Appleのスマートスピーカー「HomePod」と「HomePod mini」では、Siriを使ってエアコンやテレビなどの家電製品を音声で操作できます。例えば、家事をしながらテレビの音量を上げたり、「Hey Siri, またね」と言えばテレビやエアコンなどの家電をまとめてオフにすることも可能。
この記事では「HomePod」で家電を音声操作する方法を解説します。
目次
- 「HomePod」による家電操作
- Siriショートカット対応の「スマートリモコン」が必要
- HomePodで家電を操作する
「HomePod」による家電操作
「HomePod」で家電製品を操作する方法はいくつかありますが、HomeKitとSiriショートカットの2種類を覚えておけばいいでしょう。
HomeKit
HomeKitとは、iPhoneやiPad、Apple Watch、HomePodなどのデバイスを使って家電製品を操作するためのフレームワークです。各メーカーが開発したHomeKit対応の製品に買い換える必要がありますが、標準でインストールされている「ホーム」アプリからスピーディーに操作できるなど、最もスマートに家電を管理・操作できます。
Siriショートカット
Siriショートカットは、iOS 12で追加された新機能です。iPhoneやiPadなどから特定の操作と音声をペアで登録してSiriから呼び出すというもの。HomeKitよりも手間がかかりますが、今使っている家電製品を1つ1つ買い換える必要がないため、「HomePod」による家電操作を安く実現できます。
HomeKitに対応した製品が非常に少ないこともあってSiriショートカットがおすすめ。この記事でもSiriショートカットを利用した方法を紹介します。
Siriショートカット対応の「スマートリモコン」が必要
「Siriショートカット」を利用する場合は、Siriショートカットに対応した“スマートリモコン”が必要になります。
スマートリモコンは、スマートフォンやタブレット、スマートスピーカーなどからインターネットを経由して外出先からでも家電製品を操作できるリモコンのこと。一言で言えばネットに対応したリモコンです。
Siriショートカットに対応したスマートリモコンはいくつか種類がありますが、2014年に発売された「IRKit」の流れを組む「Nature Remo」(ネイチャーリモ)がおすすめ。
現在販売されているNature Remoは、温度センサーなど最低限の機能が付いた低価格な「Nature Remo mini」、温度センサーに加えて湿度・照度・人感センサーが付いた「Nature Remo 2」、大幅に性能アップした人感センサーとBluetooth Low Energyに対応した「Nature Remo 3」の3種類が用意されています。
Nature Remo 3 | Nature Remo 2 | Nature Remo mini | |
---|---|---|---|
販売価格 | ¥9,980 | ¥8,980 | ¥6,480 |
対応家電 | 赤外線リモコン付き家電 Bluetooth対応機器(mornin’ plusのみ) | 赤外線リモコン付き家電 ー | 赤外線リモコン付き家電 ー |
センサー | 温度センサー 湿度センサー 照度センサー 人感センサー | 温度センサー 湿度センサー 照度センサー 人感センサー | 温度センサー ー ー ー |
通信 | Wi-Fi 802.11 b/g/n(2.4GHz) 赤外線 Bluetooth Low Energy | Wi-Fi 802.11 b/g/n(2.4GHz) 赤外線 ー | Wi-Fi 802.11 b/g/n(2.4GHz) 赤外線 ー |
サイズ | 70x70x18mm | 74x74x17.9mm | 58x58x15.6mm |
重さ | 40g | 61g | 29g |
HomePodで家電を操作したいのであれば「Nature Remo mini」で問題ありません。各種センサー利用して自動で家電を操作したいのであれば上位2機種を選びましょう。
上位2機種の大きな違いは人感センサーの性能です。
Nature Remo 2では、“人が部屋にいないとき”(人感センサーの反応が30分以上ないとき)をトリガーにしてエアコンや照明を消すことができますが、Nature Remo 3では、“人が部屋にいるとき”(人感センサーの反応があるとき)をトリガーにしてエアコンや照明を付けるといったことも可能です。
なお、普通のリモコンと同じように赤外線で家電を操作するため、別の部屋など赤外線が届かない場所にある家電製品は操作できません。部屋ごとにスマートリモコンが必要になります。
Nature Remoをセットアップする
- 1. App Storeから専用アプリ「Nature Remo」をダウンロード
- 2. Nature Remoアプリを起動する
- 3. 同意事項にチェックを入れて「次へ」をタップ
- 4. “メールアドレス”を入力して「次へ」をタップ
- 5. “フルネーム”を入力して「次へ」をタップ
- 6. “Nature Remoへようこそ”が表示されたら「セットアップ」をタップ
- 7. 国を選択して「次へ」をタップ
- 8. 購入したNature Remoを選択する
