iPhoneの機種変更でデータ移行・バックアップ・復元する方法
iPhoneの小ワザ、裏ワザ新しいiPhoneを買ってこれまで使っていたiPhoneのデータを移行したいとき、ベータ版のiOSを利用する時にデータをバックアップしたいとき、バックアップからデータを復元したいときなど、この記事ではiPhoneのデータ移行、バックアップ、復元する方法を解説します。
目次
- 1. データ移行の方法は4種類
- 2. データを転送する
- 3. iCloudでバックアップする方法
- 3-1. iCloudバックアップとは?
- 3-2. iCloudバックアップの手順
- 3-3. iCloudバックアップから復元する方法
- 4. Macでデータ移行する
- 4-1. Macでバックアップ
- 4-2. Macで復元する
- 5. iTunesでデータ移行する
- 5-1. iTunesでバックアップする
- 5-2. iTunesで復元する
- 6. Apple Watchのペアリングを再設定して復元する
- 7. iPhoneのApple Payを復元する
データ移行の方法は4種類
iPhoneのデータを旧機種から新機種に移行する方法は、iCloudにバックアップデータを保存/復元する「iCloudでバックアップ」、PCのiTunesを使う方法、Macを使う方法、そして最もカンタンにデータ以降できる「データを転送」があります。
- データを転送
- 最もカンタンなデータの移行方法。iCloudの空き容量を気にせず移行可能
- iCloudでバックアップ・復元
- AppleのクラウドサービスiCloudを使ってバックアップ/復元する方法。PCいらずで移行可能
- Macでバックアップ・復元
- MacのFinderを使ってバックアップデータを保存/復元する
- iTunesでバックアップ・復元
- Windows PCのiTunesを使ってバックアップデータを保存/復元する
データを転送する
2019年7月にリリースされた「iOS 12.4」で、新機能のデータ転送が追加されました。
これまでは、iPhoneからiPhoneにデータを移行するにはまずバックアップを取ってから復元する必要がありましたが、データ移行ではそれらの作業が必要なくワンステップでデータを移行することができます。
また、iCloudバックアップの場合はiCloudの容量を、iTunesバックアップの場合はPCの容量を気にかける必要がありますが、データ移行は気にする必要がないことも大きなメリットです。
- 1. 新しいiPhone または 初期化したiPhoneを起動する
- 2. データを以降したいiPhoneを近づけて“新しいiPhoneを設定”画面が表示されたら「続ける」をタップ
- 3. “新しいiPhoneをカメラに向けてください”画面が表示されたら、青いモヤをカメラで読み取る
- 4. “ほかのiPhoneのパスコードを入力”画面が表示されたら、パスコードを入力
- 5. 「Touch ID」または「Face ID」を設定する
- 6. “データ転送”画面が表示されたら「iPhoneから転送」を選択する
- 7. 利用規約に「同意する」をタップ
- 8. 画面の案内したがって復元を進める
iCloudでデータ移行する方法
iCloudバックアップとは?
「iCloudバックアップ」は、Appleが提供するクラウドサービス「iCloud」を利用したバックアップ方法です。
iPhoneのバックアップデータをiCloudに保存して、新しいiPhoneに復元する際はiCloudからバックアップデータをダウンロードして利用します。
できるだけカンタンにバックアップしたいなら「iCloudバックアップ」がオススメ。PCがなくてもiPhoneをWi-Fiに接続するだけでバックアップができます。
なお、iCloudは5GBまでは無料ですが、バックアップデータの容量が5GBを超える場合は有料になり、容量によって料金が異なります。料金は月額400円の200GB、月額1,300円の2TBが用意されています。
iCloudバックアップの使い方
- 1. iOS 10.3以降の場合
- 1-1. 設定画面でApple IDを選択
- 1-2. 「iCloud」に進む
- 1-3. 「iCloudバックアップ」をタップ
- 2. iOS 10.2以前の場合
- 3. 「iCloud」をタップ
- 4. 「バックアップ」を選択
- 5. iCloudバックアップをオンにする
- 6. 「今すぐバックアップを作成」をタップ
- 7. iPhoneをWi-Fiに接続して充電する
- 8. 電源キーを押してロック状態にするとiCloudバックアップがスタートする
iCloudバックアップから復元する方法
必要な場合はiPhoneを初期化する
- 1. 設定画面から「一般」に進む
- 2. 「リセット」をタップ
- 3. 「すべてのコンテンツの設定を消去」をタップ
- 4. “消去する前にiCloudバックアップをアップデートしますか?”画面が表示されたら「今すぐ消去」を選択」
バックアップデータから復元する
- 1. 新しいiPhone または 初期化したiPhoneを起動する
- 2. データを以降したいiPhoneを近づけて“新しいiPhoneを設定”画面が表示されたら「続ける」をタップ
- 3. “新しいiPhoneをカメラに向けてください”画面が表示されたら、青いモヤをカメラで読み取る
- 4. “ほかのiPhoneのパスコードを入力”画面が表示されたら、パスコードを入力
- 5. 「Touch ID」または「Face ID」を設定する
- 6. “データ転送”画面が表示されたら「iCloudからダウンロード」を選択する
- 7. 「XXXX年XX月XX日バックアップから復元」をタップ
- 8. 利用規約に「同意する」をタップ
- 9. “バックアップから設定”画面が表示されたら「続ける」をタップする
- 10. 画面の案内したがって復元を進める
Macでデータ移行する
macOS Catalina以降のMacでは、iTunesアプリが4つに分割されてiPhoneのバックアップ/復元機能はFinderに移行されました。
Macでバックアップ
- 1. iPhoneをMacに接続する
- 1-1. iPhoneに“このコンピュータを信頼しますか?”が表示されたら「信頼」を選択する
