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期待はずれのVAIO Phone、叩かれる理由はどこにあるのか

Yusuke Sakakura

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ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

2018/03/12 9:08
期待はずれのVAIO Phone、叩かれる理由はどこにあるのか

2度の延期を経て、本日、ようやく正式発表された「VAIO Phone(バイオフォン)」

日本通信とVAIOがタッグを組んで開発したスマートフォンで、デザインに関して評価の高いVAIOがスマートフォンに参入することもあり、自分も含めて期待していた人も多数いたのは間違いなかったと思いますが、発表後の評判はほぼ全てが「期待外れ」という意見でボコボコに叩かれている状態です。

VAIO Phoneが叩かれている理由はスペックではない

「スペックが低い」とVAIO Phoneの不満を述べる人はとても少ないように見受けられます。それは日本通信とタッグを組んでいたこともあって、性能はそこまで高くなく価格の低い「格安スマホ」として登場することが明らかになっていたから。

発表の2週間前にベンチマークスコアが登場して一部のスペックが明らかになった時も「あぁ、こんなもんか」という感想でした。実際に発表された後も期待外れではなく、格安スマホなら「まぁ、こんなもんか」と感じました。

VAIOなのにデザインがダサい

デザインの評価が高いVAIOがデザインを担当したことや「スペックはど真ん中、デザイン重視」と宣言されていたことからデザインに大きな注目が集まりましたが、正直、非常にダサいと感じました。

期待外れのVAIO Phone、叩かれる理由は全てにある

製品画像を見れば見るほど、「背面のロゴをなぜあの位置にしたんだ・・・」「フロント部のVAIOロゴは必要なのか・・・」「microSDのロゴは何なんだ」と、ロゴに関して寛容な自分でさえいろんな疑問がでてきます。

期待外れのVAIO Phone、叩かれる理由は全てにある

デザインが期待できなければ、Androidのデザインに期待するしかない、PCではハードウェアのデザインで勝負してきたVAIOもスマートフォンではソフトウェアのデザインに勝負するんだろうと思っていたら、中身は全くカスタマイズされていないピュアなAndroid・・・。

ピュアなAndroid搭載なのに今後のアップデート提供は未定

いや、SIMフリーの格安スマホと言えど、OSのアップデートが迅速なスマートフォンはあまりない。

ピュアなAndroidを搭載したVAIO Phoneならアップデートをいち早く受け取れるんじゃないかと思ったら、アップデートの予定は未定。製品のウリにもあげられていないことからアップデートが迅速に受け取れるかどうかはわからないといったところです。

期待外れのVAIO Phone、叩かれる理由は全てにある

価格で勝負といった割には勝負していない、単純に高い

まだだ、まだ価格が希望として残ってる。一体いくらなんだ?1万円〜2万円か?と思って価格をチェックしてみると、目に飛び込んできたのは一括支払い価格が「5万1000円(税抜き、初期費用込み)」

▼主な格安スマホのスペックと価格は以下のとおりとなっています。

VAIO Phone ASUS ZenFone 5 Ascend Mate7 FUJITSU ARROWS M01
価格 4万8000円 3万円前後 5万円前後 3万7000円前後
OS Android 5.0 Android 4.4 Android 4.4 Android 4.4
ディスプレイ 5インチ / HD液晶 5インチ / HD液晶 6インチ / フルHD液晶 4.5インチ / HD液晶
バッテリー 2500mAh 2110mAh 4100mAh 2500mAh
CPU 1.2GHz / クアッドコア 1.2GHz / クアッドコア 1.8GHz × 1.3GHz / オクタコア 1.2GHz / クアッドコア
RAM 2GB 2GB 2GB 1GB
ROM 16GB 32GB 16GB 8GB
カメラ 1300万画素 / 500万画素 800万画素 / 200万画素 1300万画素 / 500万画素 800万画素 / 130万画素

