電話番号を変えずに他社にのりかえる(MNP)場合は、これまで契約していた事業者に対して2,000円または3,000円の転出手数料を支払う必要がある。
加えてのりかえ先の事業者にも3,000円の事務手数料を支払う必要があるため、のりかえの際には5,000円〜6,000円が必要になるが、総務省はのりかえ時に必要な転出手数料の禁止を検討しているようだ。
MNP手数料禁止で競争を促す
時事通信によると、総務省の有識者会議は転出手数料の根拠が不透明かつ、のりかえを妨げている原因として今秋にも転出手数料の廃止を盛り込んだ報告書を取りまとめる見通しとのこと。来春の商戦期に間に合うように改定を目指すという。
菅官房長官の「日本の携帯料金は海外と比べて高すぎるのではないか。4割程度下げる余地がある」の発言以降、総務省は事業者間の競争を促して携帯料金の値下げを実現しようとしているが、大きな効果はあがっていない。総務省が発表した調査では過去6年間で低容量プランが2割の値下げ、大容量プランはわずか5%の値下げに留まっていることがわかった。
昨年、総務省は電気通信事業法を改正して2年縛りの違約金を9,500円から最大1,000円に値下げしたことで更新月以外でも気軽に解約および他社にのりかえができるようになったが、のりかえの利用件数は増えていないという。
今回の転出手数料禁止ものりかえを促すものとされているが、3,000円の手数料を禁止にしたぐらいでは大した効果はないだろう。
のりかえによってスマートフォンを安く買えるのであれば検討する人は多いだろうが、違約金の値下げと同時に端末価格の割引額が上限2万円に制限された。利用中のスマートフォンのSIMロックを解除してのりかえることもできるが、各社の料金プランに大差がない以上は手間暇かけてのりかえるメリットがない。
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