11月10日、総務省と消費者庁が連名で携帯電話業界における「頭金」の表示と端末販売価格に関して消費者に注意を呼びかけた。
一般的な頭金は本体代金に含まれるもので10,000円の商品に対して2,000円を頭金で支払った場合、残りの支払額は8,000円となるが、携帯電話業界の頭金は上乗せの独自ルールで頭金が商品代金に含まれず合計12,000円を支払うことになる。
携帯電話事業者や代理店にも是正を促す
一般的に住宅や自動車など高額の商品を購入する際の支払いを分割で行う場合において、契約成立時に販売価格の一部として支払うまとまった金額を「頭金」として使用されている。ただし、携帯電話業界では商品代金に上乗せする独自ルールを適用していることで、総務省の有識者会議で消費者に誤認を与えるのではないかとの指摘がされたほか、各地の消費生活センター等の消費相談の現場に携帯電話業界の頭金に関する相談が寄せられていたという。
頭金に関する誤認については、頭金を支払うことで分割払いの額が減少するといったもののほかに、頭金の割引が希望小売価格からの割引であると誤認したり、頭金「0円」が強調されることで非常に安価に販売されていると誤認してトラブルに繋がることがあったとのこと。
なお、分割払いの額に影響しないにも関わらず頭金を支払うことで減額されると誤認させる表示や一括払いの場合にも頭金に相当する額を支払う必要があるにも関わらず、一括払いの場合には支払う必要がないと誤認させる表示、頭金を減額したり、「頭金0円」をことさらに強調したりすることにより他の店舗よりも安くなるとの事実に反する印象を与える表示は景品表示法における有利誤認に当たる可能性もあることから携帯電話事業者や販売代理店に対して是正を促すとしている。
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