いや、専用の料金プランが500円とかだろ?それなら・・・と思って価格をチェックしてみると、1GBのデータ通信量と音声通話に対応したプランが980円(税抜き)、データ通信量が無制限で音声通話に対応したプランが1980円(税抜き)。2年間の支払総額はいずれも7万4520円または9万8520となります。

期待外れのVAIO Phone、叩かれる理由は全てにある

24回払いの場合、端末代コミでそれぞれ月額2980円、月額3980円。2年間使っても割引なし。

▼VAIO Phoneの料金プラン

ライトプラン 音声付 高速定額 音声付
データ通信量 1GB 無制限
価格 一括払い:980円24回払い:2980円 一括払い:1980円24回払い:3980円

日本通信では、VAIO Phoneと同等な料金プランを月額1560円(ライトプラン 音声付きに相当)または月額2780円(高速定額 音声付きに相当)で提供されていることを考えれば、確かに安いものの、提供されるSIMカードはVAIO Phone専用で他のスマートフォンやタブレットで使えないようにロックがかけられているなど制約があります。

端末は「ELUGA U2」を流用、結局VAIOは何をしたのか

また、端末は約3万円で台湾市場で販売されているパナソニックの「ELUGA U2」を流用していることも明らかになりました。つまり、VAIOのロゴが入っただけで2万円も上乗せされていることになります。

期待外れのVAIO Phone、叩かれる理由は全てにある

ハードウェアもデザインせず、ソフトウェアもデザインせず、ただロゴの位置を決めただけ?そしてそのロゴの位置もナンセンスと言わざるを得なく、一体VAIOは何をしたのでしょうか・・・。

最大の失敗はハードルを上げまくったこと

これだけなら、ただ叩かれるだけの製品で済んだかもわかりませんが、最大の失敗は自らハードルを上げまくったことにあります。

「これまでの格安スマホは二流ばかり」「MVNOから購入できるスマートフォンはブランド力の低いメーカーの製品か、型落ちのスマートフォンしか選択肢がない」「安かろう、悪かろうのイメージで格安スマホが危機的状況にある」「これらの払拭できるのがVAIOブランドのスマートフォン」

などと語り、パッケージのみを公開するなど、焦らしも入れてきたにも関わらず、「結局、発表されたのがこれ?」「勝負したポイント全てが期待はずれ」、叩かれる理由は全てにあるというのが正直な感想です。

