Googleが5月12日に開催した開発者向けのビッグイベント「Google I/O 2022」にて、2022年最新のミッドレンジスマートフォン「Pixel 6a」を正式発表しました。
販売価格は前世代のPixle 5aとほぼ同じ53,900円の手ごろなモデルですが、ベースのモデルは昨年秋に発売されたフラグシップスマートフォンのPixel 6シリーズです。
大幅に刷新された新デザインのボディに、高度な機械学習機能を活用して写真に写り込んだ邪魔な被写体を消したり、音声を記録しながらリアルタイムで文字起こしが可能な独自チップの「Google Tensor」を搭載。さらに、ディスプレイに指紋認証センサーを内蔵することで、机から端末を持ち上げることなく画面ロックをスムーズに解除できます。
この記事では、Pixel 6aの発売日や価格、新機能をまとめています。
1分でわかるPixel 6a
- 上位モデルのPixel 6シリーズと同じ新デザインを採用
- 画面サイズは6.1インチ、フルHD+ 有機ELディスプレイ
- 指紋認証センサーを画面に内蔵。端末を持ち上げることなくスムーズに画面ロックを解除
- リフレッシュレート最大60Hz
- 高度な機械学習機能を実現する独自チップ「Google Tensor」を搭載
- Titan M2チップ搭載。5年間のセキュリティアップデート
- イヤホン端子を廃止
- ストレージ容量は128GB
- カラーは緑のセージ、灰色なチョーク、黒のチャコールの3色
- 販売価格は53,900円
- 予約開始日は7月21日
- 発売日は7月28日
5万円前半のほぼPixel 6な手ごろなスマホ
Google価格帯に関わらず、すべてのモデルに共通のデザインを採用してきました。最新の「Pixel 6a」も上位モデルと同じ、光沢のあるメタルフレームをガラスパネルでサンドイッチしたデザインを採用しています。
背面には大きな特徴の黒いカメラバーを搭載。ボディから垂直に伸びるカメラバーは「見た目が良くない」「ホコリが溜まりやすい」との指摘がある一方で、机に置いたまま操作してもガタつきがないデザインです。
これまでのPixel aシリーズには、発熱に弱いポリカーボネート樹脂を採用していたことから、激しい発熱を伴うワイヤレス充電の対応は見送られていましたが、Pixel 6aのボディは熱に強いガラスとメタルフレームに生まれ変わったものの、残念ながらワイヤレス充電には対応していません。
一方、イヤホン端子が廃止されたことで、音の遅延を気にせず高音質で楽しめる有線イヤホンが使用できなくなっています。
これからは別売りの「Google USB-C – 3.5 mm アダプター」を使って、お気に入りの有線イヤホンを使い続けるか(USB-C端子を利用するため、音楽を聴きながら充電することはできません)、USB-C端子の有線イヤホン「Google Pixel USB-C イヤフォン」またはGoogle純正のフルワイヤレスイヤホン「Pixel Buds A-Series」などのワイヤレスイヤホンに切り替える必要があります。
本体の大きさは約152.2 x 71.8 x 8.7mm。Pixel 6やPixel 5a (5G)に比べてひとまわり小さい大きさで、片手に収まるギリギリのサイズ感です。Android 12では片手モードをサポートしているので、片手操作は不可能ではありません。
画面の大きさはPixel 6よりも小さい6.1インチ。画面の上部中央にはパンチホールを備えています。リフレッシュレートは最大60Hzのため、上位モデルのPixel 6シリーズのように、なめらかなアニメーションやスクロール、映像を楽しむことはできません。
指紋認証センサーは背面からディスプレイ内蔵型に変更されました。Pixel 6シリーズでは、スムーズに指紋を認識できないこともあるため、国内外で批判されていましたが、Googleによれば、Pixel 6aのセンサーはPixel 6シリーズから変更されています。
精度やスピードが向上しているのかわかりませんが、発売前に流出したレビュー動画では、とてもスムーズに動作することがわかっています。
上位モデルとの大きな違いはカメラです。
カメラが非常に高く評価されているPixel 6には、新しいSamsung製のイメージセンサーが搭載されていますが、Pixel 6aには、2018年発売のPixel 3から5a 5Gまで搭載されている12.2メガピクセルの広角レンズが搭載されています。
また、動いている被写体に躍動感をプラスする「モーションモード」は利用できません。
チップセットは、人工知能(AI)と機械学習(ML)モデルをインターネットを介さず、デバイス上で処理できる独自チップ「Google Tensor」を搭載。
オンデバイスの高度な機械学習によって、プライバシーを保護しながら写真を解析して不要なものを削除する「消しゴムマジック」や人の肌の色を正確に表現する「リアルトーン」、リアルタイムでの音声文字起こしが可能。セキュリティ用のTitan M2チップによって、発売から最低5年間のセキュリティアップデート保証付きで長期間利用できます。
基本性能も大きく向上します。Pixel 5|5a 5Gに搭載されたSnapdragon 765 5Gに比べてCPUが最大80%向上。ゲームなど高度なグラフィックスを処理するGPUも最大370%向上しました。
性能を数値化するベンチマークスコアをAnTuTuで計測したところ、ハイエンドクラスの70万点を超えるスコアを叩き出しています。
「Pixel 6a」の予約開始日は7月21日、発売日は7月28日。販売価格は53,900円です。
ちなみに、Pixelスマートフォンの購入者特典として提供されていたGoogleフォトの容量無制限アップロードはすでに廃止されています。
Pixel 6aとPixel 6の違いを比較
スペック | Pixel 6a | Pixel 6 |
---|---|---|
カラー | SageChalkCharcoal | Sorta SeafoamKinda CoralStormy Black |
材質 | ガラスとメタルフレーム | ガラスとテクスチャ加工の合金製フレーム |
サイズ | Google Tensor | Google Tensor |
メモリ | 6GB | 8GB |
価格と容量 |
|
|
サイズ | 152.2 x 71.8 x 8.9 mm | 158.6 x 74.8 x 8.9 mm |
重さ | 178g | 207g |
ディスプレイ |
|
|
メインカメラ |
|
|
フロントカメラ |
|
|
カメラ機能 |
|
|
電池持ち |
|
|
ワイヤレス充電 | 非対応 |
|
5G | Sub6 | Sub6 |
防水・防じん | IP67 | IP68 |
コメントを残す