指一本で家電を操作し、指一本で電子決済まで済ませてしまうコンセプト動画が公開されるなり「魔法のリング」として話題となった指輪型のウェアラブルデバイス「Ring」が登場したのはちょうど1年前のことでした。
その後、クラウドファンディングKickstarterで出資を募り、88万ドルー日本円で約9000万円の資金調達に成功。その後、開発が遅れるなかようやく先月末から出荷が始まり、自分の元にも届いたので早速レビューしたいと思います。
Kickstarterで大体の仕様が公開され、各所から色んな指摘がされるものの、良くも悪くも本格的な開発は始まっておらず、結局は実際に触ってみるまではわからないということで、出資しました。
前述したとおり、Ringは国内外で大きな話題となり、約9000万円の資金調達に成功。ここまではスムーズにいっていたようですが、7月に予定されていた出荷時期は何度も延期され、「ホントに出荷されるのだろうか・・・」と誰もが不安を抱くなか、ようやく9月末に出荷が開始。
VERY EARLY BIRDとしていち早く出資した自分の手元に届いたのは出荷が開始されてからちょうど1ヶ月後の10月末でした。
クラウドファンディングでハードウェアに出資して手元に届いたのは今回が初めてのケースだったので普通がわかりませんが、クラウドファンディングでもちゃんとした化粧箱に入っていました。
上面にはRingのロゴ
側面にはRingのキャッチコピーである「Shortcut Everything」の文字
フタを開けると、指輪のような梱包で入っていました(指輪買ったことないけど)
第1印象はとにかくデカいということ。当時はもっとスタイリッシュだった気がしたけど、まぁココらへんは仕方ないですね。コンセプトはあくまでもコンセプトですから。
実際に指にはめてみると、めちゃくちゃデカい・・・。補足しておくと、出荷前に指のサイズを測って送るようメッセージが来て実際に測って送ったんだけど、このガバガバ感・・・。パッケージにはアジャスターも同梱されていますが、それでもまだデカい。
そして、コンセプト動画ではもっと宝石っぽくてカッコよかったんですが、色んなところで言われているとおり製品版は残念な感じに・・・
ちなみに、パッケージには充電器とmicroUSBケーブル、スタートアップマニュアル、アジャスター、Ringのステッカー
専用アプリではメールアドレスとパスワードを登録する必要がありました。この登録にはなんの意味があるんだろ・・・?
Ringは単体で動くものではなく、iPhoneやAndroidと連携して動作します。専用アプリではiPhoneやAndroidとBluetoothでペアリングする作業を行うことになります。ちなみに、将来的にはRing単体で動作することを目標としているんだとか。
Bluetoothでのペアリングが完了するとチュートリアルが始まります。ちなみに、タッチセンサーやモーションセンサーなどの位置関係からRingは右指専用となっています。また、LEDの位置なども結構きっちり決められていました。
Ringは、空中にジャスチャーを描くことで、家電を操作したり、音楽を再生したり、Twitterにテキストを投稿したりするんですが、ジェスチャーはタッチセンターへのタッチ→ジェスチャー→ホールドという3段階で行います。
Ringで描かれたジェスチャーはペアリングされたiPhoneやAndroidに送信され、紐付けられた各種機能を呼び出すという仕組み。
Ringから呼び出すことができる各種機能は以下のとおりとなっています。
各種機能は最大5つまでをスタメンとして登録することができ、それ以上の機能を同時に利用することはできず、都度入れ替えが必要になります。また、入れ替えるためのジェスチャーやショートカットは用意されていません。
早速、専用のアプリで各種機能を登録して使ってみましたが、ジェスチャーにはコツが必要でした。とにかくジェスチャーの始点と終点を意識して指を動かす必要があります。お世辞にも快適とは言えないものの、初めてジェスチャーに成功して機能が動作するとちょっとした高揚感を味わうことができます。
TwitterやFacebookへの投稿には定型文だけでなく、Ringで空中に描いた文字を投稿することも可能ですが、これがかなり難しい・・・。Ringでジェスチャーを描いてSNSに投稿するのは今のところ現実的ではないという印象です。
中でも比較的快適に行えたのが、iPhoneの音楽やプレイリストの再生、写真の撮影でしょうか。ただ、Ringを使ってまでやるか?と問われると答えはノーですかね。スマートフォンに手を伸ばした方が速いというのが正直な感想です。
