Googleが今年発売した最新スマートフォン「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」では充電器の同梱が廃止されました。
Pixel 6シリーズでは、充電スピードを上げているため、旧Pixelに同梱されていた充電器を使用してもフルスピードで充電することはできず(充電時間に大差なし)、Googleは2,970円で販売している純正品の使用を推奨しています。
仕様が変わったのはそれだけではないようです。もしケチって品質の低い充電器やケーブルを使用すると、Pixel 6をまったく充電できない新たな仕様が判明しました。
一部のUSBケーブルや充電器を使用すると充電反応なし
Googleが提供するフォーラムにてPixel 6の充電に関する新たな仕様が報告されています。
報告の内容は普段使用していたケーブルや充電器をPixel 6に繋いだところ、充電がスタートすることはなく何の警告も表示されず、まるで何も接続されていないかのような現象が発生しているというもの。
家にある色々な充電器やケーブル、車載充電器を試したところどれもうまくいかず、最終的にはパッケージに同梱されていたUSB-CケーブルをiPhoneの充電器と組み合わせて使用したところようやく充電できたそうです。
報告者は20個の充電器を所有していて各部屋に2〜3個ずつ置いているとのことですが、Pixel 6に買い替えたからといってすべてのアクセサリを買い換えるつもりはなく、パッケージに同梱されたケーブルと純正の充電器でしか充電できないのであれば返品するつもりと憤慨しています。
フォーラムでは、USB Type-Aの充電器とUSB-C – USB-Aケーブルを使用していたことが原因ではないかと推測されていましたが、同じUSB Type-Aの充電器でもケーブルを変えることで充電できたとの報告やUSB Type-Cの充電器でも使用するケーブルによっては充電できなかったとの報告も投稿されています。
ちなみに、GoogleもPixelスマートフォンをUSB Type-A充電器を使用する場合は、USB-C – USB-Aケーブルを使用するよう案内していてUSB Type-Cに限定することはしていません。
ただ、それと矛盾するように「他のAndroid用のケーブルや電源アダプターはPixelスマートフォンでは動作しない場合があります」と警告もしています。
結局のところパッケージに同梱されているPixel 6純正のケーブルとGoogle純正のUSB Type-Cの充電器を使用しなさいということですが、フォーラムでは「いつでもPixel 6に対応するアクセサリを利用できるわけではない」と反論するユーザーも多くいます。
確かにそのとおりです。充電が切れた時に友だちから充電器を借りることができたとしてもPixel 6を充電できない場合があります。コンビニや100円均一などで緊急的に購入した充電器とケーブルにも同じことが言えます。地震による大規模停電が発生した場合は、ただでさえ充電スポットを見つけることが困難な上、まともな充電器とケーブルを確保することはそれ以上に難しいはずです。
バッテリーの劣化を防ぐために充電スピードを過剰に抑えていることを考えると、今回明らかになった仕様も品質の低い充電器やケーブルによる充電からバッテリーを保護するための取り組みと推測できますが、画面に警告を出すことなく充電すらさせないやり方はかなり強引でユーザーに対する説明不足です。
Google純正の充電器とケーブルをいつでも使用するのは無理があるので、ユーザーができることは動作確認されている商品や品質の高い充電器とケーブルを使用することでしょうか。手元のPixel 6 Proでは、Anker Nano II 45W(おそらく30Wモデルでも可能)とパッケージに同梱されていた純正ケーブルの組み合わせで最大出力の23Wで充電できることを確認しています。