コメント
  • 匿名
    8年前
    2016年4月に買ってスピーカ音割れ3回、電源入らず1回で15ヶ月で新品交換4回目となりました。 バックアップが面倒くさい。いつまで新品交換してくれるのかな?
  • TonoPyon
    8年前
    13ヵ月後に、私と妻の携帯が相次いで電源が入らなくなった。しばらくしてon出来るようになった。問い合せると過充電で起きると回答があった。しばらく過充電に気をつけて使用中も、どうしてもoffする必要があり、操作したがoffもonもできなくなった。今は何とか使用できているが、いつ壊れるかと心配で気が気でない。とりあえず、購入は考えて慎重にしたほうが良いと思う。
  • Anonymous
    9年前
    自分にとって初スマホで、大好きなvaioのロゴが裏表にでてて、androidは5.0、microSDカードは64GBが使え、データ通信は安いのに速度制限なし。 気に入っているので、できるだけ長く使いたいと思ってます。 ただ不満は2つ。 色が選べないのと、長く使いたくてもバッテリーが交換できないこと。
  • Anonymous
    10年前
    サポートも最悪だよー 修理依頼すると用紙だけすぐに送ってくるけど その後の対応は音沙汰なし・・・ こっちから連絡するまでメールもなければ 『翌日ヤマトで発送します。』って言っときながら 翌日に発送のメール来ないので、電話したら お調べしますと10分ほど待たされて 挙句に本日中に折り返しますって・・・・ サポート出来ないなら 売るべきじゃないよね
  • Anonymous
    10年前
    え?2年で一万円高いだけで、ここまで叩いてるの? ロゴの位置なんかどうでもいい事まで叩いてるし、 二年以上使ったら安いわけでしょ?
    • Yusuke Sakakura
      10年前
      コメントありがとうございます。 記事にもあるとおり、VAIOというブランドがここまでの人気を確立した大きな要素の一つがデザイン性です 日本通信がブランドで勝負するとも宣言していることからも、VAIOブランドのスマートフォンにおいてロゴの位置―つまりデザイン性が「どうでもいい」ということはないと思います 価格については、同じ性能をもったスマートフォンが別にあるにも関わらず、わざわざ1万円高いスマートフォンを選択する理由はどこにあるのでしょうか? 特に格安スマホという価格が重視される市場において VAIOブランドが活かされたカッコよさを持っているのならばまだしも、VAIO Phoneはそういったモノは持ちあわせていません。 「他の格安スマホは2流」 「VAIOブランドならば安かろう悪かろうの格安スマホのイメージを払拭できる」 と宣言し、ハードルを自ら上げたにも関わらず、それに見合ったものを提供できていないことは十分に叩かれる要素ではないでしょうか?
  • Anonymous
    10年前
    VAIO Phone叩かれまくっていますけど、 もっとキャリアの月額利用料との比較記事書きましょうよ。 たとえば某キャリアだと通信2GBとカケホーダイで月7200円、 それに端末代が乗ってきます。 実質0円のもあるし、差額が1000〜1500円くらいのもあります。 となれば月7200円〜8700円。 さらに2年間で端末代払ったあとも、ずーっと7200円の支払いが続くんです。 VAIO Phoneの専用SIMなら端末代払い終わったら、高速通信制限なしで月1,980円、 1GBのライトプランなら月980円です。 割引が多少あったからと言って、いくらなんでもキャリアは高すぎます。
    • Yusuke Sakakura
      10年前
      コメントありがとうございます! VAIO Phoneは格安SIMの提供を手がける日本通信が販売し、さらに価格で勝負すると言った以上、キャリアとの比較は個人的には違うのかなと思っています。 比較するのであれば、ショップでの対応や故障時の代替機のレンタルなども比較しなければ公平感が出ないかなと。 優劣についても人によると思うので、結局答えは出ないと思っています。 また、ご意見いただいたキャリアのサービスは高すぎるというのは、VAIO Phoneに限ったものではなく、他のスマートフォンでも同じではないでしょうか。 記事にもあるとおり、VAIO Phoneよりも約2万円ほど安く、スペックもそこまで差のないZenFone 5とDMM mobileの組み合わせならば、1GB/月を1,260円で運用することができ、2年使った時のトータルコストはVAIO Phoneより1万円以上も安くなります。 キャリアと格安SIMまたはVAIO Phoneとの比較は難しいということと、格安スマホ同士の比較としても、決してVAIO Phoneは安くないということをご理解いただければと思います。
  • Anonymous
    10年前
    VAIOフォン実機ヨドバシで触ってきたが 思っていたよりかなり良かった なんといっても持ちやすい、軽い、ちょうど良い大きさ iphone6よりも良かった 8万台は確実に売れるだろうね
  • Anonymous
    10年前
    これならエルーガのままで出してほしい
  • Zenfoneちゃん
    10年前
     キャリアの契約更新が2月であったため、VAIOは間に合わず、Zenfone5+OCN音声付きシムに変えました。鳴り物入りのVAIOブランドでしたが、価格、スペックともZenfone5の方が上だと思います。何より不可解なのが、シムロックフリー端末に、ロック付きのシムを差していること…。これは、こけましたね…。
  • Anonymous
    10年前
    特色を出しにくいとはいえ、消費者をバカにしすぎ。 少しでも期待した自分が情けない。
  • Anonymous
    10年前
    エクスペリアのVAIOエディションをみんな期待してたのにね
  • Anonymous
    10年前
    こ、これはひどい....
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