Apple Payの支払い方法は大きく分けて2つある。1つはiPhoneやApple Watchをかざすだけの方法、もう1つはサイドボタン/ホームボタンを2回押して指紋認証また顔認証をしてからかざす方法だ。
iPhoneやApple Watchをかざすだけで支払いを済ませるには事前に「エクスプレスカード」に設定する必要がある。これまでエクスプレスカードに設定できるカードは事前に金額をチャージしたSuicaなどに限定されていたが、iOS 12.3ではクレジットカードも設定できるかもしれない。
エクスプレスカードの設定対象が拡大か
TAP DOWN UNDERによると、iOS 12.3に含まれるjson形式のpassファイルから新しい“supportedTransitNetworkIdentifiers”オプションが見つかったとのこと。
このオプションは「Express Transit with Apple Pay」に関するものだという。日本では「Apple Payのエクスプレスカード」として提供されていてオプションを有効にすると、指紋認証や顔認証といった認証不要でiPhoneやApple Watchをかざすだけで支払いをしたり、自動改札を抜けられる。
重要なのはこのオプションがVisa/MasterCard/American Expressといったクレジットカードに関するエリアから発見されたことだ。前述したとおり、エクスプレスカードは、事前に残高にチャージしたお金を支払うSuicaなどのプリペイドカードでのみ可能だったが、追加されたオプションによってクレジットカードをエクスプレスカードに設定できる可能性がある。
なお、Appleは今年7月上旬からニューヨークの地下鉄やバスなどを運営するMTAの公共交通機関でApple Payが利用可能になると発表していることから、9to5Macは今回明らかになったクレジットカードのエクスプレスカード対応はApple PayのMTA対応に関するものではないかと指摘している。日本でどのような影響や利便性をもたらすのかは不明だ。