それは、ジェスチャーの精度も関係あるんですけど、それよりもRingのサイズがデカすぎてこれを指に付けながら生活するのが考えられないということ。Ringを付けながらパソコンのキーボードを打つのもかなりストレスですし、スマートフォンならばもっとストレスを感じるかもしれません。(自分は幸いにもスマホは左手で操作するのでよかった
ちなみに、Ringは非防水です。
ジェスチャーさえ思ったとおりに快適に動けば、今後リリースされるハブを使って、家電などのハードウェアやサービスと連携することでRingが魔法のリングになるかとも思っていたのですが、現時点ではちょっと厳しいのではないと感じています。
個人的にはRingとIRKitを連携させて、ねっころがりながら指一本でテレビのチャンネルを変えたり、エアコンの温度を調節したりできればなーと考えていたのですが、今の精度だとフジテレビを見ようと思ったらNHKにチャンネルがあってしまった、暖房のつもりが冷房になってしまったということが頻繁に起きそうな気がします。
もう少し不満を述べるのであれば、サイズにも言及せざるをえません。今のRingのサイズは、指輪型のウェアラブルとしては致命的とも言えるほどで身に付けて生活するのはかなり難しいと思います。今後も第2、第3世代のRingが開発されるのであれば、コンセプト動画にあったような本物のリングのようなサイズ感で出さなければウェアラブルとして成立さえしないのではないかと感じました。
Ringのサイズ感は製品版として出た以上は後発機の登場を待つしかありませんが、ジェスチャーの精度についてはアプリ側で補正できるのであれば、ぜひ期待したいところです。
その後、クラウドファンディングKickstarterで出資を募り、88万ドルー日本円で約9000万円の資金調達に成功。その後、開発が遅れるなかようやく先月末から出荷が始まり、自分の元にも届いたので早速レビューしたいと思います。
Ringが届くまで
昨年10月に公開されたコンセプト動画を見て「これが実現するなら世の中変わるぞ・・・」と感じ、Kickstarterで出資が開始されるなり、先着1000名のVERY EARLY BIRDとして145ドルを出資。当時の為替レートはもう覚えてませんが、今で言えば約1万6000円ほど。Kickstarterで大体の仕様が公開され、各所から色んな指摘がされるものの、良くも悪くも本格的な開発は始まっておらず、結局は実際に触ってみるまではわからないということで、出資しました。
前述したとおり、Ringは国内外で大きな話題となり、約9000万円の資金調達に成功。ここまではスムーズにいっていたようですが、7月に予定されていた出荷時期は何度も延期され、「ホントに出荷されるのだろうか・・・」と誰もが不安を抱くなか、ようやく9月末に出荷が開始。
VERY EARLY BIRDとしていち早く出資した自分の手元に届いたのは出荷が開始されてからちょうど1ヶ月後の10月末でした。
ようやく届いた魔法のウェアラブルデバイス「Ring」
「魔法のリング」はダンボールに梱包されて送られてきました。クラウドファンディングでハードウェアに出資して手元に届いたのは今回が初めてのケースだったので普通がわかりませんが、クラウドファンディングでもちゃんとした化粧箱に入っていました。
上面にはRingのロゴ
側面にはRingのキャッチコピーである「Shortcut Everything」の文字
フタを開けると、指輪のような梱包で入っていました(指輪買ったことないけど)
第1印象はとにかくデカいということ。当時はもっとスタイリッシュだった気がしたけど、まぁココらへんは仕方ないですね。コンセプトはあくまでもコンセプトですから。
実際に指にはめてみると、めちゃくちゃデカい・・・。補足しておくと、出荷前に指のサイズを測って送るようメッセージが来て実際に測って送ったんだけど、このガバガバ感・・・。パッケージにはアジャスターも同梱されていますが、それでもまだデカい。
そして、コンセプト動画ではもっと宝石っぽくてカッコよかったんですが、色んなところで言われているとおり製品版は残念な感じに・・・
ちなみに、パッケージには充電器とmicroUSBケーブル、スタートアップマニュアル、アジャスター、Ringのステッカー
「Ring」は魔法のウェアラブルデバイスか?
早速、Ringのセットアップをしてみます。RingのセットアップはApp StoreとGoogle Playストアで公開されている専用アプリを使って行います。(Google Playストアで公開されているAndroidアプリはベータ版の位置付け)専用アプリではメールアドレスとパスワードを登録する必要がありました。この登録にはなんの意味があるんだろ・・・?
