AppleがiPhone 13とiPhone 13 Proの後継機種として、メインカメラとフロントカメラがアップデートされた「iPhone 14」と「iPhone 14 Pro」を発表しました。
iPhone 14は119,800円から、iPhone 14 Proは149,800円から購入できます。両機種には共通点も多いため、予算を考慮して安いモデルを選ぶのか、より高いお金を出して優れた上位モデルのProを選択するのか頭を悩ませている人は多いでしょう。
ただ、考えている時間は多くありません。2機種とも発表からわずか1日後の9月9日(金)21時から予約受付がスタートし、9月16日(金)に発売されます。この記事では、最適なiPhoneを選ぶために必要な「iPhone 14」と「iPhone 14 Pro」の違いをまとめて比較しました。ぜひ購入の参考にしてください。
目次
「iPhone 14」と「iPhone 14 Pro」の違いを比較
スペック | iPhone 14 | iPhone 14 Pro |
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デザイン | ||
カラー | イエローブルーパープルミッドナイトスターライト(PRODUCT) RED | ディープパープルゴールドシルバースペースブラック |
ボディの素材 |
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価格と容量 |
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サイズ |
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重さ | 172 g | 206 g |
ディスプレイ |
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メインカメラ |
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フロントカメラ |
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写真機能 |
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動画機能 |
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チップ |
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メモリ | 6GB | 6GB |
電池持ち |
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ワイヤレス充電 |
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5G | Sub6 | Sub6 |
SIM |
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Wi-Fi |
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Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
空間認識のための 超広帯域チップ |
U1 | ○ |
FeliCa | ○ | ○ |
防水・防じん |
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セキュリティ |
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新しい安全機能 |
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センサー |
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パッケージ |
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価格と容量
価格は「iPhone 14」が119,800円から、「iPhone 14 Pro」が149,800円から。全容量差額は30,000円です。いずれもApple StoreおよびApple公式サイトの価格。キャリアの販売価格は現時点で発表されていません。
容量は「iPhone 14」が128GB、256GB、512GBの3種類。「iPhone 14 Pro」は128GB、256GB、512GB、1TBから選べます。
ほとんどの人は128GBで十分ですが、写真や動画をたくさん撮る人は256GB以上の容量が必要です。現在使っているiPhoneの容量と使用済みの容量を確認して決めましょう。以下の手順で確認できます。
- iPhoneの使用済み容量を確認する
- iPhoneの設定画面を起動
- 「一般」に進む
- 「iPhoneストレージ」に進む
- 使用済みの容量とiPhoneの容量を確認する
デザインとカラー
iPhone 14とiPhone 14 Proは、どちらもフラットな側面のフレームとガラスを組み合わせた箱型のデザインを採用。
