財布や鍵、カバン、カメラなど大事なアイテムを無くしたり、どこかに忘れた、といったうっかりを解決するには紛失防止タグが最適です。
紛失防止タグで最も知名度が高いのはAppleのAirTagでしょう。
しかし、AirTagの価格は1個4,780円と高額。紛失防止タグは、大切なアイテムの分だけ必要になるため、高額な出費になります。
そこで購入を検討したいのがAnkerグループ初の紛失防止タグ「Eufy SmartTrack Link」で、Appleの探すネットワークに対応しながら2,990円で購入できます。
自分にとってどちらが最適な紛失防止タグなのかを見つけるために、この記事ではAirTagとEufy SmartTrack Linkの違いを徹底的に比較しています。
目次
- AirTagとEufy SmartTrack Linkの違いを比較
- 大きさとデザイン
- スマホからアイテムを鳴らす。タグからスマホを鳴らす
- 探すネットワークに対応
- 大切なものの置き忘れを防ぐ
- 距離と方向で探す
- 拾った人との連絡機能
- ストーカー対策機能
- 見守り機能
- まとめ:AirTagとEufy SmartTrack Linkの選び方
AirTagとEufy SmartTrack Linkの違いを比較
AirTag | Eufy SmartTrack Link | |
---|---|---|
イメージ | ||
サイズ | 31.9×31.9×8.0mm | 37x37x6.5mm |
重さ | 約11g | 約10g |
スマホから音を鳴らす | ◯ | ◯ |
タグからスマホを鳴らす | X | ◯ |
音量(実測) | 最大80dB | 最大60dB |
電池 |
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|
防水/防じん | IP67 | IPX4 |
各種機能 |
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対応機種 |
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価格 |
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2,990円 |
大きさとデザイン
AirTagは白色のプラスチックと金属のフタで構成される500円玉サイズに対して、Eufy SmartTrack Linkは全面黒のプラスチックで覆われたスクエア型。
プラスチックだけでなく金属素材も使用しているAirTagの方が高級感があります。
AirTagを鍵などに取り付ける場合は別途アクサセリを購入する必要がありますが、鍵、かばん、ペット、キーチェーンにも取り付け可能なホール付きのEufy SmartTrack Linkでは必要ありません。
スマホからアイテムを鳴らす。タグからスマホを鳴らす
どちらもスマートフォンやタブレットにインストールしたアプリから音を鳴らして、タグを付けたアイテムがどこにあるのか音で確認することが可能。
Eufy SmartTrack Linkの場合は、専用アプリをインストールすれば、本体のボタンを押してタグからスマホのスピーカーを鳴らすことも可能です。
音量はEufy SmartTrack Linkが80dBと発表されていますが、静かな室内でApple Watchを真横に置いてノイズアプリで計測したところ最大60dBでした。
一方、AirTagはリリース当初は60dB程度でしたが、アップデートによって徐々に音が改善され、2022年11月時点では最大80dBを計測。実際に耳に届く音もAirTagの方が大きいと感じました。
「探す」ネットワークに対応
タグを付けた大事なものをどこかに置き忘れたり、紛失した時に便利な機能として、両機種とも世界中で何億人ものAppleユーザーが探してくれる「探す」ネットワークに対応しています。
どちらもモバイルデータ通信機能やGPSには対応していませんが、Appleユーザーが近くを通ったときにBluetoothで通信して位置情報を安全に送信することで、紛失したアイテムがいまどこにあるのか確認することが可能です。
なお、Eufy SmartTrack LinkをAndroidで利用する場合は、探すネットワークを利用できないため、Bluetooth圏外時に現在位置を特定することはできません。
大切なものの置き忘れを防ぐ
「探す」ネットワークに対応したAirTagとEufy SmartTrack Linkには、手元から離れたときに通知して置き忘れを防ぐ機能も備わっています。
また、AndroidでEufy SmartTrack Linkを利用する場合でも、専用アプリが通知でお知らせしてくれます。置き忘れの通知が来るのは約3分後とのこと。
距離と方向で探す
UWB(Ultra Wide Bandの略。超広帯域無線通信)機能に対応しているAirTagでは、対応するiPhoneの画面で距離と方向を確認しながら、どこに行ったかわからなくなったアイテムの位置を確認できます。
家や部屋にあるのはわかってるーーでも、机の中やソファ、かばんの中など具体的な場所がわからない時に使える機能です。
なお、Eufy SmartTrack LinkにUWBは搭載されていません。
