ソニーが2014年4~6月期の決算を発表しました。その中でスマートフォンの販売実績が目標を下回っていることを明らかにし、今後、販売地域の縮小など販売戦略を見直す方針を示しました。
グループ全体では大幅増益もモバイル分野で赤字に転落
NHKニュースによると、ソニーの2014年4月~6月までの決算はPS4などの好調によって大幅な増益となったものの、”事業の柱”としているモバイル部門にて海外を含めたスマートフォンの販売台数が大幅に下回り、赤字に転落したとのことです。ソニーは、ことし4月から6月までの決算で、堅調なゲームや映画などの事業に支えられ大幅な増益となりましたが、事業の柱と位置づけているモバイル部門は、世界でのスマートフォンの販売台数が目標を大幅に下回ったため赤字に転落しました。
引用元:ソニー スマホ戦略 抜本的に見直しへ NHKニュース
また、赤字転落の原因は、新興国にて低価格のスマートフォンが人気となったためとしており、今後ソニーでは低価格帯の商品を中心に販売戦略が見直しが図られ、具体的な見直しの内容としては、2014年度のスマートフォン販売目標を5000万台から4300万台に下方修正すること、海外での販売地域縮小などがあげられたようです。
サムスンも苦戦するスマートフォンの低価格市場で活躍するのは・・・?
前日にはスマートフォン事業で世界1位のシェアをほこるサムスンが同時期の決算発表を行いましたが、モバイル分野で3四半期連続で利益が減少し、前年同期比では29.6%も減ったことが明らかになりました。利益が減少したことの原因として、ソニー同様に低価格のスマートフォン市場で苦戦したことを挙げており、高価格のスマートフォン市場の成長が鈍化し、低価格のスマートフォン市場が急速に成長しているものと思われます。
これまで順調に成長してきたメーカーが苦戦する低価格スマートフォン市場で活躍するのは、シェア3位のファーウェイを筆頭とする中国メーカーで、中でも小米科技(シャオミ)は創業からたった3年で世界第5位のシェアを獲得するなど、市場の流れにのって急速な成長を遂げています。
世界のスマートフォン(スマホ)市場で韓国サムスン電子(005930.KS)がシェアを削るなか、中国勢が健闘し、中でも創業3年目の小米科技(シャオミ)が世界第5位のメーカーに浮上したことが調査会社の調べで明らかになった。
引用元:中国の小米科技が世界スマホ市場5位、サムスン不調 – IBTimes:世界の最新ビジネスニュース
先進国の日本でも人気をみせつつある低価格スマートフォン
いまのところ、低価格のスマートフォンが人気となっているのは中国とインドなどの新興国ですが、日本でもイオンやビックカメラなどが販売を手がける低価格スマートフォンに注目が集まり初めており、今後も日本で低価格スマートフォン市場が拡大していくものと思われます。特に小米科技(シャオミ)は、新興国にも参入する方針をみせており、低価格スマートフォンを先進国でも広めていくことになるでしょう。
昨年、PCのシェアでは中国メーカーのレノボが世界1位となりましたが、同じようなことが数年後のスマートフォン市場でも起きるのかもしれませんね。
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