Ringは単体で動くものではなく、iPhoneやAndroidと連携して動作します。専用アプリではiPhoneやAndroidとBluetoothでペアリングする作業を行うことになります。ちなみに、将来的にはRing単体で動作することを目標としているんだとか。
Bluetoothでのペアリングが完了するとチュートリアルが始まります。ちなみに、タッチセンサーやモーションセンサーなどの位置関係からRingは右指専用となっています。また、LEDの位置なども結構きっちり決められていました。
Ringは、空中にジャスチャーを描くことで、家電を操作したり、音楽を再生したり、Twitterにテキストを投稿したりするんですが、ジェスチャーはタッチセンターへのタッチ→ジェスチャー→ホールドという3段階で行います。
Ringで描かれたジェスチャーはペアリングされたiPhoneやAndroidに送信され、紐付けられた各種機能を呼び出すという仕組み。
Ringから呼び出すことができる各種機能は以下のとおりとなっています。
- hue(照明)のオン/オフ
- hue(照明)のカラー調整
- 音楽の再生、停止
- 音楽の選曲(進むのみ)
- Twitterへの投稿
- Facebookへの投稿
- メッセージの送信
- 写真の撮影
- Ringユーザー同士での決済機能
- Google Glassのタイムライン送信
- Ring Locationでのチェックイン機能
- Gmailの送信
- Evernoteの保存機能
各種機能は最大5つまでをスタメンとして登録することができ、それ以上の機能を同時に利用することはできず、都度入れ替えが必要になります。また、入れ替えるためのジェスチャーやショートカットは用意されていません。
早速、専用のアプリで各種機能を登録して使ってみましたが、ジェスチャーにはコツが必要でした。とにかくジェスチャーの始点と終点を意識して指を動かす必要があります。お世辞にも快適とは言えないものの、初めてジェスチャーに成功して機能が動作するとちょっとした高揚感を味わうことができます。
TwitterやFacebookへの投稿には定型文だけでなく、Ringで空中に描いた文字を投稿することも可能ですが、これがかなり難しい・・・。Ringでジェスチャーを描いてSNSに投稿するのは今のところ現実的ではないという印象です。
中でも比較的快適に行えたのが、iPhoneの音楽やプレイリストの再生、写真の撮影でしょうか。ただ、Ringを使ってまでやるか?と問われると答えはノーですかね。スマートフォンに手を伸ばした方が速いというのが正直な感想です。
それは、ジェスチャーの精度も関係あるんですけど、それよりもRingのサイズがデカすぎてこれを指に付けながら生活するのが考えられないということ。Ringを付けながらパソコンのキーボードを打つのもかなりストレスですし、スマートフォンならばもっとストレスを感じるかもしれません。(自分は幸いにもスマホは左手で操作するのでよかった
ちなみに、Ringは非防水です。
まとめ:今のRingは魔法どころかウェアラブルとして成立していない
ひと通り触ってみた結果、Ringの基本的なところであるジェスチャー、特にジェスチャーの精度に大きな不満を感じました。色々と情報が出てくるなかでテキスト入力についてはあきらめていたところもあり、せめてジェスチャーぐらいは快適に操作できて欲しいと願っていましたが、ストレスフリーとは程遠いところにあるというのが正直な感想です。ジェスチャーさえ思ったとおりに快適に動けば、今後リリースされるハブを使って、家電などのハードウェアやサービスと連携することでRingが魔法のリングになるかとも思っていたのですが、現時点ではちょっと厳しいのではないと感じています。
個人的にはRingとIRKitを連携させて、ねっころがりながら指一本でテレビのチャンネルを変えたり、エアコンの温度を調節したりできればなーと考えていたのですが、今の精度だとフジテレビを見ようと思ったらNHKにチャンネルがあってしまった、暖房のつもりが冷房になってしまったということが頻繁に起きそうな気がします。
もう少し不満を述べるのであれば、サイズにも言及せざるをえません。今のRingのサイズは、指輪型のウェアラブルとしては致命的とも言えるほどで身に付けて生活するのはかなり難しいと思います。今後も第2、第3世代のRingが開発されるのであれば、コンセプト動画にあったような本物のリングのようなサイズ感で出さなければウェアラブルとして成立さえしないのではないかと感じました。
Ringのサイズ感は製品版として出た以上は後発機の登場を待つしかありませんが、ジェスチャーの精度についてはアプリ側で補正できるのであれば、ぜひ期待したいところです。
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