iOS 8から「Not Enough Storage」が頻繁に表示されるんだけど何なの?――対処方法を解説します
iPhoneやiPadを使っていると、「Not Enough Storage」というメッセージが度々表示されますよね?1日に1回ぐらい見かけるというユーザーもいるんじゃないでしょうか。
一体このメッセージは何なのでしょうか?今回は、このメッセージを消す方法、一切表示しない方法を解説したいと思います。
「Not Enough Storage」は、iCloudの容量不足が原因
iPhoneやiPadを利用するにあたって本体の容量とiCloudの容量を気にする必要がありますが、このメッセージは、「iCloudの容量が足りてない!」「バックアップできんぞコラ!タココラ!」という警告メッセージです。
このメッセージ、iOS 8にアップデートしてから頻繁に表示されるようになりました。
というのもiOS 7まではiCloudに保存されるファイルはiPhoneのバックアップぐらいでしたが、iOS 8の新機能「iCloudフォトライブラリ」が追加され、写真や動画までiCloudに保存されるようになったことが原因です。
「iCloudフォトライブラリ」は、iPhoneやiPadで撮影した写真や動画、スクリーンショットを劣化させずに高品質のまま、全てiCloudに保存するというもの。
iPhoneのカメラをよく利用する人はiCloudフォトライブラリによってiCloudの容量がほとんど埋まってしまうはずです。
iCloudに何が保存されているのかを確認してみる
iCloudに何が保存されているのかを確認することもできます。
設定画面から「iCloud」→「容量」→「ストレージを管理」に進みます。
すると、こんな感じでiCloudに保存されているモノをみることができます。やはり、iCloudフォトストレージが多くの割合を占めています。そのせいでバックアップがとれていない様子。
原因がわかったところで、「Not Enough Storage」を表示しないようにする方法を紹介していきたいと思います。
「Not Enough Storage」の対処方法、その1:iCloudフォトストレージを削除、同期をオフにする
「Not Enough Storage」を表示しないようにするには単純にiCloudの空き容量を増やせばいいのですが、iPhoneやiPad本体の空き容量を増やすよりもカンタンではありません。
最も手軽に空き容量を増やしたいのであれば、「iCloudフォトストレージ」によるiCloudへの写真や動画の保存・同期をやめて、すでに保存された写真や動画を削除しましょう。
「iCloudフォトライブラリ」に保存された写真を削除する場合は、設定画面から「iCloud」→「容量」→「ストレージを管理」と進みます。
さらに、「iCloudフォトライブラリ」に進んで「無効にして削除」をタップすれば、iCloudに保存された全ての写真が削除されます。
ちなみに、iCloudに保存された写真や動画はすぐに削除されるわけではなく、30日以内に削除されるという仕様です。30日以内に「削除を取り消す」を選択すれば、復活させることもできます。
「え?画像を全部削除しないと保存容量増やせないの?」と思うことなかれ。削除したい写真や動画を選択して削除することもできます。
不要な写真や動画を選択して削除するには、写真アプリを起動して「写真」または「アルバム」を選択後、写真を選んで削除するだけ。つまり、普通に削除すればそれでOK。ただし、iCloudだけでなく端末からも消えてしまうことに注意が必要です。
これでiCloudの容量は減ったはずですが、iCloudへの同期はストップしていません。放っておけば再びiCloudの保存容量が一杯になってしまうので、不要ならばiCloudフォトライブラリをオフにしましょう。
同期をストップするには、設定アプリを起動して、「iCloud」→「写真」と進んで、「iCloudフォトライブラリ」のスイッチをオフにすれば、今後iPhoneで写真を撮影してもiCloudにはアップロードされなくなります。
ちなみに、「iPhoneストレージを最適化」を選択した状態で「iCloudフォトライブラリ」を使っていた場合、iPhoneに保存されるのは、比較的画質の低い写真や動画となっています。
iPhoneにはキレイな写真を残しておきたいというのであれば、再度、「iCloudフォトライブラリ」のスイッチをオンにして、「オリジナルをダウンロード」にチェックを入れてからしばらく待って「iCloudフォトライブラリ」をオフにするようにしましょう。
これでiCloudに空き容量ができるので警告メッセージが出てこなくなります。
「Not Enough Storage」の対処方法、その2:使っていないiPhoneのバックアップを削除する
今は使っていないiPhoneのバックアップファイルが存在しているのであればiCloudから削除しましょう。
バックアップを削除するには、設定から「iCloud」→「容量」→「ストレージを管理」と進みます。
するとiCloudに保存されているバックアップファイルがズラッと表示されますが、今使っているiPhoneのバックアップファイルには「このiPhone」と表示されます。
「このiPhone」が表示されていないバックアップを選択して「バックアップを削除」→「オフにして削除」を選びましょう。
これでiCloudから使っていないiPhoneのバックアップが削除されます。
「Not Enough Storage」の対処方法、その3:自動バックアップをオフにする
iCloudフォトライブラリを使ってないけど「Not Enough Storage」が表示される場合の対処方法も紹介しておきましょう。
バックアップをオフにする場合は、設定画面を起動して「iCloud」→「バックアップ」と進んで、「iCloudバックアップ」のスイッチをオフにします。
これでiCloudの自動バックアップがストップするので、メッセージも表示されなくなるはず。
ただ、自動バックアップをオフにすると、iPhoneの修理または交換後に最新の状態に復元することができなくなってしまうので、注意が必要です。iTunesを使ってiPhoneやiPadのバックアップを取るなど、iCloudの自動バックアップ機能は使わなくても大丈夫という人向けの対処方法です。
「Not Enough Storage」の対処方法、その4:iCloudの容量を増やす。たったの月額100円でオススメ
バックアップも取りたいし、iCloudで写真や動画も同期したい!という場合は、iCloudの保存容量を増やしましょう。もちろんお金はかかりますが、昨年、大幅に値下げされたことで、かなり安くなりました。
▼iCloudの価格表は以下のとおりです。
容量 | 価格(税込み) |
---|---|
5GB | 無料 |
50GB | 月額130円 |
200GB | 月額400円 |
1TB | 月額1,300円 |
月額100円の50GBと月額400円の200GBの間が欲しいところですが、25GBもあればiPhone1〜2台のバックアップとiCloudフォトライブラリによる写真や動画の同期機能を十分に使えるかと思います。15GBの容量を増やすのにたったの月額100円/年額1200円というのは、かなりお安い方だと思います。1ヶ月のコーヒやジュース代よりも安いはず。
今回は、メッセージを消すための対処方法として紹介しているので、「メッセージを消すためだけに月額100円というのはちょっとなぁ、、、」と感じる人もいるかと思いますが、メッセージを消すための対処方法というよりは、きちんとiPhoneやiPadのバックアップを取るため、かつiCloudフォトライブラリを使うためと考えれば決して高くはないでしょう。
iCloudの容量を増やすには、設定画面から「iCloud」→「容量」→「さらに容量を購入」と進みます。
「50GB」以上の容量を選択して「購入する」をタップしましょう。こんな画面が表示されれば、iCloudの容量増設は完了です。
まとめ:使いこなすと便利なiCloud、使いこなせないと不便なiCloud
ということで、「Not Enough Storage」の対処方法でした。
iOS 8になってからiCloud周りの機能が強化されると共に仕様が複雑化してきています。使いこなせばとても便利なiCloudですが、理解していないと、「Not Enough Storage」のような不便なシーンに出くわしても対処できなくなってしまうので、きちんと理解しておくことをオススメします。
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