「楽天モバイル」を運営する楽天が携帯電話向けの電波取得を申請し、ドコモ、au、ソフトバンクに次ぐ第4の携帯電話会社(キャリア)を目指すと今朝報じられたが、楽天が正式発表した。
楽天の参入が実現すれば競争が加速し、携帯電話・スマートフォン等の料金が下がる可能性がある。
楽天、低価格でわかりやすい料金プランを提供へ
楽天は総務省に対して電波の割り当て申請を行い、認可が認められた場合に携帯電話事業に参入する方針を正式発表した。実現すれば日本国内に第4の携帯電話会社が誕生する。
サービス開始は2019年を予定。絶対的な顧客基盤と楽天スーパーポイント、楽天モバイルで培った通信事業のノウハウを組み合わせることで低価格で利用しやすい料金の実現を目指し、オンラインショッピングやストリーミングサービス、革新的な決済手段などを包括的に提供できるとしている。
目標とする獲得ユーザー数は楽天モバイルの10倍以上となる1,500万件。既存のキャリアはドコモが約7,500万件、auが約4,9600万件、ソフトバンクが約3,900万件を獲得している。
なお、現在の楽天モバイルではドコモの回線を借りてサービスを提供しているが、第4の携帯電話会社となれば自前でネットワークを持つことになる。ネットワーク整備のためにサービス開始時点で約2,000億円、2025年までに6,000億円を投入すると発表した。
携帯電話事業は大手3社による支配状態で料金が高止まりしている。競争相手として期待されていた格安スマホ/格安SIM市場もソフトバンクのワイモバイルがシェアトップを獲得。auのUQ mobileも急激に契約数を増やすなど競争相手もキャリアによる支配状態に。ぷららは先月末でサービスを終了、顧客獲得のためにテレビCMを放送するなど大規模なPRを行っていたフリーテルも顧客獲得できず楽天モバイルに買収された。
楽天が第4の携帯電話会社となれば3社による寡占状態に風穴が空き、大きな動きが生まれる。