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OracleとグーグルのJava訴訟、米最高裁がグーグルの上告を棄却

Yusuke Sakakura

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2015/06/30 11:30
OracleとグーグルのJava訴訟、米最高裁がグーグルの上告を棄却

Photo by JD Hancock

2010年に開幕したJava訴訟ですが、米・最高裁判所はグーグルの上告を棄却し、Oracle(オラクル)有利とする採決を尊重することになりました。

Java訴訟は、グーグルのスマートフォン向けOS「Android」がプログラミング言語「Java(ジャヴァ)」の著作権を侵害しているとして、サン・マイクロシステムズを買収したばかりのOracle(オラクル)がグーグルを提訴し、これまで5年もの間、闘争を続けています。

グーグル、Java訴訟で再逆転ならず。Oracleに支払う損害賠償は約1200億円に

Oracleは、2010年8月に168件のJavaAPIの著作権侵害と7件の特許権侵害を侵害しているとして(最終的には168件→37件、7件→2件まで減らされる)、10億ドル(約1225億3000万)の損害賠償を求めてグーグルを提訴します。これがJava訴訟の始まり。

通常、Javaに対応する端末では、実行環境の元にJavaのアプリケーションが動作しており、携帯電話にはJava MEが搭載され、メーカーは1台ごとにいくらかのライセンス料をOracleに支払っていました。

ところが、AndroidにはJava MEではなく、グーグルが開発したDalvik(Android 5.0以降はARTに切り替えている)を搭載することでOracleへのライセンス料を支払わずに提供することができています。

Java訴訟の最初の判決は、2012年5月。グーグルがAndroidで使用しているAPIは著作権違反には当たらないとして、Oracleが負けました。

ところが、Oracleはこれを不服として上訴、2年後の2014年5月に控訴裁判所が下した判決は、JavaAPIは著作権法によって保護されるべきとされるものでOracleの逆転勝ちとなります。

今度は、グーグルがこれを不服として上告したものの、米最高裁判所は上告を棄却しました。

いよいよグーグルが敗訴し、Oracleに10億ドルもの損害賠償とライセンス料を支払う可能性が出てきました。CNETでは、Oracleの著作権を認めたAPIに関するコードがAndroidで利用できなくなるなど、お金の問題だけでなく、Androidの機能本体までの影響を示唆しています。

今回の裁決は、Googleが「Android」モバイルOSでのJavaの使用に対して、ライセンス料と10億ドルにものぼる恐れのある損害賠償を、Oracleに支払わなければならない可能性があることだけを意味するものではない。この裁決で、ソフトウェア開発者が基本的なコードに関する排他的な権利を確保するために著作権法を適用することができるかどうかという問題があぶり出される。この動きにより、他の開発者がそのコードを基に開発を行う権利が制限される可能性がある。

引用元:グーグル対オラクルのJava訴訟、米最高裁がグーグルの上告を棄却–Reuters – CNET Japan

グーグルは引き続き法廷での争いを続ける方針で、ウォール・ストリート・ジャーナルは、今後、下級裁判所で再度審議する必要があるとしています。

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