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Google Pixel、スマホ熱中症に役立つ新機能「アダプティブサーマル」に対応か

Yusuke Sakakura

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ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

2024/06/21 15:01
Google Pixel、スマホ熱中症に役立つ新機能「アダプティブサーマル」に対応か

Googleが2021年から搭載を始めた独自チップGoogle Tensorが抱えている課題の1つに発熱があります。

発熱が一定に到達すると、熱からスマホを保護するために各機能が制限されてディスプレイが暗くなったり、ゲームの動作がぎこちなくなるなどストレスにつながります。

これから暑くなるにつれて、こういったスマホ熱中症が頻繁に起きることになりますが、Googleは新機能「アダプティブサーマル」の開発を進めているようです。

スマホ熱中症の症状

Androidスマートフォンでは、Thermal HALを通じてチップやバッテリーから温度データを取得し、一定の温度を超えると警告したり、動作を制限して熱を下げるようとします。

熱を検知して性能や機能を制限する動作はサーマルスロットリングと呼ばれるもので、Google Pixelのヘルプページでは以下のように制限されることが書かれています。

スマホ熱中症の症状
  • 動作が遅くなる
  • 充電が遅くなる
  • カメラのフラッシュがオフになる
  • カメラがオフになる
  • モバイルデータ通信やWi-Fiがときどきまたは完全にオフになる

ここに書かれていない制限もあります。その代表的なものが直射日光下でスマホを操作していると画面が暗くなる症状です(当記事トップの画像参照)

スマホ熱中症を一度でも経験したことがある人ならわかると思いますが、何も使わず熱を下げるのは簡単ではなく、下がったと感じても制限が解除されるまでに時間がかかることもあります。

例えば、画面が一度暗くなってしまうと元に戻すのは難しく長い時間、スマホを操作せずに放置する必要があります。

どうしたらスマホ熱中症を防げるのか、どうしたら熱を下げられるのか、Googleのヘルプページにまとめられていますが、いちいちネットで調べるのは面倒で、そもそもヘルプページにたどり着ける人もどれだけいるか分かりません。

スマホ熱中症の対策はGeminiを活用すると便利
スマホ熱中症の対策はGeminiを活用すると便利

スマホ熱中症の助けになる「アダプティブサーマル」

そこでGoogleが開発しているのが新機能アダプティブサーマルです。

Mishaal RahmanがDevice Health Servicesアプリの最新版から発見したアダプティブサーマルは、バッテリーの温度が49°Cに到達すると通知を表示します。

通知のタイトルは「電話を冷やす必要があります」で、内容は「パフォーマンスが低下する場合があります。直射日光を避けたり、バッテリーを多く消費するアプリを終了したりしてください。」というもの。

通知には「対処方法を確認する」ボタンがあり、これをタップすることでGoogleのヘルプページにアクセスしなくてもスマホの熱中症で起きていることや、通常通り動作させるために必要なこととして以下のような対処方法が表示されます。

なお、了解ボタンをタップすると通知が閉じ、詳細ボタンをタップすると先ほどのヘルプページにアクセスできます。

スマホ熱中症の対処方法
  • 直射日光を避けるようにしてください
  • 風通しの良い場所にスマホを置いてください
  • 動画、ゲーム、カメラなど、バッテリーを多く消費するアプリを終了させてください

バッテリーの温度が49°Cに到達すると、アダプティブサーマルは5分ごとにバッテリーの温度をチェックして温度が下がらず52°Cに到達した場合は緊急モードに移行します。緊急モードでどういった制限がかかるのかは不明ですが、より厳しい制限がかかることは間違いありません。

さらに温度が55°Cに到達した場合は、事前に30秒前であることを通知した上でシャットダウンします。

アダプティブサーマルが機能するためのフラグは開発中ということもあって無効化されていますが、手動で有効化しても動作することはなかったとMishaal Rahmanは報告しています。

直射日光化でベンチマークを計測しまくっても最高で46°Cまでしか上がらなかったことが原因と推測されています。

手元のPixel 8 Proで負荷をかけ続けるストレステストを行なっても46°Cがいいところでそれ以上は一度も検知していません。つまりアダプティブサーマルはストレスになるような熱が発生したとしても頻繁には動作せず、特に緊急モードや強制シャットダウンは本当に必要な時だけ動作すると思われます。

また、このしきい値は急速充電の定義がAndroid 15で変わるように一定のタイミングや機種によって変動することも予想されます。

アダプティブサーマルまとめ
  • バッテリー温度が49°Cに到達
    • 制限されている動作の内容を案内
    • 制限を解除するために有効な方法を案内
    • 5分ごとにバッテリーの温度をチェック
  • バッテリー温度が52°Cに到達
    • 緊急モードに移行。より厳しい制限が予想される
  • バッテリー温度が55°Cに到達
    • 30秒のカウントダウンのあと強制シャットダウン

さて、Googleが今年秋に発売するGoogle Pixel 9シリーズには、新しいSamsungの4nmプロセスとパッケージング技術によって発熱の改善も予想されている最新のTensor G4が搭載されます。

AnTuTuのベンチマークスコアは100万から110万程度で100万台後半を記録するSnapdragon 8 Gen 3には遠く及ばないことが確認されており、性能のビッグアップデートは2025年発売のPixel 10シリーズに搭載されるTensor G5になるようです。

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