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5Gスマホが安くなる?5Gミリ波対応なら割引上限4万円→5.5万円の緩和案

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Yusuke Sakakura公開日:2024/06/14 10:10
5Gスマホが安くなる?5Gミリ波対応なら割引上限4万円→5.5万円の緩和案
3行まとめ
  • 日本国内の通信トラフィックは増加しており、5Gミリ波での緩和が期待されています。
  • 5Gミリ波普及には端末・基地局・サービスの充実が必要ですが進展は遅れています。
  • 端末価格の割引上限を緩和し、5Gミリ波端末普及を促進する方針が検討されています。

総務省が超高速大容量通信が可能な5Gミリ波に対応したスマートフォンの割引の上限額を緩和する案を示しました。

スマホの割引規制は、昨年末に上限4万円に変更され、割引の上限なしルール(1円スマホや転売ヤー、端末単体購入の拒否といったさまざまな問題を生み出していた)が廃止されましたが、再び改正される可能性があります。

通信混雑の緩和に効果的な5Gミリ波

総務省が実施する競争ルールの検証に関するワーキンググループでの報告によると、日本国内の通信トラフィックは年間約1.3倍のベースで増加しており、今後も爆発的な増加が見込まれるとのこと。

こういったトラフィックの増加に対応するために効果が高いのが帯域幅の広い5Gミリ波で、普及によって通信混雑の緩和に加えて、5Gの特長を活かした新たなサービスの実現が見込まれています。

5Gミリ波の普及には、端末・基地局・サービスの充実が必要ですが、現時点ではどれも進んでいません。そこで、まずは端末側を普及させることで、普及を進めようという考えのようです。

選択肢少・高額な5Gミリ波スマホ
  • 2022年4月以降、特に10万円以上の5G端末が増加。5G端末のうち約5割は10万円以上と高額
  • ミリ波対応機種は5G端末のうち、わずか約2割、そのうち10万円以上が約9割
  • 5Gスマホの出荷台数は全体のうち99.0%
  • ミリ波対応スマホはわずか5.2%と普及進まず

WGでは、端末を普及させるために最も効果が高いのは割引上限の緩和とし、同一機種におけるミリ波対応・非対応の価格差である約1.7万円を緩和額に当てはめて、1.5万円分緩和するのが適用としています。

つまり、5Gミリ波対応のスマホであれば上限55,000円、それ以外は上限40,000円の割引を許すという案です。

割引上限額の改正イメージ

また、現行法では転売ヤーや1円スマホ等の問題を防ぐために、原則として対照価格の50%を超える割引を行わないようにしています(4万円から8万円の場合は対象価格の50%が上限)が、ミリ波対応端末であっても50%を超えないようにすることが適当としています。

さらに、5Gミリ波対応スマホに限って割引上限を緩和する特例は、あくまでも普及が目的であることから普及率が50%を超えた場合は終了することが適当と記されているほか、緩和額や実施期間は効果を検証しながら必要に応じて見直しの検討が適当されています。

5Gミリ波スマホは買いやすくなるかも

改正案が正式決定し法改正が実現すれば、割引額が16,500円分、引き上げられることで5Gミリ波スマホが買いやすくなります。

現在、5Gミリ波対応スマホには、Xperia 1 VI、Galaxy S24 Ultra、Galaxy Z Fold5|Flip5、Google Pixel 8 Proなどがありますが、これらの後継機種が買いやすくなる可能性があります(端末価格が今よりも上昇しなければ)

一方で、iPhone 15やiPhone 15 Pro、Pixel 8aなど、5G Sub6対応機種についてはこれまで通りですが、割引額が引き上げられることによって、現在、米国に限定されているミリ波対応のiPhoneが日本でも販売されるといったことが実現することも考えられます。

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