Appleが型破りなパフォーマンスを実現する次世代のM2チップを搭載した最新の「iPad Pro」を発表しました。
次世代のAppleシリコンによる驚異的なパワーによって、iPadOS 16で強化されるマルチタスキング機能に対応。第2世代のApple Pencilはホバリング操作もサポートします。
わずか数ヶ月前にはパワフルなM1チップと、マスクを着けたままでも画面ロックをスムーズに解除できる電源ボタン内蔵の指紋認証「Touch ID」を搭載した「iPad Air(第5世代)」も発売されています。
iPad Air 5を購入するか、それとも最上位モデルのiPad Proを購入するか迷っている人が多いはず。
この記事では、それぞれのモデルにどういった違いがあるのかを徹底的に比較することで、自分にとっての最適なタブレットを探すことができます。ぜひ購入の参考にしてください。
目次
- iPad Air 5とiPad Proの違い比較
- 価格とストレ—ジ容量
- サイズとデザイン
- 画面の大きさとディスプレイ
- カメラ
- 指紋認証と顔認証
- バッテリ—と電池持ち
- パフォーマンス
- まとめ:iPad ProとiPad Air 5の選び方
iPad Air 5とiPad Proの違いを比較
スペック | iPad Air 5 | iPad Pro 11インチ | iPad Pro 12.9インチ |
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デザイン | |||
カラー | シルバーピンクパープルブルースターライト | スペースグレイシルバー | スペースグレイシルバー |
容量と価格 |
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サイズ |
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重さ |
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ディスプレイ |
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チップ |
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メモリ | 8GB |
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5G | Sub6 | Sub6 | Sub6 |
バッテリ—容量 | 28.6Wh | ? | ? |
電池持ち |
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メインカメラ |
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メインカメラ (ビデオ撮影) |
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フロントカメラ |
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スピーカー | 2スピーカーオーディオ(横向き) | 4スピーカーオーディオ | 4スピーカーオーディオ |
セキュリティ |
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コネクタ |
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センサー |
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Bluetooth | 5.0 | 5.3 | 5.3 |
アクセサリ |
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iOS 16の新機能 |
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価格とストレ—ジ容量
価格が最も安いのはiPad Air 5で、同じ容量(256GB)の価格差は、11インチ iPad Proが+24,000円、12.9インチ iPad Proが+72,000円と大きな開きがあります。
ストレ—ジ容量はiPad Air 5が64GBと256GBの2種類。iPad Proの2機種は128GB、256GB、512GB、1TB、2TBの豊富な4種類から選べます。
大画面のタブレットで動画を見たり、リモ—ト会議やオンライン授業を利用するなど、何かを見るためならiPad Air 5の容量で十分です。
一方で、一眼レフカメラで撮影した高精細な写真や動画、iPhone 14 Proで撮影した容量の大きい48MP ProRAW、4K動画など、大容量のデータを扱うようなクリエイティブな利用をする場合は512GB以上の容量を選べるiPad Proを選択するべきです。
以下はキャリア版(Wi-Fi+Cellularモデル)とApple Store価格を比較したものです。
容量 / キャリア | iPad Air 5 | iPad Pro 11インチ | iPad Pro 12.9インチ |
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---|---|---|---|---|
64GB | docomo | 120,560円 | — | — |
au | 115,200円 | — | — | |
