Twitterの買収について440億ドルで合意していたイーロン・マスクが、買収合意を撤回したことがわかりました。
イーロンマスクは、買収合意を発表した後、Twitterのスパム、ボット、フェイクアカウントに関するデータ開示に不満を示していました。
買収の合意条件に重大な違反か
Twitterの買収について今年4月に1株あたり54.20ドルーー合計440億ドルで買収することをイーロンマスクが提案し、Twitterも提案を受け入れて合意に達したものの、スパムや偽アカウントをめぐって両者の主張がぶつかり合い、買収交渉がストップしていました。
5月になり、Twitterは偽アカウントやスパムアカウントの割合が5%未満と主張するのに対し、イーロンマスク側は独自調査によって同割合が20%を超えていると反論。買収を一時保留することを明かすと共に正確な情報を提供するようTwitterに求めていました。
買収に合意しながらイーロンマスクがここまで偽アカウントやスパムアカウントにこだわる理由は、ソーシャルメディアにおいてアクティブユーザー数は非常に重要な指標であり、偽アカウントやスパムアカウントの割合が大きければ、アクティブユーザー数の価値が大きく変動するためと考えられます。
イーロンマスクは、アカウントデータが買収準備や資金調達のために必要なデータであるとし、Twitterの不誠実な対応を重大な違反行為とし、契約を破棄する権利があると主張。
日本時間7月9日になり、複数の合意条項に重大な違反があったことを理由に、買収合意を撤回するとTwitterに通知したと伝えられています。
Breaking: Elon Musk has terminated his agreement to purchase Twitter $TWTR
— Ed Ludlow (@EdLudlow) July 8, 2022
[2022/07/09 07:41更新]一方、Twitterの取締役会議長であるBret Taylorは、Twitterの取締役会が合意した価格および条件で買収取引を完了できると確信しており、法的措置も計画していることを明らかにしました。
The Twitter Board is committed to closing the transaction on the price and terms agreed upon with Mr. Musk and plans to pursue legal action to enforce the merger agreement. We are confident we will prevail in the Delaware Court of Chancery.
— Bret Taylor (@btaylor) July 8, 2022