マグネットを活用した新しいワイヤレス充電規格「Qi2」は、多くの期待を集めてスタートしました。しかし、GoogleもSamsungも導入を見送るなど、2024年の1年間で採用したメーカーはわずかにとどまりました。
現在、Qi2対応のAndroidスマートフォンを発売したのはHMD Globalのみです。一方、Appleは旧機種も含む多くのiPhoneでQi2に対応しましたが、もともとiPhoneはMagSafeに対応していたため、利便性の観点で大きな変化はありませんでした。
しかし、ワイヤレス充電の標準化を推進するために設立された業界団体WPCは、2025年にQi2対応のAndroidスマートフォンの普及が加速するとしています。
SamsungがついにQi2対応を発表
WPCのニュースリリース内で、Samsungが2025年にGalaxyシリーズのAndroidデバイスがQi2に対応すると発表しました。
Samsungは日本時間1月23日に新製品発表イベントで、Galaxy S25シリーズを発表するとみられ、同シリーズがQi2に対応する初のGalaxyスマートフォンとなる可能性が高いです。
また、GoogleもQi2の普及拡大に努めており、高出力ワイヤレス充電技術の提供や、次期規格Qi v2.2の開発において主導的な役割を果たすとしています。
新たな取り組み「Qi2 Ready」とは
WPCは「Qi2 Ready」という新たな拡張規格を発表しています。
これは、スマートフォンやケースなどのアクセサリが承認された組み合わせでペアリングされると、Qi2の利便性をフルに活用できるというものです。
マグネットを内蔵しないスマートフォンでも、マグネットケースを装着することでMagSafeのような利便性を追加できるようです。以前から噂されていたGalaxy S25向けの純正マグネットケースも、おそらくQi2 Ready対応製品として発売されるものと思われます。
また、自動車向けの拡張機能として効率的に充電できる可動コイル式のワイヤレス充電器も発表されました。
WPCによれば、Qi2は導入から約1年で、すでに世界中で15億台以上のデバイスが利便性や高速充電、高効率といったメリットを享受しているそうです。この1年で認証されたQi2対応製品は1,100以上で、前バージョンのQiに比べて普及率は6倍の速さとのこと。
2025年にはGalaxy S25シリーズを始めとするAndroidスマートフォンのQi2対応が加速することで、ワイヤレス充電の新時代が本格的に到来することが期待されます。
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