SoftBank | 120,240円 | — | — | |
Apple |
| — | — | |
128GB | docomo | — | 166,980円 | 219,890円 |
au | — | 149,760円 | 198,000円 | |
SoftBank | — | 167,760円 | 221,760円 | |
Apple | — |
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256GB | docomo | 144,870円 | 185,020円 | 238,590円 |
au | 138,960円 | 165,600円 | 213,840円 | |
SoftBank | 144,720円 | 185,760円 | 239,760円 | |
Apple |
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512GB | docomo | — | 221,540円 | 275,660円 |
au | — | 198,000円 | 245,520円 | |
SoftBank | — | 221,760円 | 275,760円 | |
Apple | — |
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1TB | docomo | — | 293,700円 | 347,710円 |
au | — | 261,360円 | 311,040円 | |
SoftBank | — | 293,760円 | 347,760円 | |
Apple | — |
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2TB | docomo | — | 365,750円 | 420,420円 |
au | — | 326,880円 | 374,400円 | |
SoftBank | — | 365,760円 | 420,480円 | |
Apple | — |
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サイズとデザイン
iPad Air 5とiPad Proの3機種はいずれもホ—ムボタンのない同じオ—ルスクリ—ンのデザインを採用しています。側面も背面もフラットでスタイリッシュな見た目も同じです。
ボディの素材は100パ—セント再生アルミニウム。マットなサラサラ質感で指紋が付きにくく、汚れが目立たない素材です。
iPad Air 5と11インチ iPad Proは、厚さにわずかな違いがあるものの高さと幅は同じです。iPadシリ—ズで最も大きな12.9インチ iPad Proは、2回り〜3回り大きく、MacBook Airに近いサイズ感です。
最も軽いのはiPad Air 5です。
11インチ iPad Proも数グラムの違いしかなく、両モデルともMacBook Airの半分以下の重さ。持ち運びしやすいので、カフェなど外出先でも利用したい人におすすめです。
iPad Proのカラーはシルバーとスペースグレイの2色のみ。iPad Air 5はスターライト、ピンク、パープル、ブルーといった鮮やかなカラーも選べます。
スペック | iPad Air 5 | iPad Pro 11インチ | iPad Pro 12.9インチ |
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サイズ |
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重さ |
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カラー | シルバーピンクパープルブルースターライト | スペースグレイシルバー | スペースグレイシルバー |
画面の大きさとディスプレイ
画面の大きさはiPad Air 5が10.9インチ、iPad Proが11インチと12.9インチです。
映画やドラマなどの動画を迫力のある大画面で見たり、ノートPCのような大きなスペ—スで快適に作業したいなら12.9インチのiPad Proを選び、外出先の狭いスペ—スで利用したり、カフェの小さなテ—ブルでキ—ボ—ドを使って作業するなど、持ち運びやすさを重視するならiPad Air 5や11インチ iPad Proを選びましょう。
3機種とも同じ画素密度の広色域ディスプレイ(P3)のため、映像のきめ細やかさと鮮やかさは同じです。ただ、最新の「Liquid Retina XDRディスプレイ」を搭載する12.9インチ iPad Proは、ミニLEDならではの高い表現力によって映画やドラマなどすべての映像コンテンツを高画質で楽しめます。
さらにiPad Proの2機種はリフレッシュレ—トが最大120Hzの「ProMotionテクノロジ—」にも対応。リフレッシュレ—トは1秒間に画面が何回更新されるかを示した数値で、数字が高いほど対応する映像コンテンツがヌルヌルとなめらかに動きます。
ProMotionテクノロジ—によってApple Pencilの書き味もリアルになり、まるで本物の紙にペンで線や文字を書くように反映されます。実際に書き味を比べたところ、やはりiPad Proの方が数段上です。iPad Air 5はApple Pencilの動きに少し遅れて画面に反映されるような書き味でした。
また、M2チップを搭載したiPad Proは、Apple Pencilが浮いた状態の信号を検知し、M2チップが信号を瞬時に解析してペンとディスプレイがどれぐらい離れているか(最大12mm)を特定することが可能に。
