iPhoneなどのAppleデバイスで利用できる「AirDrop」を悪用して痴漢を行うAirDrop痴漢が国内外で流行しています。
電話番号やメールアドレス、SNSのアカウントを知らない相手にも写真や動画を送信できるAirDropを利用してわいせつな画像を送る行為ですでに国内でも逮捕者が出ています。
この記事ではAirDrop痴漢の被害にあわないための設定方法・対象方法を解説します。
目次
「AirDrop(エアドロップ)」とは?
エアドロとも呼ばれるAirDropは、iPhone/iPad/iPod touch/MacといったiOS、macOSで利用できる共有機能です。iPhoneで撮影・保存した写真や動画、ウェブページのリンク、連絡先、地図情報、メモなどあらゆるものをカンタンに共有できます。
友だちや家族で行った旅行の写真を共有する場合、LINEなどを使用している人も多いと思いますが、AirDropはデバイス間で直接通信することからLINE等で繋がる必要はなく、LINEで繋がっていない人や教えたくない人にも共有できます。
利用するサービスによっては写真や動画が圧縮されて画質が悪くなってしまうこともありますが、AirDropならその心配はありません。
また、転送の際にはTLSで暗号化されるため、安全に利用できます。
AirDropの使い方
AirDropの使い方を以下にまとめます。
AirDropで写真・動画を送る
AirDropで写真・動画を受け取る
AirDrop痴漢とは?
半径約9メートル以内のデバイスに写真や動画を送れること、受信の際に表示されるサムネイル表示といった2つのAirDropの特性を利用したわいせつ行為が「AirDrop痴漢」です。
AirDrop痴漢は「わいせつ電磁的記録頒布罪」や「迷惑防止条例違反」などにあたる犯罪行為で、実例として2018年6月には電車内で近くにいた見ず知らずの人に、AirDropを使ってわいせつな画像を何度も送りつけて閲覧させたとして45歳の男性会社員が迷惑防止条例違反で書類送検されました。
2018年7月には通勤途中に利用した電車内で正面に座った面識のない女性にAirDropを使ってわいせつ画像を送信した男性が県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されています。
なお、AppleはこういったAirDrop痴漢を撲滅するためのアップデートを提供していて、現在は連絡先外からAirDropを受信する場合、受信を許可するまで画像や動画のサムネイルは表示されず、サムネイルも小さく変更されています。
AirDrop痴漢に合わないための対策3つ
AirDrop痴漢に遭わないためには、AirDropの受信設定を見直す必要があります。
受信設定には「受信しない」「連絡先のみ」「すべての人(10分間のみ)」の3つが用意されています。違いは以下のとおりです。
- 受信しない
- AirDropで受信しない
- 連絡先のみ
- 連絡先に登録している友だちや家族からのみ受信する
- すべての人(10分間のみ)
- 10分間だけすべての人から受信する
デフォルトの設定は「連絡先のみ」です。iOS 16.2以降にアップデートしている場合は「すべての人」に設定しても10分後には自動的に「連絡先」に変更されるため、AirDrop痴漢に遭うことはほとんどないでしょう。
AirDropの設定を変更する
iPhoneをiOS 16.2以降にアップデートできない場合は、AirDropの利用が終わったら以下の手順に応じて設定を「連絡先のみ」または「受信しない」に変更する必要があります。
iPhoneの名前を変更する
AirDropで写真や動画を共有する際は、送り先を指定して写真や動画を共有します。
送り先の情報として表示されるiPhoneの名前からAirDrop痴漢のターゲットにされる可能性があることから、個人や性別の特定に繋がる名前を設定している場合は以下の手順を参考に変更しましょう。
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