拾った人との連絡機能
紛失防止タグを付けたアイテムを落とした時に、拾った相手と連絡が取りたい、逆に持ち主に落としたよと知らせたいときもあるはず。
NFCチップが内蔵されたAirTagは、Androidを含むスマートフォンをタッチすると、持ち主の電話番号とメッセージが表示されて、アイテムを見つけた人と連絡を取ることができます。
一方、Eufy SmartTrack Linkでは、本体の裏にQRコードがプリントされていて、スマートフォンでスキャンすると連絡先が表示されます。
目に見えないNFCチップを搭載したAirTagよりも、QRコードがプリントされたEufy SmartTrack Linkの方が拾った人と連絡は取りやすいかもしれません。
プリントされたQRコードの剥がれが気になるところですが、Ankerに問い合わせたところ、剥がれリスクを軽減する摩擦に強い素材を使用しており、通常のQRコードに比べて30%のエラーに耐えられるQRコードを使用しているとのこと。使用期間については3年以上の寿命を想定している(使用状況による)とのこと。
なお、連絡先を表示する機能を有効にするには、どちらもスマートフォンを操作して紛失モードにする必要があります。
ストーカー対策機能
安価でコンパクトな紛失防止タグは、ストーカー行為に使用されることもあり、各メーカーがストーカー対策機能を搭載しています。
AirTagに搭載されているストーカー対策機能は2つです。
1つは他人のAirTagが自分の持ち物に紛れている(約30分間行動を共にした時)とiPhoneに通知が届くというもの。
もう1つはペアリングされたデバイスとAirTagが一定時間離れ続けると、8時間から24時間以内に音を発する機能です。
なお、Androidユーザーがストーカー目的で利用されたAirTagを見つけるには、専用アプリを使って他人のAirTagまたは探すネットワークに対応した紛失防止タグが自分の荷物に紛れていないかスキャンする必要があります。
Eufy SmartTrack Linkのストーカー対策機能についてAnkerに問い合わせたところ、Appleの探す機能としては同じ仕組みになっているとのことでした。
Appleの探す機能としては同じ仕組みとなっており、迷惑な追跡がある場合は追跡された人のiPhoneへ通知が届く、SmartTrackが鳴って知らせる、ことで追跡されている人に気づかせます。
見守り機能
紛失防止タグを子どもに持たせて、みまもりがわりに使いたい人もいるはずです。
「探す」ネットワークに対応した両方のタグは、ペアリングしたデバイスから離れても世界中で何億人ものAppleユーザーが探してくれるため、見守り機能として利用すること不可能ではありません。
ただし、ペアリングされたデバイスから一定時間離れ続けると8時間から24時間以内に音を発するストーカー対策機能が導入されているため、子どもに持たせることは難しく、AppleもAnkerも子どもを見守るために使用することは推奨していません。
まとめ:AirTagとEufy SmartTrack Linkの選び方
AirTagは、BluetoothおよびUWBによって、iPhoneの画面で地図や距離と方向を確認しながら大切なアイテムをカンタンに探すことが可能な紛失防止タグです。
世界中で何億人ものAppleユーザーが探してくれる強力な「探す」ネットワークにも対応しているため、BluetoothやUWBでは通信できないほど離れたところからでもAirTagの現在位置を確認することができます。
また、誰かが拾ってくれた場合、Androidを含むNFC搭載のスマートフォンでタッチしてくれれば、拾った人から連絡をもらうこともできます。
冒頭でも書いたとおりAirTagのネックは高額な価格です。4,780円で大切なものを守れるのであれば安いものかもしれませんが、すべてのアイテムにAirTagをつけるのは予算的に難しいかもしれません。
そんな人にとっては2,990円のEufy SmartTrack Linkが役立つはず。
割安な価格設定ながらAirTagと同じ「探す」ネットワークに対応。紛失した時は多くの人が使い方を知っているQRコードで拾った人と連絡を取れます。
AirTagにはない機能として、タグからスマホを鳴らしたり、1つのデバイスに対して6つのアカウントを登録できるデバイス共有機能にも対応。子供が忘れ物をしていないか、持ち物をなくしていないかなど、家族で大切なものを管理できます。
また、標準でキーリングやストラップなどに取り付けが可能なホール付きで余計な出費は不要です。
注意が必要なのは防水・防じんの等級がAirTagに比べて低いことと、UWB非搭載で距離や方向を確認しながら位置を探せないこと、Androidで利用する場合は「探す」ネットワークによる現在位置の特定ができないこと、AirTagに比べて音が小さいことです。
部屋の中でも見失うことが多いアイテムには、近距離での正確な位置情報を確認できるAirTagを選び、子どもの持ち物など紛失しやすいもの、親のスマートフォンでも管理したいものについてはEufy SmartTrack Linkを選ぶなど、取り付けるアイテムによってタグを使い分けすることをオススメします。
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