前面の見た目はノッチを継続しているiPhone 14に対して、iPhone 14 Proはノッチを廃止して横長の円になったことで雰囲気が大きく違っています。
さらに、iPhone 14が側面に航空宇宙産業レベルのアルミニウムと背面に光沢仕様の透明なガラスを使用するのに対して、iPhone 14 Proは側面に医療に使われるレベルのステンレススチールと背面にサラサラなマット仕上げのすりガラスを使用。プロの名前にふさわしい高い質感と手触りの良さが特徴です。
iPhone 14のカラーはミッドナイト、スターライト、ブルー、パープル、(PRODUCT)REDの5色。iPhone 14 Proはスペースブラック、シルバー、ゴールド、ディープパープルの4色から選べます。
新色はブルー、パープル、スペースブラック、ディープパープルの4つ。(PRODUCT)REDの色合いもiPhone 13に比べて明るいレッドに変更されました。
大きさと重さ
「iPhone 14」と「iPhone 14 Pro」の画面サイズはどちらも片手に収まる大きさの6.1インチです。
片手で操作しても画面の約半分に指が届き、画面が下にスライドする簡易アクセスを使えば、指が届きづらい通知センターやコントロールセンターも片手で操作可能。動画やゲームをするのにちょうど良いサイズです。
重さはiPhone 14の方が34gも軽く、長時間操作しても手が疲れにくい軽さです。対するiPhone 14 Proは206gの重量級。手に取るとずっしりしているので、重さで迷う場合はApple Storeや家電量販店などの店頭で試してから購入することをオススメします。
ディスプレイ
どちらも有機ELのSuper Retina XDRディスプレイを搭載。きめ細やかさの表す画素密度や表現力に関わるコントラスト比やHDRも同じ。
暖色や寒色など色味の違う照明の下でも同じ見え方に調整するTrueToneディスプレイにも対応しています。
画面の明るさに大きな違い
大きな違いは画面の明るさです。屋内など通常時の輝度はiPhone 14の800ニトに対して、iPhone 14 Proは1,000ニト。大きな差はないものの、日差しの強い屋外ではiPhone 14 Proの輝度が2,000ニトまでアップします。
日差しの強い屋外でカメラを起動して、写真や動画を撮ろうとしたときに画面が見づらいことがよくあるという人はiPhone 14 Proを選ぶとストレスが軽減されるでしょう。
Proだけのなめらかなディスプレイ
ProMotionが採用されたiPhone 14 Proのディスプレイは、なめらかなスクロールやアニメーションを実現する最大120Hzのアダプティブリフレッシュレートに対応しています。
リフレッシュレートは1秒間に画面が書き換わる回数のことで「120Hzは1秒間に120回画面が書き換わる」ことを意味しています。iPhone 14のリフレッシュレートは常時60Hzなので、iPhone 14 Proのディスプレイは2倍もなめらかということです。
もちろん画面の書き換え回数が増えると電池を多く消費することから一般的に電池持ちは悪くなりますが、ゆっくりスクロールするなど必要のない時は書き換え回数を最低1回まで落とすことで、電池の消費量が大きく軽減されます。
iPhoneに触れず時間や天気を確認できる「常時表示ディスプレイ」
iPhone 14 Proは新機能「常時表示ディスプレイ」に対応しています。
スリープ状態でもロック画面と同じレイアウトの画面が表示されるため、電源ボタンを押したり、画面をタップすることなく、iPhoneの画面に目をやるだけで時間や天気を確認可能。
明るさやトーンを落とし、アダプティブリフレッシュレートによって画面の書き換え回数を最小の1回/秒に落とすことで電池持ちをケアしながら利用できます。
ダイナミックアイランド
iPhone 14 Proはノッチではなく横長の円に変わりました。
Dynamic Island(ダイナミックアイランド)と名付けられた領域は、iOS 16と連動してiPhoneの状況に合わせて拡大し、通話時間や音楽のコントロールパネル、タイマー、マップのルート案内を表示します。必要ない時は元の大きさに自動で戻ります。
なお、ダイナミックアイランドはただの表示エリアではなく、タップやスワイプ、長押しなどの操作にも対応しています。
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カメラの画質
「iPhone 14」と「iPhone 14 Pro」の最も大きな違いはカメラです。
iPhone 14が広角と超広角の2つのレンズを切り替えられるデュアルカメラに対して、iPhone 14 Proはズーム撮影でも画質が劣化しない望遠レンズも追加したトリプルカメラを搭載しています。
以下の表にそれぞれのレンズの違いについてわかりやすくまとめました。
超広角レンズ | 広角レンズ | 望遠レンズ |
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1枚により多くの被写体を収めて広範囲を写せるレンズ。景色をダイナミックに撮影できるため旅行で活躍する | 被写体や撮影シーンなど選ばずオールマイティに使えるレンズ | 木の枝に咲いている花など遠くの被写体を撮影できるレンズ。ポートレート撮影でも活躍する |
48MPのProカメラシステム
