Google Pixel 10、iPhone 16 Pro / A18 Proと同じ技術で製造されたTensor G5チップ搭載か
Googleは、2021年に発売したPixel 6シリーズで、チップセットをQualcommから独自のGoogle Tensorに切り替え、AIを全面に打ち出すことに成功しました。
その一方で、電池持ちや発熱、不安定な接続性に関して、多くの不満の声が上がりました。
この問題は、独自チップとしながらもSamsungとの共同設計であり、主要部分がSamsungのExynosベースであること、さらにチップの製造をTSMCではなく、Samsungに委託したことが原因とされています。
スマホメーカーのNothingが、Phone (2a)のチップを選定する際に、TSMCとSamsungが製造した2つのチップを天秤にかけて、Samsungの製造技術が「TSMCほど進んでいない」との理由で、Snapdragonよりも知名度や実績で劣るMediaTekのチップを採用したことからも、両者の技術や信頼性に差があることがうかがえます。
ついにGoogleもSamsungの手から離れることを決めたようです。来年発売予定のPixel 10シリーズでは、Exynosベースではなく、社内で設計した完全な独自チップを開発し、製造もTSMCに切り替えると報じられています。
さらに、最新情報によると、Pixel 10シリーズに搭載されるGoogle Tensor G5は、スマホチップの性能で他社を圧倒するAppleのA18 Proと同じ技術で製造されるようです。
最新技術採用のチップでゲーマーも選べるスマホに?
Android AuthorityがGoogleのgChips部門から得た情報によると、Pixel 10シリーズに搭載されるGoogle Tensor G5は、3nmプロセスのN3Eで製造されるとのこと。
N3EはiPhone 16 ProのA18 Proや、今年発売されたiPad Pro、まもなく発表されるハイエンドPCのMacBook Proへの搭載が噂されるM4チップにも採用されている、現時点で最先端の製造技術の1つです。
Pixel 9シリーズに搭載されたTensor G4は、4nmプロセス製造のため、電力効率とパフォーマンスの両面で大幅な改善が期待できます。
また、2026年発売予想のPixel 11シリーズに搭載されるGoogle Tensor G6は、AppleのA19チップで使用されると噂される次世代のN3Pで製造される見込みです。以前は2nmプロセス製造との噂がありましたが、3nmプロセスとなるようです。
Google Pixelデバイスの強みはAIにあり、それを支えているのがGoogle Tensorですが、基本性能はSnapdragonと比べて大きく劣っています。CPUの性能を測定できるベンチマークアプリ Geekbench 6では、最大約90%、GPUの性能を測定できる3D Markでは、最大約70%、そしてトータルの性能を計測できるAnTuTuでは約50%以上の差があります。
この大きな開きがどれだけ埋まるのかこれから楽しみです。
これまでは高い処理能力を要求するゲームアプリを多用する人からは避けられていたGoogle Pixelですが、Snapdragonと同等の性能を発揮できるのであれば、さらに多くの人気を集めることになりそうです。
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