OSやGoogle関連アプリから関連するコードが発見されながらもリーク情報が一切出てこなかった原因は開発中止にあるのかもしれません。
開発が噂されていた折りたたみスマートフォン「Pixel Fold」の開発が中止になったと報じられました。
まだまだ小さい折りたたみスマホ市場が要因か
多数の実績があるDSCCのRoss Youngがサプライチェーンからの情報として、十分な競争力を持たないーーつまり売れないとGoogleが判断したことを理由にPixel Foldの発売中止を決定したと報じています。
Googleが大画面に最適化された新OS「Android 12L」を発表した際に、このわずか1年で折りたたみスマホのアクティベーション台数が前年比で265%以上の成長をしていることを明かしていましたが、高すぎる成長率は折りたたみスマートフォンの市場がまだまだ小さいことの裏返しでもあります。
折りたたみスマートフォンで大きな存在感を放っているのはSamsungですが、この小さな市場でSamsungに勝つために多大なコストをかけることを諦めたのかもしれません。
これまでに報じられてきたPixel Foldの噂によれば、コードネームは“Pipit”(Passportからの変更)で、Galaxy Z Fold3 5Gと同じようにカバーディスプレイとメインディスプレイを搭載し、リフレッシュレート120Hzに対応。折りたたみボディの外側に3つ、内側に1つ、合計4つのレンズを搭載することがGoogleカメラアプリから発見されています。
大画面への最適化が乏しいAndroidについては、Googleが来年3月にリリース予定の「Android 12L」によって、大画面に最適化できる新しいAPIやツールの提供、新しい2列のレイアウト、マルチタスクの強化といった大幅な改善が期待されていて、同OSをいち早く体験できる折りたたみスマートフォンとしてPixel Foldの発売が期待されていました。
これまでPixelスマートフォンのリーク情報がダダ漏れだったのに対し、Pixel Foldについてはまったく出てこなかったことを考えると、開発中止は納得がいきます。
望みがあるとすれば、直近でGoogleカメラアプリから“isPixel2022Foldable”というコードが発見されていることでしょうか。コードを見てのとおりGoogleがPixel Foldの2022年発売を計画していたことの証拠です。また、中止の理由が折りたたみスマホがニッチ市場であることを考えると、市場が拡大した時に発売される可能性もあります。
折りたたみスマホの市場が拡大する条件の1つは販売価格が下がることです。Galaxy Z Fold3 5Gは機種代金が約24万円、端末返却で約14万円という設定ですが、せめて機種代金が10万円台まで下がらないとなかなか手は出せません。
もう1つは折りたたみiPhoneの発売です。これまでニッチな市場をAppleが開拓してきた例を何度も見てきたように、Appleが折りたたみiPhoneを発売すれば大きな注目を集めることは間違いありません。折りたたみiPhoneの発売は3年後の2024年とも報じられています。