今期、2000億円以上の赤字を見込むソニーのスマートフォン事業。既に2014年度中に1000人のリストラを実施すると発表していますが、追加で1000人のリストラを実施するとロイターが報じています。
全従業員の30%を切る大幅なリストラを実施、スマホ事業の売却・撤退はなし
日本では好調に見えたソニーのスマホ事業ですが、中国などで展開した低価格〜中価格帯のスマートフォンが不振となったことが原因で今期の赤字は2000億円となる見通し。今後は、高性能な高価格帯のモデルに注力する「プレミアム路線」を打ち出していました。
とあるソニーの幹部が「あらゆる事業は永続しない。事業の撤退や売却は、ソニーでも普通にあり得ること」と発言したことから(ロイター報道)、スマホ事業の撤退または売却もあるのではないかと報じられていました。
そんななか、ロイターは、ソニーがスマホ事業で2015年度末までに1000人の追加リストラを実施すると報道。また、2016年度以降の黒字化を目指すとしています。2月4日に開催される決算発表で発表されるとのこと。
ソニーは、不振のスマートフォン事業で15年度末までに1000人を追加削減する計画があると、複数の関係筋が28日明らかにした。同社は2014年度中に全世界の同事業の15%に当たる1000人を削減するとすでに発表済み。
引用元:ソニー、スマホ事業で1000人追加削減へ=関係筋 | Reuters
ソニーが何か厳しい決断を下すことは明らかでしたが、事業の撤退や売却ではなく、既に発表された分と今回の追加分を合わせて全従業員の30%をリストラすることになるのかもしれません。
また、Bloombergの報道によれば、スマートフォンのモデル数も削減し、開発・マーケティングなどの組織も縮小されるとのこと。さらに、リストラは世界的に行われるものの、日本国内は対象外となるようです。
構造改革の一環としてスマホのモデル数を削減する予定で、関連する販売、マーケティング、開発などの組織も縮小するという。モバイル事業の主な海外拠点は英国、スウェーデン、中国で、これらの国が削減対象に含まれるという。
引用元:ソニー:モバイル事業で1000人規模の追加人員削減へ-関係者 – Bloomberg
「Xperia Z4」は2015年夏に発表との噂。リリースサイクルも半年から1年に変更か
ソニーは、3月に開催される家電見本市「MWC 2015」で昨年と同じくXperiaのフラグシップモデル「Xperia Z4」を発表すると噂されており、日本でも「Xperia Z4」とみられる端末が技適を通過していますが、ここに来て「Xperia Z4」の発表は2015年夏にずれ込むとの報道も出てきています。
全従業員の30%を削減する大規模なリストラの実施と、ハイスペックモデルへの注力に加え、リリースサイクルも半年から1年へと大きく変化させて、実質的な事業縮小を図るのかもしれません。
また、その一方で旧モデルのXperiaを格安スマホ市場に投じるという報道も出てきており、2016年度の黒字化に向けて様々な可能性を見出していくようです。
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