調査会社Counterpoint Researchが2021年1月に世界で最も売れたスマートフォントップ10のランキングを発表した。
ランキングで1位となったのはAppleのiPhone 12。2位はiPhone 12 Pro Max、3位はiPhone 12 Proで、同じシリーズの3機種が上位を独占している。この3機種でAppleの全販売台数の約7割を占めているそうだ。
動画やゲームに合わないコンパクトスマホ
iPhone 12シリーズの販売が好調な理由は、旧iPhoneから5G対応のiPhone 12シリーズの買い替え需要が強いこと。iPhone 12シリーズの販売台数の1/3近くはアメリカによるもので、ハイエンドモデルを好む同国ではiPhone 12 Pro Maxが最も売れたようだ。
iPhone 12 Pro Maxはシリーズ最大となる6.7インチディスプレイを搭載。バッテリーの容量は3,687mAhで他の機種よりも800mAhも多く、光学5倍のズームレンジや大型の1.7μmピクセルセンサー、センサーシフト式で一眼レフレベルの光学手ブレ補正を実現するカメラなどで差別化されている。
一方、販売不振と報じられているiPhone 12 miniは5G非対応のiPhone 11よりも売れなかった。売れない理由について小さいディスプレイと少ないバッテリー容量と説明されている。
近年のスマートフォンの利用状況はゲームやYouTube、Netflixによる動画視聴が上位にランクインしていて、いずれもゲーム画面や動画を見やすい大画面と長く使用できる大容量バッテリーを必要とする。利用状況を考えればiPhone 12 miniに限らずコンパクトスマートフォンは選ばれにくいということだ。
ドコモオンラインショップの売れ筋ランキングで上位になっている第2世代のiPhone SEも同じ理由でiPhone 12 miniよりもランキングが下位になっている可能性がある。
ただ、Appleはminiシリーズをやめることはなく今年9月にiPhone 13 miniまたはiPhone 12s miniの発売を計画しているそうだ。
Counterpoint Researchは、5Gを利用できるかどうかに関わらず、多くの地域で5Gスマートフォンが販売されていることや、今後は5Gスマートフォンが徐々に特別なものではなくなることや価格の低下を理由に今後数ヶ月以内にミッドレンジの5Gスマートフォンがベストセラーになると予想している。
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