- 1-2. iPhoneのパスコードを入力する
- 1-3. Finderを起動してサイドメニューの“場所”からiPhoneを選択する
- 2. バックアップする
- 2-1. “iPhone内のすべてのデータをこのMacにバックアップ”を選択
- 2-2. 「ローカルのバックアップを暗号化」にチェックを入れる
- 2-3. 復元時の必要なパスワードを入力する
- 2-4. 暗号化パスワードを入力後にバックアップがスタートする
- 2-5. “このMacへの前回のバックアップ”に表示される時間が最新であることを確認
- 古い場合は「今すぐバックアップ」をクリックする
Macで復元する
- 1. 購入したiPhoneをMacに接続する
- 1-1. iPhoneに“このコンピュータを信頼しますか?”が表示されたら「信頼」を選択する
- 1-2. iPhoneのパスコードを入力する
- 1-3. Finderを起動してサイドメニューの“場所”からiPhoneを選択する
- 2. バックアップから復元する
- 2-1. 「このバックアップから復元」を選択
- 2-2. バックアップファイルを選択
- 3. 「続ける」をクリック
- 3-1. 複合時のパスワードを入力して「復元」をクリックする
iTunesでデータ移行する
iCloudバックアップはWi-Fiを使ってバックアップと復元を行うため、膨大な時間がかかります。できるだけ早くバックアップと復元したい場合は「iTunesバックアップ」がオススメです。
なお、最新版のmacOSではiTunesは利用できません。MacでiPhoneのデータを移行する場合はFinderを使ってデータ移行する方法を参考にしてください。
iTunesでバックアップ
- 1. iTunesをセットアップする
- 1-1. Windows PCにiTunesをダウンロードする
- 1-2. iTunesを起動してiPhoneと同じApple IDでログイン
- 1-3. iPhoneをWindows PCに接続する
- 1-4. “このコンピュータがこのiPhone上の情報にアクセスするのを許可しますか?”と表示されたら「続ける」を選択
- 1-5. iPhoneには“このコンピューターを信頼しますか?”と表示されるので「信頼」を選択する
- 2. 購入した項目を転送する
- 2-1. iTunesでiPhoneのアイコンをクリック
- 2-2. メニューバーから「ファイル」→「デバイス」に進む
- 2-3. 「購入した項目を“iPhone”から転送」をクリックして購入した項目を転送する
- 3. バックアップする
- 3-1. 「このコンピュータ」にチェックを入れる
- 3-2. 「iPhoneのバックアップを暗号化」にチェックを入れる
- 3-3. 復元時に必要なパスワードを入力する
- 3-4. 「今すぐバックアップ」をクリック
iTunesでバックアップから復元する
- 1. iPhoneをPCに接続する
- 1-1. iPhoneをPCに接続したらiTunesを起動
- 1-2. “このコンピュータがこのiPhone上の情報にアクセスするのを許可しますか?”と表示されたら「続ける」を選択
- 1-3. iPhoneには“このコンピューターを信頼しますか?”と表示されるので「信頼」を選択
- 2. iPhoneを探すをオフにする
- 2-1. iPhoneの設定画面から「iCloud」に進む
- 2-2. 「iPhoneを探す」を選択
- 2-3. iPhoneを探すのスイッチをオフにする
- 3. バックアップから復元する
- 4. iTunesで復元する
- 4-1. iTunesでiPhoneのアイコンをクリック
- 4-2. 「バックアップを復元」をクリック
- 4-3. バックアップファイルを選択して「復元」をクリック
- 4-4. パスワードを求められるので暗号化した時に設定したパスワードを入力して「OK」をクリック
Apple Watchのペアリングを再設定して復元する
再ペアリングには初期化が必要。元に戻せる?
iPhoneを初期化するとiPhoneとApple Watchのペアリングが解除されます。再度、ペアリングする場合はApple Watchを一度初期化する必要があります。
初期化したApple Watchを元に戻せるのか気になるところですが、ペアリングが解除される時にApple Watchのバックアップが作成され、Watchアプリに保存されます。
Watchアプリのデータは、iTunesバックアップおよびiCloudバックアップに含まれるので、Apple Watchを初期化してもバックアップから元の状態に戻すことができます。
Apple Watchを初期化する方法
iPhoneとApple Watchを再度ペアリングするにはApple Watchを一度初期化する必要があります。
Apple Watchを初期化するには、Apple Watchの設定から「一般」→「リセット」に進んで「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択します。
Apple Watchの初期化が完了したら、言語を設定して「ペアリングを開始」をタップします。また、iPhoneでもWatchアプリを起動して「ペアリングを開始」をタップします。あとは画面の案内に従ってペアリングを進めます。
Apple WatchのApple Payを復元する方法
ペアリングが完了したら「バックアップから復元」をタップして復元するバックアップを選択します。
さらに設定を進めていくと、Apple Payの設定画面が表示されるので復元したいカードの種類を選択すると、Apple Watchに設定したApple Payを復元することができます。
iPhoneのApple Payを復元する
Apple PayのSuicaを移行する場合はデータの移行とは別で作業が必要になります。手順はこちらの記事で詳しく解説しています。
なお、iPhoneを初期化するとApple Payの情報と設定内容も初期化されます。Apple Payの情報と設定内容はiTunesバックアップおよびiCloudバックアップには含まれませんが、iCloudに保存されるためApple Payの情報も復元することができます。
Apple Payを復元する方法はこちらのエントリーで詳しく紹介しています。