Pixel 5aがカメラテストで優勝。iPhone 13 ProとPixel 6 Proにも勝利
チャンネル登録者1500万人をこえる海外YouTuberのMKBHDことMarques Brownleeが、2021年に発売されたスマートフォンカメラのブラインドテストを実施し、GoogleのPixel 5aがAppleのiPhone 13 Proを破って優勝しました。
半額以下の5万円のスマートフォンが12万円を超える高級機種を相手にアップセットした大番狂わせです。
価格の低いスマホの下剋上が目立つテスト結果に
スマホカメラの画質テストは全16機種で実施されました。
高級機種やカメラの評価が高い有名機種などバイアスがかからないよう公平にジャッジするために、機種名を伏せてランダムにトーナメントに振り分けられ、Instagramのストーリーズを使ってユーザーが投票を行いました。フリート機能が廃止されたことで今年はTwitterでの投票がなくなっています。
1回戦は室内でのポートレート対決です。背景にぼかしのかかる特殊な撮影モードを利用しない真の画質勝負。逆光で白飛びしない優秀なダイナミックレンジ、背景に置かれた青のドロイドや赤のマットなど正確な色表現が重要視される撮影シーンです。
優勝したPixel 5aは初戦で独自チップのGoogle Tensorを搭載したPixel 6 Proを相手にアップセットしました。写真を見比べても大きな違いはありませんが、63%ものユーザーがPixel 5aで撮影した写真を選んでいます。
Motorola Edgeと対決したiPhone 13 Proは正確な肌の色表現と逆光でも白飛びしない写真で81%もの投票を得て難なく勝ち抜いてます。ZTEのAxon 30 Ultraと対戦したSamsungのGalaxy S21 Ultraは接戦で勝利しています。写真には大きな違いがありますがなぜか接戦です。
2回戦では白い机にグレーのキッチンマットを敷いて、その上の白いお皿にクッキーが置かれたシーンです。明るく美味しそうに撮れることが重要です。
SamsungのGalaxy S21 Ultraは46%を獲得したものの接戦でASUSのゲーミングスマホROG Phone 5に敗れました。Pro向けのカメラを搭載したソニーのXperia Pro iは全体に暗い仕上がりで色表現もおかしくOne Plus 9 Pro相手に大敗。
iPhone 13 Proは明るく撮影できたものの緑がかかったメシマズな仕上がりで接戦の末、Pixel 5aに負けています。
準決勝では色の再現が難しい赤がフレームの面積を大きく占有するシーンです。露出を抑えることができたPixel 5aとOne Plus 9 Proが決勝に進出。グループショット対決ではより明るく、肌と空の色と模様を正確に再現したPixel 5aが大差で優勝しています。
明るくノイズの少ない写真を撮影できる絞り値、大型のイメージセンサーなど高価なスマートフォンには強力なレンズが搭載されていますが、優勝したのはミドルレンジのPixel 5aです。そのほかの対決でも多くのアップセットが見られました。ソフトウェアによる画質補正、いわゆるコンピュテーショナルフォトグラフィがどれだけ重要かわかる結果になったと思います。
主催したMKBHDは全体的に明るい写真とシャープネスな写真が高く評価されたと振り返っています。写真が圧縮されるInstagramで評価することについて批判的な意見もありますが、スマホの写真はSNSで見ることが多いことからGoogle Driveなどにアップするようなやり方には賛同していません。
ほかにもトーナメント方式や1つの撮影シーンでの勝利判定など多くの指摘はあるかもしれませんが、まぁ言い出したらキリがありません。