画面のアレンジ機能では、時計のフォントや文字色を自由に変更したり、新しい表示スタイルの時計も選ぶことが可能になりました。

さらに、天気が突然悪くなった場合は天気ウィジェットを強調するなど、AIが状況に応じて画面を調整します。

このロック画面の時計カスタムはPixelデバイス限定の機能で残念ながら他のスマートフォンでは利用できません。

生成AIを使った壁紙の作成

生成AIを使った壁紙の作成

Pixel 8シリーズには、タップ操作だけでAIがセンスの良い壁紙を自動で生成してくれる画期的な壁紙機能も提供されます。

ショートカットボタンの割り当て変更

ショートカットボタンの割り当て変更可能に

これまでロック画面に固定表示されていた左下のGoogleホームとGoogleウォレットのボタンを他の機能に変更することも可能です。

割り当てできる機能は、Home、QRコードスキャナ、ウォレット、カメラ、サイレントモード、ビデオカメラ(動画撮影モードでカメラを起動)、ミュート、ライトのみで好きなアプリを割り当てることはできません。

この機能はPixelデバイス以外でも利用できます。

決定キーなしでロック解除可能に

ほぼすべてのスマートフォンに指紋認証や顔認証が搭載されているため、数字を打って画面ロックを解除することはそれほど多くありませんが、まったくないわけでもありません。

Android 14では、数字を打って画面ロックを解除する際に、入力した数字が合っている時点で即画面ロックが解除されるオプションが提供されます。

なお、利用するには6桁以上のPINコード設定が必要です。

バッテリー機能の強化

Android 14では、バッテリー使用量をより詳細に確認できるほか、新たなフィルタリング機能も追加されます。

さらに、バッテリーセーバーの設定画面が刷新され、いくつかのオプションが変更・削除されます。

バッテリー使用量の改善

バッテリー使用量

バッテリーの消費量・残量などを確認して電池持ちの改善に繋げられるバッテリー使用量。

新たに前回のフル充電から何時間、画面が点灯しているかを確認できるようになりました。スマホの電池持ちを把握するのにとても役立ちます。

また、アプリ別の表示、システム別の表示といったフィルタリングが可能になりました。

バッテリーセーバーの設定刷新

バッテリーセーバー

消費電力を節約して電池持ちを改善するバッテリーセーバーの設定画面が刷新されます。

まずは「標準バッテリーセーバ」と「スーパーバッテリーセーバー」がトグル式で選べるように変更されました

バッテリーセーバーを自動起動する「スケジュールの設定」は「スケジュールとリマインダー」に変更され、残量に応じてバッテリーセーバを利用する場合、最低残量が10%から20%に引き上げられています。

ゲームプレイ時などで邪魔だったバッテリーセーバーのリマインダーをオフにするオプションや90%充電されたら自動オフにするオプションが追加されています。

なお、いつも充電している時間帯の前にバッテリーが切れる可能性がある場合、バッテリーセーバーを自動でオンにするオプション「普段の充電パターンを基に自動でON」は削除されています。

バッテリーの健康状態を確認できる新機能

最近ではスマートフォンの使用期間やアップデートの保証期間が伸びていますが、バッテリーの寿命も重要です。そこでAndroid 14には、バッテリーの寿命・健康状態を確認できる新しいAPIが追加されます。

追加されるAPIは充電状態や充電サイクルのほかに、バッテリーの製造日、初めての使用した日、容量がどれほど維持されているのか、といった健康状態も確認できるシステムAPIの存在も確認されています。

衛星通信に対応か

衛星通信に対応か

Android 14で衛星通信に対応する可能性があります。

これは昨年8月にAndroid 13の正式版がリリースされ、SpaceXとT-Mobileが既存のスマートフォンで衛星通信が可能になる新サービスを発表した後、Google幹部のHiroshi Lockheimerが「今、衛星通信向けの設計を進めている」「Androidの次のバージョンで衛星通信の全てを有効にするため、パートナーをサポートできることに興奮している」とツイートしたことによるものです。

