Pixel Watch 3、UWB対応でウォッチ認証の精度と速度向上か。日本非対応の可能性も
2023年12月のアップデートにて、Pixel Watchとスマートフォンの連携機能「ウォッチ認証」が追加されたことで、ペアリングしたスマートフォンの画面ロックを自動で解除できるようになりました。
この機能にはBluetoothが利用されていますが、今年秋発売が噂されているPixel Watch 3では超広帯域無線通信のUWBを活用することで、高速かつ正確に動作する可能性があります。
高速なウォッチ認証対応にはUWBが必要
ウォッチ認証の問題は動作が不安定かつ時間がかかることです。
例えば、Pixel Watchを充電台から取り外して手首に装着。スマートフォンと接続してウォッチ認証が動作するまでに時間がかかることから、結局はスマートフォンの指紋認証や顔認証を利用して画面ロックを解除した方が速いことがほとんどです。
そこでGoogleはUWBを活用することで高速化を計画している様子。9to5GoogleがGoogle Play開発者サービスアプリを解析したところ、ウォッチ認証がUWBに対応するヒントが発見されています。
UWBは近距離限定の高速無線通信を可能にする技術です。
スマホやスマートウォッチをポケットやカバンに入れたまま、車に近づくだけで解錠したりエンジンをかけられる車のデジタル鍵に活用されたり、Apple Watch Series 9など特定のモデルでは、紛失したiPhoneがどこにあるのか大まかな距離と方向を表示できる「正確な場所を見つける」で活用されています。
残念ながらPixel Watch、Pixel Watch 2といった現行モデルはUWBに対応していません。UWBに対応するにはハードウェアの追加が必要になることから、UWB対応のウォッチ認証を利用するために、Pixel Watch 3に買い替える必要があります。
もちろんPixel Watchとペアリングするデバイス側もUWB対応が必要。現在、UWBに対応しているGoogle PixelデバイスはPixel 6 Pro、Pixel 7 Pro、Pixel 8 Pro、Pixel Fold、Pixel Tabletの5機種となっていますが、Pixel Watch 3のUWB対応に合わせて対応機種がPixel 9にも拡大するかもしれません。
また、UWB対応のウォッチ認証が日本で利用できない可能性もあります。
ウォッチ認証は屋外でも利用が想定される機能ですが、日本で屋外利用が認められているのは7.25-9.0GHzのみ。例えば、第2世代のUWBチップを搭載したApple Watchで利用できる「正確な場所を見つける」機能は、法規制によって日本では利用できません。
そのため、Googleはインドネシアやウクライナなど、UWBの利用が認められていない一部の国に滞在すると、ウォッチ認証のUWBをオフにする機能の開発に取り組んでいることもソースコード解析から明らかになっており、その際には「わずかな遅延と精度が低下」する可能性があるのメッセージが表示されるよう設計されています。
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