Googleが10月24日に発売する「Pixel 4」では指紋認証が廃止され、顔認証に完全移行する大きな変化があった。
花粉症に悩まされる人が多く、マスク大国の日本にとっては非常に大きな懸念事項だが、花粉症やマスクとは無縁の人にとっても無視できない懸念が存在する。それは寝顔による認証だ。
製品版から目の検知機能を削除か
数ヶ月かけて発生した大規模なリークのなかで「Pixel 4」の顔認証には目が開いていることを検知できる機能が備わっていることを示す写真が流出した。当然、製品版にも搭載されるだろうと多くの人が思ったが、BBCによるとメディア向けに貸与されたPixel 4にはこの検知機能が備わっていなかったという。
BBCのChris FoxがTwitterにアップした動画には「Pixel 4」を手に取り、目をつむって自分の方に向けると画面ロックが解除されている様子が収められている。複数人で実施したがすべて同じ結果だったとのこと。
Proof, for those asking #madebygoogle #pixel4 pic.twitter.com/mBDJphVpfB
— Chris Fox (@thisisFoxx) October 15, 2019
BBCはメディア向けに貸与した「Pixel 4」の独自仕様ではなく、10月24日に発売される製品版でも同じ仕様であることをGoogleから確認している。
Pixel Phoneヘルプでは、“お持ちのスマートフォンが自分以外の人によって顔の前に掲げられたとき、目を閉じている場合でもロックが解除されることがあります。スマートフォンは常に、安全な場所(前ポケットやハンドバッグなど)に置いておきましょう。危険な状況に備えるには、ロックダウンをオンにする方法をご確認ください。”との警告が掲載されているが、目を通した人はごく一部だと思う。
顔認証のアドバンテージは濡れた手や汚れた手でも利用できること、寝ていても第三者に突破されないこと、誤認識率が低いことぐらいで使い勝手は指紋認証には敵わない。マスクを付けていると認証されないし、机に置いたまま解除することもできない。Googleは顔認証について今後も改善を続けていくとコメントしているが、「Pixel 4」の発売時点では顔認証では数少ないアドバンテージが失われることになる。
発表直後にツイートしたが「Pixel 4」は今買うべきスマートフォンではなさそうだ。手の動きを検出してスマホに触れず操作できる「モーションセンス」や最大10倍もスピードアップし、連続的な命令もこなす次世代のGoogleアシスタントは2020年春の提供、文字起こしやテキストで音声を検索できるボイスメモアプリ、動画などに含まれる音声を字幕化する「インスタント字幕」などは日本語対応の時期が明らかにされていない。星空を撮影できる新しいカメラ機能はPixel 3/Pixel 3aシリーズでも利用が可能だ。
Pixel 4を購入したいと考えているのであれば、まだ注文がキャンセルできるのであれば、顔認証の問題解消やモーションセンスと次世代のGoogleアシスタントの追加が期待できる2020年春まで待った方が良いかもしれない。その頃にはキャンペーンも展開され、数万円安く購入できるはずだ。
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