Android 14のロゴも衛星通信をモチーフにしたものになっていることを考えても対応する可能性は高いでしょう。ただし、日本で利用できるかは分かりません。

通知を逃さない「点滅による通知」

通知を逃さない「点滅による通知」

通知を受け取った時またはアラームがなった時にカメラのフラッシュライトを点滅または画面を事前に設定した色で点滅させる新機能「点滅による通知」が追加されます。

全画面の通知ブロック

アプリの中には画面をフルに使って通知してくるものがあります。

これに対処するためにベータ版のAndroid 14では、全画面通知またはポップアップ通知をする場合に新しい特別な権限が必要になり、設定画面から拒否することもできます。

開発中の段階では時計アプリやLINEといったアプリの全画面通知をブロックできます。

全画面の通知ブロック

物理キーボードとタッチパッドが大幅改善

物理キーボードとタッチパッドが大幅改善

Androidに物理キーボードを接続して「快適だ」と言ってる人はそれほど多くないでしょう。ピュアなAndroidにはキーリマップの機能さえなく、改善の余地が大きくあります。

Android 14では、ついに物理キーボードのリマップ機能が追加されました。すべてのキーをリマップすることはできないものの、多くの人がストレスを抱えているであろうCaps lock、Ctrl、Action Key、Altキーの入れ替えが可能になりました。

Android 14 - 物理キーボードAndroid 14 - 物理キーボードAndroid 14 - 物理キーボード

現行のAndroidでは、マウスのようにしか使えないタッチパッドはジェスチャー機能が追加されました。

3本指を左右にスワイプして戻る、上にスワイプしてホームに戻る、上にスワイプしてホールドして最近起動したアプリを確認する、下にスワイプして通知を表示する、4本指で左右にスワイプしてアプリケーションの切り替えが可能に。

さらに、カーソルの速度や加速度、タッチパッドの押下を1回で認識するか、スクロールを反転させるか、パッドの右下をタップして右クリックとして機能させるカスタム機能も用意される可能性があります。

デュアルSIMの自動切り替え

デュアルSIMの自動切り替え

デュアルSIMのAndroidスマートフォンでは、手動で使用するSIMを切り替える必要がありますが、Android 14では自動切り替えの機能が追加されました。

自動で切り替える判定基準は接続が安定しているかどうか。おそらく電波状況を指しているものと思われますが、もしかするとドコモで継続的に発生している電波はあるのに通信できない、データが流れない症状もクリアできるかもしれません。

地域の設定

地域の設定

言語設定とは異なる新しい「地域別の設定」が追加されます。

言語設定とは別に地域によって異なる温度単位(摂氏、華氏)、週最初の曜日、数字の表記変更が可能です。

ウルトラHDR

ウルトラHDR

Android 14では、鮮やかな色とハイライトをより明るく、シャドウを暗く表示することによって写真を美しく仕上げるウルトラHDRをサポートします。

多くのスマートフォンでサポートされているHDR対応ディスプレイで表示できるため、Android 14にアップデートさえできれば、より美しいウルトラHDR画質が楽しめます。

なお、ウルトラHDRで撮影する場合は対応デバイスが必要になります。Googleのデバイスでは、Pixel 8、Pixel 8 Proが対応しています。

セキュリティとプライバシー

OSアップデートのなかでも重要なセキュリティとプライバシーに関連する新機能や変更点を以下にまとめます。

ユーザー判断でプライバシー保護されたフォトピッカーが利用可能に

ユーザー判断でプライバシー保護されたフォトピッカーが利用可能に

昔からAndroidでは一部の写真や動画しか使わないにも関わらず、すべての写真や動画へのアクセス権を付与する必要がありました。

Android 13で登場した新しいフォトピッカーは、ユーザー選択した写真や動画にしかアクセスできないためプライバシー保護が大幅に強化されたものの、Twitterをはじめとして多くのアプリがこのフォトピッカーを使わない選択をしています。