これにより、Apple Pencilで線や文字などを書く前に、ペンがどこに触れるかを正確に認識できるポイント機能を実現。ホバリング操作によってホーム画面ではアプリやウィジェットを拡大したり、文字を手書きする際にテキストフィールドが大きくなることで、Apple Pencilの体験がより快適になりました。
画面の明るさはiPad Proの600ニトに対してiPad Air 5は500ニト。日差しの強い外出先や窓際で作業する場合は、ディスプレイが明るいiPad Proの方が画面を見やすく作業しやすいです。
プロレベルのディスプレイを求めるのであれば12.9インチ iPad Proが最適ですが、ほとんどの人はiPad Air 5のディスプレイで十分でしょう。
スペック | iPad Air 5 | iPad Pro 11インチ | iPad Pro 12.9インチ |
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画面の大きさ | 10.9インチ | 11インチ | 12.9インチ |
解像度 | 2,360 x 1,640ピクセル 264ppi |
2,388 x 1,668ピクセル 264ppi |
2,732 x 2,048ピクセル 264ppi |
画面機能など |
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カメラ
カメラには大きな違いがあります。
12メガピクセルの広角レンズを1つだけ搭載するiPad Air 5に対して、iPad Proは広角レンズと景色をダイナミックに撮影できる超広角レンズ、さらにリアルで高度なAR体験を楽しめる「LiDARスキャナ」を搭載し、自然な肌色で人物撮影ができる「より明るいTrue Toneフラッシュ」も備えます。
動画撮影は3機種とも4Kおよび最大60fpsの1080p HD撮影に対応。ズ—ムするとその方向から聞こえる音が大きく収録される「オ—ディオズ—ム」や複数のマイクで音を収録することで立体感や臨場感のある音が楽しめる「ステレオ録音」にはiPad Air 5のみ対応していません。
リモ—ト会議やオンライン授業で使用する機会の多いフロントカメラは、超広角レンズと機械学習を組み合わせることで、タブレットの前から移動してもユ—ザ—を追従してフレ—ムの中心から外れないよう自動調整してくれる「センタ—フレ—ム」対応のカメラが3機種に搭載されています。
「センタ—フレ—ム」は親子など複数人で写ろうとすると、画角を拡大・縮小して1枚のフレ—ムに入るよう自動調整してくれるので、FaceTimeでビデオ通話する時も便利に使えます。
また、iPad Proの2機種は写真のスマート HDR3に比べて、ノイズ処理やトーンマッピングが改良された写真のスマートHDR 4に対応しています。
どうしてもAR体験が楽しみたい!!と思わないのであれば、カメラはiPad Air 5で十分でしょう。それなりに新しいiPhoneを持っているならiPadのメインカメラを使うことさえほとんどないでしょう。フロントカメラにも大きな違いがありますが、センターフレーム機能を含めて必ずしも必要なものではありません。
スペック | iPad Air 5 | iPad Pro 11インチ | iPad Pro 12.9インチ |
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メインカメラ |
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メインカメラ (ビデオ撮影) |
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フロントカメラ |
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指紋認証と顔認証
iPad Air 5とiPad Proの最も重要な違いの1つが認証方法です。
iPad Proは顔認証Face IDを搭載し、iPad Air 5は指紋認証Touch IDを搭載しています。
ホームボタンがないiPad Air 5のTouch IDは電源ボタンに内蔵されています。マスクを着用したままでも画面ロックを解除できるほか、App内課金等のApple Pay決済でもTouch IDを利用できます。
iOS 15.4では、ついに顔認証Face IDがマスクに対応しましたが、残念ながらiPadの顔認証Face IDはマスクに対応していません。
実際に使い比べてみた結果、キーボードとiPadをセットで利用する場合は、キーボードから手を離さずスムーズに認証できるFace IDの方が便利だと感じました。iPad単体で利用するのであれば、常に本体に触れることになるのでTouch IDの方が便利です。
スペック | iPad Air 5 | iPad Pro 11インチ | iPad Pro 12.9インチ |
---|---|---|---|
認証方式 | 指紋認証「Touch ID」 | 顔認証「Face ID」 | 顔認証「Face ID」 |
誤認識率 | 5万分の1 | 100万分の1 | 100万分の1 |
マスクとメガネ対応 | — | X | X |
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バッテリ—と電池持ち
iPad Air 5のバッテリー容量は28.6Whです。iPad Proのバッテリー容量は不明ですが、前世代の11インチ iPad Proは28.65Wh。12.9インチ iPad Proは40.88Whでした。
