「NTTドコモやソフトバンクモバイル、au、イー・モバイルの4社がそろってLTEを採用するかもしれない」とお伝えしましたが、周波数の帯域は総務省が選考し、割り当てるようでこの内何社か落選するキャリアがでてくるかもしれません。
つまり、モバイルWiMAXにおける2.5GHzの周波数の割り当ての際に起きた競争がまた起きるかもしれないということです。
さて、今回はどのキャリアが落選するのか?
NIKKEI NET(日経ネット):企業ニュース-企業の事業戦略、合併や提携から決算や人事まで速報
この記事によれば、LTEで使用される周波数の割り当てにおいて、2009年夏までに使用される周波数の帯域を2~3社に割り当てるようです。
モバイルWiMAXの選考基準を考えれば「他社より計画性がしっかりしていること」「数年で利用が開始できること」が基準だと思われます。
NTTドコモではこれまでに4Gへのスムーズな移行が行えるSuper3Gの研究やリリースを数年前から行っており、今のところかなり有力であると思われます。そして、モバイルWiMAXで利用される2.5GHz帯の周波数を割り当てられたauが今回も割り当てられることになればそれにソフトバンクモバイルとイー・モバイルが大反対するのは目に見えています。しかしながら、auがLTEを採用できなければ総務省が昨年発表した「モバイル活性化プラン」にも盛り込まれているSIMロックの解除が不可能になります。
モバイルWiMAXの競争時にNTTドコモがあまり前に出ずあっさり手を引いてしまったことはLTEで使用される周波数の割り当てを考えればとても賢明だったのかもしれませんね。
追記:4月13日23時26分
総務省が3.9G携帯向け技術条件を検討開始,1.5GHz帯の活用を視野に:ITpro
この記事によれば、Super3Gは、現在3Gで利用している周波数帯をそのまま利用できる高速通信技術ではありますが、その性能を最大限に発揮するには20MHz帯の周波数が必須となっており、携帯電話事業各社は現在提供している3Gを展開しながら20MHz帯の周波数を用意することは難しいという声があがっています。
これに対して総務省では1.5GHz帯の周波数帯を新たに3.9G向けに割り当てる考えだそうです。