- 9. Nature Remoの電源を入れて「次へ」をタップ
- 10. 位置情報の使用許可が表示されたら“正確な位置情報”がオンになっていることを確認して「Appの使用中は許可」をタップ
- 家から離れたらエアコンを消すなどのオートメーション機能で必要です
- 11. Nature Remo 2/miniの場合
- 11-1. 「Wi-Fi設定」をタップ
- 12. Nature Remo 3の場合
- 12-1. “デバイスを検索中です”が表示されるため少し待つ
- Bluetoothを利用してNature Remo 3を検索するためBluetoothをオンにしてください
- 12-2. “デバイスが見つかりました”が表示されたら「次へ」をタップ
- 13. Nature Remo 2/miniのみ必要な手順です
- 13-1. iPhoneの設定画面が起動したら「Wi-Fi」に進む
- 13-2. 「Remo-XXXXXX」を選ぶ
- 13-3. パスワードに“natureremo”と入力して画面右上の「接続」をタップ
- 14. Nature Remoアプリに戻って使用しているWi-FiのSSIDとパスワードを入力後「次へ」をタップ
- 15. “おめでとうございます!”が表示されたら「次へ」をタップ
- 16. Nature Remoに名前をつけて「保存」をタップするとセットアップ完了
家電を追加する
操作手順- 1. Nature Remoアプリを起動
- 2. “コントロール”タブで画面右上の「+」をタップ
- 3. 「新しい家電を追加する」を選択
- 4. 追加する家電の種類を選択
操作手順- 5. “XXXXのYYYYが見つかりました”が表示されたらアプリに表示されている電源をボタンをタップする
- 6. 正常に動作していることを確認して「動きます」を選択
- 7. アイコンや名前を設定して「保存」をタップ
まとめて家電を操作する“シーン”を追加
- 1. Nature Remoアプリを起動
- 2. “コントロール”タブで画面右上の「+」をタップ
- 3. 「新しい家電を追加する」を選択
- 4. 追加する家電の種類を選択
- 5. “XXXXのYYYYが見つかりました”が表示されたらアプリに表示されている電源をボタンをタップする
- 6. 正常に動作していることを確認して「動きます」を選択
- 7. アイコンや名前を設定して「保存」をタップ
Nature Remoでは家電製品をまとめて操作できる“シーン”機能が用意されています。シーンを活用すれば、1回の操作でテレビの音量を5つ上げたり/下げたり、HomePodに「全部オフにする」と話しかけるだけでテレビ、エアコン、扇風機などの電源をまとめてオフにできます。
- 1. アプリを起動する
- 2. 画面右上の「+」をタップする
- 3. 「シーンを追加する」をタップ
- 4. 名前を変更する
- 5. 「操作の追加」をタップする
- 6. 家電を選択する
- 7. 操作したいボタンを選択する
- 8. 家電とボタンの追加を繰り返して「保存」をタップ
Siriショートカットに登録する
これでNature Remoのアプリから家電を操作できるようになりましたが、「HomePod」から家電を音声操作すにはSiriショートカットに登録する必要があります。
- 1. Siriショートカットに登録する前にNature Remoアプリから家電を操作する必要があります
- 1-1. Nature Remoアプリを起動
- 1-2. “コントロール”タブで家電またはシーンをタップして家電を操作する
- 2. ショートカットアプリを起動
- 3. 画面右上の「+」をタップ
- 4. 「アクションを追加」をタップ
- 5. 「App」を選択
- 6. 「Nature Remo」を選択
- 7. HomePodで音声したい家電のボタンまたはシーンを選択する
- 8. 画面右上の「・・・」をタップ
- 9. ショートカットの名前を変更する
- 10. 画面右上の「完了」をタップ
- 11. 再度、画面右上の「完了」をタップ
- 12. HomePodにショートカット名を呼びかけると家電を操作できます
- 以下の画像のように設定した場合は「Hey Siri、家の電源全部切る」と話しかけます
パーソナルリクエストをオンにする
上記の設定をして家電の操作を依頼してもHomePodに「パーソナルリクエストをオンにしていください」と言われる場合は以下の手順に従ってパーソナルリクエストをオンにする必要があります。
- 1. ホームアプリを起動する
- 2. HomePodを長押しする
- 3. 画面を下にスクロールする
- 4. 「パーソナルリクエスト」を選択する
- 5. HomePodの横にあるスイッチをオンにする
- 6. 「このままパーソナルリクエストを使用」をタップ
- HomePodを日本語で利用する場合は声の聞き分けができないため、パーソナルリクエストをオンにすると、iPhoneが近くにあるときは誰でも個人情報(メッセージや通話、リマインダー)にアクセスできます
- 7. “このデバイスを位置情報の共有時に使用しますか?”が表示されたら「使用」を選択する
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