最初の公開から約4ヶ月でようやくインストール率が63%に達したiOS 15。約2ヶ月で74%に到達していたiOS 14に比べるとかなり低調です。
インストール率が低調な主な原因は、iOS 15の公開と同時に、iOS 14のままでも最新のセキュリティアップデートを適用できること、さらにiOS 14のままでも最新版へのアップデートを促す通知が表示されなくなったことでしょう。
この状況に耐えかねたのか、AppleはiOS 14ユーザーに対してiOS 15へのアップデートを促していることがわかりました。
最新のセキュリティアップデートを適用するにはiOS 15が必須に
Appleの公式サイトでも説明されているとおり、iOS 15の公開にともなって重要なセキュリティアップデートを利用しつつ、iOS 14を使い続けることができるよう変更されています。
ソフトウェアアップデート
iOSでは、2つのソフトウェアアップデートバージョンのどちらをインストールするか、設定アプリで選べる場合があります。
iOS 15の最新バージョンがリリースされたらすぐにアップデートを行って、最新の機能と最も充実したセキュリティアップデートを利用することも、重要なセキュリティアップデートを利用しつつ、iOS 14を使い続けることもできます。
- 引用元
- Apple
以下のスクリーンショットはiOS 15が配信された直後のアップデート画面です。画面上部にiOS 14.8へのアップデートボタンが表示され、画面下部に小さくiOS 15へのアップデートボタンが表示されていました。しかし、現在はiOS 14.8へのアップデートボタンが表示されなくなっています。
以下のスクリーンショットは2022年1月時点でiOS 14.7.1をインストールしているiPhone 12 miniですが、iOS 14.8へのアップデートボタンが表示されず、今月13日に公開されたiOS 15.2.1へのアップデートボタンのみが表示されています。
これによってAppleが公式サイトで説明している「重要なセキュリティアップデートを利用しつつ、iOS 14を使い続けること」はできなくなりました。最新のセキュリティアップデートを適用するにはiOS 15.2.1へのアップデートが必要になります。
不具合の可能性も考えられますが、iOS 14向けのセキュリティアップデートが昨年10月以降提供されていないことから9to5Macは不具合の可能性は低いと指摘しています。
冒頭で書いたようにiOS 15のインストール率は2022年1月時点で63%で、直近4年間で発売されたデバイスに限定しても72%と、これまでのバージョンに比べて著しく低調です。インストール率を高めたい目的があるのかはわかりませんが、最新版を利用したくない旧バージョンを利用し続けるユーザーをセキュリティリスクに侵してまでiOS 15へのアップデートを促す必要はあるのでしょうか。