バッテリーの容量がそのまま電池持ちの長さに繋がるわけではなく、消費電力も大きく関係します。
消費電力に最も大きな影響を与えるのがディスプレイです。
画面サイズや解像度によって大きく左右されることから消費電力が最も高いモデルは12インチ iPad Proと予想されます。それを証拠にAppleが公表しているWi-Fiや4G/5G利用時のネットや動画の再生時間は3機種とも同じです。
Appleが公表している数値は参考にならないと考えている人も多いでしょう。
そこで、画面の明るさをすべて同じに設定して、ストリーミングで動画を再生したり、タッチ操作でゲームをプレイしたり、カメラで動画を撮影するなどした電池持ちの検証結果では、iPad Air 5はワースト、前世代の12.9インチ iPad Proが5機種中5位、前世代の11インチ iPad Proが5機種中2位となっています。
- iPad 9:11時間53分
- 11インチ iPad Pro:10時間53分(-60分)
- iPad mini 6:9時間52分(-121分)
- 12.9インチ iPad Pro:9時間7分(-166分)
- iPad Air 5:8時間52分(-290分)
スペック | iPad Air 5 | iPad Pro 11インチ | iPad Pro 12.9インチ |
---|---|---|---|
電池持ち | ▲ | ◎ | △ |
バッテリー容量 | 28.6Wh | 28.65Wh | 40.88Wh |
Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生 | 最大10時間 | 最大10時間 | 最大10時間 |
携帯電話データネットワークでのインターネット利用 | 最大9時間 | 最大9時間 | 最大9時間 |
パフォーマンス
iPad Proには、型破りなパフォーマンスを実現する次世代のAppleシリコンM2チップが搭載されています。
M2チップは、iPad Air 5に搭載されたM1チップに比べて、最大15%高速なパフォーマンス性能のCPUと、最大35%速いグラフィックス性能のGPU、カメラなど様々な機能で利用される機械学習のタスクを処理するNeural Engineが最大40%高速化しました。
どちらもDUALSHOCK 4を使ってApexモバイルをプレイしたり、RAWデータをAdobe Lightroomを使って編集するのもサクサクでかなりスムーズです。
ただし、8GBメモリのiPad Air 5は、iPadOS 16の新機能「ステージマネージャー」を利用した時のパフォーマンスに不満を感じることも多く、発熱がひどくディスプレイの輝度が強制的に落ちる現象が頻発します。
メモリ帯域幅が50%拡大し、最大16GBメモリ(1TBまたは2TBモデル以外は8GB)を搭載したM2チップのiPad Proでは、ステージマネージャーを含むマルチタスク機能もより快適に動作するはず。
iPadOS 16の新機能「ステージマネージャー」は、1つの画面に複数のアプリを起動できるだけでなく、アプリのウィンドウサイズを自由に変更したり、アプリを重ねて表示できる高機能なマルチタスキング機能です。M2チップとM1チップを搭載したiPadでは、外部ディスプレイに繋いで最大8個のアプリを同時に起動することも可能です。
USB-CとThunderbolt、スピーカー
iPad Airは通常のUSB-C端子を備え、iPad ProはUSB-C/Thunderbolt端子を搭載しています。
転送速度はiPad AirのUSB-Cが10Gbps、iPad ProのUSB-C/Thunderboltが最大40Gbpsのため、対応アクセサリであれば4倍も高速にデータを転送できます。また、外付けのハードディスクやモニターなど、より多くのThunderbolt専用アクセサリを利用できます。
iPad Air 5には横向きの2スピーカーオーディオが搭載されているのに対して、iPad Proには4スピーカーオーディオが搭載されているため、iPadで動画や音楽を長時間楽しみたい、少しでも良い音にこだわりたいのであれば、iPad Proを選びましょう
まとめ:iPad ProとiPad Air 5の選び方
iPad Air 5は、高速かつ省電力に優れるM1チップを搭載し、超高速通信の5Gにも対応。新しいオールスクリーンのデザインで、マスクを着けたままでも指紋認証Touch IDなど多くの人がiPadに求めるほぼすべてのものを備えていて、ほとんどの人がiPad Air 5で満足するはず。
一方で、より優れたカメラやリフレッシュレート120Hzによるなめらかなディスプレイ、Apple Pencilのリアルな書き味、新機能のポイント、ミニLEDによる有機ELのような高コントラストのディスプレイ、高度なARが楽しめるLiDARスキャナ、Thunderboltのために24,000円~を追加して購入できるiPad Proはまさしくプロフェッショナルな用途でiPadを使う人に最適なモデルです。
Magic Keyboardを使ってiPadでブログや大学のレポートを書いたり、Apple Pencilを使ってイラストを描くのであれば、より広いスペースで作業できる12.9インチのiPad Proを購入するのもアリです。
iPad Air 5と11インチ iPad Proは画面が小さく、本体サイズに合わせてMagic Keyboardも小さくなるため、快適に文字入力したいのであれば、12.9インチのiPad Proが最適な選択になります。
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