iPhone 14 Proに搭載されたProカメラシステムの広角レンズは、iPhone 14に比べて4倍も高画素な48メガピクセルに進化しています。
iPhone 13 Proに比べて65%も大きくなったセンサーに加えて、4つの画素を1つにまとめて扱うピクセルビニングによって4倍も多くの光を捉えることが可能に。暗い場所で撮影してもノイズ(黒い場所に現れるガサガサの粒子)の少ないクリアな写真が撮れます。
さらに、48メガピクセルの高画素で記録した中央部分の12メガピクセルを切り抜くことで2倍ズームも可能に。光学3倍ズームはテーブルの上の料理を撮影する時など近すぎて不便なことが多々ありましたが、iPhone 14 Proではストレスなく撮影できそうです。
明るい超広角レンズ
iPhone 14 Proはより明るく、ノイズの少ないクリアに撮影可能な超広角レンズを搭載しています。
なお、iPhone 14 Proの超広角レンズのみ被写体に最短2cmまで近づいて撮れるマクロ撮影に対応しています。
Proだけの光学3倍の望遠レンズ
iPhone 14 Proには、遠くの被写体を画質を落とすことなく撮影できる光学3倍ズームの望遠レンズが搭載されています。
望遠レンズのないiPhone 14はズームすると画質が大幅に劣化するため、遠くの被写体を撮る機会が多い人はiPhone 14 Proがオススメです。
ちなみに、iPhone 14のズームは写真が最大5倍、動画が最大3倍まで。iPhone 14 Proは写真が最大15倍、動画が最大9倍までズームできます。
LiDARスキャナ
LiDARスキャナは、最大5メートル先の対象物との距離をナノ秒の超高速で測定できるセンサーです。
カメラでは店内など暗い場所でも高速かつ正確なオートフォーカスが可能。玉ボケを生み出すナイトモードのポートレート撮影もLiDARスキャナを搭載したiPhone 14 Proだけです。
LiDARスキャナによるオートフォーカスは動画でも有効なので、子どもやペットなど動き回る被写体を撮影するときでもピントがしっかり合います。
ProはRAW撮影・ProRes動画にも対応
iPhone 14 Proはプロ向けの撮影機能にも対応しています。
写真のApple ProRAWでは、48メガピクセルの高解像度撮影が可能。写真はAdobe Lightroomなど本格的な編集アプリを利用することで、通常撮影よりもキレイに色を再現できます。
以下の写真は、iPhone 13 ProでApple ProRAW撮影してLightroomで編集した写真の比較です。
また、動画はCMや長編映画、放送フォーマットとして広く使用されているビデオコーデックのProRes撮影にも対応しています。限りなく忠実に再現される色と低い圧縮率に優れるプロフェッショナル向けの機能です。
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電池持ち
ストリーミングによる動画再生時の電池持ちはiPhone 14が16時間、iPhone 14 Proが20時間で、電池持ちには多少の違いがあります。
充電時間はパッケージに付属されているLightning – USB-Cケーブルと、別売りの20W以上の電源アダプタを利用することで30分で最大50%まで充電可能。
また、ワイヤレス充電では、一般的なQi規格の充電器を利用した場合は最大7.5W出力に対応。マグネットを活用したMagSafe充電では最大15W出力の急速充電が可能です。
処理性能
iPhone 14 Proには、Appleいわく“どのスマートフォンよりも高速”な最新のA16 Bionicが搭載されています。
競合機種に比べて最大40%高速なCPUとメモリ帯域幅が50%向上したGPU、毎秒17兆回の演算が可能なニューラルエンジンでストレスフリーの体験と長期間のアップデートを提供します。
対するiPhone 14には、昨年発売されたiPhone 13 Proと同じ5コアGPUのA15 Bionicが搭載されています。
性能を妥協することなく、高い負荷がかかるゲームやAR、動画編集も快適にこなしたい場合はiPhone 14 Proがオススメです。
まとめ:iPhone 14とiPhone 14 Proの選び方
iPhone 14 Proは、ノッチに変わる新しいダイナミックアイランドによって見た目が大きく変化し、邪魔だった領域に機能性がプラスされました。さらに、高級感のあるボディや大幅にアップグレードしたカメラ、屋外でも見やすいディスプレイ、iPhoneに触れなくてもロック画面を確認できる常時表示ディスプレイ、最新のA16チップによる優れた性能など、iPhone 14よりも優れたものが多数存在しています。
一方でPro向けの機能には興味がなく、共通した箱型のデザインやAFが追加されて明るく高画質になったフロントカメラ、表現力の高い有機EL、MagSafeのワイヤレス充電、超高速通信の5GといったProとの共通点で満足できる人やApple Watch Series 8など最新のスマートウォッチ、AirPods Pro(第2世代)の購入も検討しているのであれば、30,000円も安いiPhone 14を選ぶ方が良い選択になるかもしれません。
さらに安いiPhone 13の購入も検討しているのであれば、こちらの記事でiPhone 14とiPhone 13の違いを徹底比較しているのでぜひチェックしてください。