Touch ID(指紋認証センサ)を搭載した「iPhone」を非正規の修理業者で修理したところ、「エラー53」が発生して使用不可になったとの報告が大きな話題になっています。
非正規修理のiPhone、アップデート・復元時に「エラー53」が発生→使用不可に
フリーカメラマンのAntonio Olmosの話しによると、取材地でiPhoneを落として画面を破損。近くにアップルストアがなかったため、非正規の修理業者に持ち込み、画面と指紋認証センサー「Touch ID」を交換。
修理は無事に完了したものの、数日後に通知されたiOS 9へのアップデートを実行したところ「エラー53」が発生して使用不可になってしまったようです。
その後、アップルストアに持ち込んだところ、スタッフはジャンク品と判断し、270ポンド(約46,000円)で新品に交換するよう勧められたとのこと。
They repaired the screen and home button, and it worked perfectly.”
He says he thought no more about it, until he was sent the standard notification by Apple inviting him to install the latest software. He accepted the upgrade, but within seconds the phone was displaying “error 53” and was, in effect, dead.
He had to pay £270 for a replacement and is furious.
引用元:‘Error 53’ fury mounts as Apple software update threatens to kill your iPhone 6 | Money | The Guardian
同様のケースはTwitterでも多数報告されており、ヤフオクではエラー53になったジャンク品がいくつも出品されています。
アップデートや復元時にTouch IDと、他の部品の正規チェックが実施されている
アップルが公開しているサポートページによると、Touch IDを搭載するiPhoneやiPadでは、iOSのアップデートまたはバックアップの復元時にTouchIDと、他の部品が正規なものであるかをチェックするようです。
画面などの部品を非正規または不正に交換していると、それが要因となって認証に失敗、チェックエラーとなり「エラー53」(非正規修理以外ではTouch IDの故障で発生する)が発生するとのこと。
アップルストアでは、部品を交換した際に再度ペアリングを実施することで、このエラーを回避しますが、非正規店では、他のiPhoneなどから分解して取った部品をそのまま修理対象のiPhoneに取り付け、再ペアリングも実施できないため、エラーになるようです。
非正規修理のiPhone、正規修理を受けられないケースも
非正規の修理業者で、画面やその他部品を交換した場合は保証対象外(修理費用は31,800円〜38,800円)となりますが、アップルのサポートページでは“保証対象外修理の価格体系をご確認ください。”との案内に留まっています。
実際にヤフオクで出品されているジャンク品は、非正規店で修理を行ったことを理由にアップルストアで正規修理を断られ、泣く泣く出品されたようです。
どれだけ高くてもアップルストアまたは正規店で修理を
注意するべき点はTouchIDの修理・交換だけでなく、よくある画面割れによるディスプレイ修理でもこのエラーが発生してしまうことです。
なお、ディスプレイ部のみ交換の場合は当事象は発生しないようですが、Touch IDも含めたパネルごと交換されるケースも確認されており、その場合は「エラー53」が発生します。おそらくOlmos氏もそのケースに該当します。
どれだけ高くてもアップルストアまたはアップルの正規サービスプロバイダーで修理するようにしましょう。少し前までは正規サービスプロバイダーでは画面のみ交換ができず、高額な本体交換のみの取り扱いとなっていましたが、最近ではディスプレイ交換も取り扱っているようです。
正規サービスプロバイダーはこちらから検索が可能です。万が一、iPhoneが使用不可になった場合は、iCloud.comからメール・写真・動画・メモ・連絡先などをチェックすることができます。