Android 14では、アプリが実装していない場合でもユーザーの選択によってプライバシーを強化した新しいフォトピッカーを利用できます。

位置情報のサードパーティ共有を明示

位置情報のサードパーティ共有を明示位置情報のサードパーティ共有を明示

Yahoo!天気など、要求した位置情報をサードパーティと共有するアプリにおいては、許可画面に「このアプリは、位置情報をサードパーティと共有する可能性があります」の吹き出しが表示されます。

吹き出しをタップすると位置情報を共有する目的も表示されます。

これまでこの情報は誰も見ないようなGoogle Playの画面で確認できましたが、Android 14ではもっと見やすくなります。

古いアプリのインストールを制限

iPhoneと違ってAndroidでは、自己責任で公式ストア以外からアプリをインストールすることができます。

この手法はサイドローディングと呼ばれており、Google Playストアでは公開されていないバージョン1.0向けに開発されたアプリさえも簡単にインストールできます。

これを可能にするのがAPIレベルという仕組み。Android 1.0はAPIレベル1、Android 14はAPIレベル34に設定されており、APIレベルはOSのバージョンよりも細かく刻まれています。

APIレベルは後方互換性を持っているため、例えば、APIレベル5に設定されたアプリはAndroid 1.0では動作しないものの、Android 14では動作します。

しかし、互換性が広がるとテストが必要な環境も拡大することから開発者は自主的にAPIレベルを引き上げて旧バージョンのサポートを終了します。一方でユーザーはもちろん、ハッカーのような悪意のある第三者も攻撃しやすい脆弱性のある古いAPIレベルで開発されたアプリを好みます。

Android 14では、より安全な環境を実現するためにAPIレベルの最低値を23に設定しています。APIレベル23が8年前に登場したAndroid 6.0 Marshmallowであることを考えれば、制限されたとは言え、かなり高域をサポートしていることから不満を述べるユーザーは少ないでしょう。

なお、古いAPIレベルで開発されたアプリを公式ストアからダウンロードすることはすでに不可能になっています。Android 14では、公式ストアに加えてサイドローディングでも同様の制限がかけられたことになります。

インターフェースの変更まとめ

Android 14でも多数のインターフェースが変更されます。

画面を戻る時の矢印に背景追加

画面を戻る時の矢印に背景追加

これまで矢印だけが表示されていた戻るボタンに背景が追加されて視認しやすくなりました。

セキュリティとプライバシーの調整

セキュリティとプライバシーの調整

ドロップダウンメニューが廃止され、セキュリティの詳細設定とプライバシーの詳細設定が1つの項目に統合されました。

開発者向けオプション:ナビゲーションバーの背景透過

開発者向けオプション:ナビゲーションバーの背景透過

ナビゲーションバーの背景は基本的に透明で表示されますが、背景が黒色で表示されて画面が小さく見えるようなことも多々あります。

ベータ版Android 14では、開発者向けオプションとして「透明なナビゲーションバー」が追加され、このオプションをオンにするとナビゲーションバーの背景が透過されるようになりました。

ただし、ナビゲーションバーの下にテキストが表示されるなどオーバーレイヤーでは表示されないため、本物の透過ではありません。開発が進むにつれて透過が進む可能性があります。

その他

  • 複数ユーザー
    • ゲストアカウントに通話を許可する機能が追加。通話履歴も共有されます
  • リセット項目の分割
    • 1つになっていたBluetoothとWi-Fiのリセット、モバイルネットワークのリセットに分割
  • サイレントインストールされたアプリの表示
  • 大画面デバイスのタスクバーに表示されるアプリアイコンにラベルが追加
  • フォントを200%まで拡大可能に(Android 13では130%)
  • ウィンドウ間のドラッグ&ドロップが可能に
  • デバイス情報
    • EIDの追加
    • IMEIの確認にタップ操作が必要に
  • Android 8.1/APIレベル27以下をターゲットにビルドされたアプリをインストールすると警告を表示
  • DualSense Edgeワイヤレスコントローラーのキーレイアウトファイルが追加
  • フィットネス・健康・睡眠などのデータを一眼管理
    • 対応アプリ:WEBGYM、Welby、あすけん、ユビーなど
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