Nothingが2024年発売の最新スマートフォン「Nothing Phone (2a)」を発表しました。
Nothing Phoneシリーズの特徴はそのままに価格を大幅に抑えたPhone (2a)とフルスペックのPhone (2)のどちらを購入するか、どちらが自分に最適な機種か迷っている人も多いはず。
この記事では、最適な機種を選択するために必要な「Nothing Phone (2a)」と「Nothing Phone (2)」の違いを比較しています。ぜひ購入の参考にしてください。
Nothing Phone (2a)とPhone (2)の違いを比較
Nothing Phone (2a) | Nothing Phone (2) | |
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デザイン | ||
価格と容量 |
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素材 |
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サイズ |
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重さ | 190g | 201.2 g |
ディスプレイ |
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カメラ |
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フロントカメラ |
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写真機能 |
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動画機能 |
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チップセット |
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メモリ | 8GB/12GB | 8GB/12GB |
バッテリー |
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ワイヤレス充電 |
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SIM |
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5G | Sub6 | Sub6 |
Wi-Fi |
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Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
FeliCa | ◯ | X |
防水・防じん | IP54 | IP54 |
USB | USB-C | USB-C |
セキュリティ |
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センサー |
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位置情報 |
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アップデート保証 |
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同梱品 |
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価格と容量
Nothing Phone (2a)は、より多くの人にNothingのデザインアイデンティを届けることを目標にしたスマートフォンで、手に取りやすい価格が魅力の1つです。
Phone (2a)は、8+128GB、8+256GB、12+128GB、12+256GBの4モデルが用意されますが、日本では8+128GBと12+256GBの2種類が選べます。
販売価格は8+128GBが49,800円、12+256GBが55,800円で、Phone (2)に比べて最大で30,000円も安く購入できます。
なお、8+128GBモデルの販売日程は後日公開と案内されています。
デザインとカラー
両機種とも透明な背面パネルと光るLEDを内蔵したGlyphを特徴としていますが、Nothing Phone (2a)のベースとなるデザインは、Phone (1)よりも前に制作されたこともあって2機種のデザインは大きく異なります。
透明のパネル内に収められたGlyphインターフェースは、Phone (2)が11のセグメントで構成されるのに対して、Phone (2a)はわずか3つに節約されています。
Phone (2)は33のライティングゾーンを活かして多彩な光の演出を可能にし、Glyphの光でタイマーの進捗状況を確認したり、スピーカーの音量確認、Uberの配車やUber Eatsによるデリバリーの進捗状況を確認できる「Glyph Progress」に対応。明るさの自動調整も可能です。
背面の素材に強化ガラスGorilla Pillowed Glass 5を採用するPhone (2)に対して、Phone (2a)は90°インフィニティバックカバーを採用。
公式サイトで背面カバーの素材は語られていませんが、ポリカーボネートです。ガラスではなく樹脂を採用したことにより、本体の重さもPhone (2)に比べて10gも軽量化されています。
カラーはPhone (2)がホワイトとブラックの2色。Phone (2a)はブラックと、完全な透明ではない乳白色のポリカーボネートを使用したミルクの2色から選べます。
ディスプレイ
画面サイズは両機種とも6.7インチ。
画面のなめらかさを表すリフレッシュレートも同じ最大120Hzです。
消費電力に関わる最小レートはPhone (2a)の30Hzに対して、LTPOテクノロジーを導入するPhone (2)は、最小1Hzのため消費電力が大幅に優れています。特にスリープ状態でも画面が点灯し続ける常時表示機能を愛用する人にとっては嬉しいことです。
画面の明るさはPhone (2a)の通常時700ニト、屋外時1100ニト、ピーク時1300ニトに対して、Phone (2)は屋外時1000ニト、ピーク時1600ニトです。
一般的にディスプレイの明るさはピーク輝度が屋外使用時を示しますが、Nothing Phoneはそうではないようで、ピーク輝度(HDR)といった表記も見られることからピーク時の輝度はHDRコンテンツ表示時を示すようです。
日差しの強い屋外でスマホを操作する時の画面の見やすさに影響する屋外時の輝度はPhone (2a)もPhone (2)も大きく変わりません。
カメラ
カメラは50MPの広角レンズと超広角レンズ構成こそ同じですが、Phone (2)には、より優れたイメージセンサーが採用されています。
広角カメラのイメージセンサーはPhone (2)のSony IMX890に対して、Phone (2a)はSamsung ISOCELL GN9を採用。
Phone (2a)の14ビットISPに対して、Phone (2)は新しい18ビットのISPを搭載。14ビットISPのPhone (1)と比較4000倍となるカメラデータをキャプチャして、鮮やかさ・色・トーンを最大限に引き出すアルゴリズムを実現。
キャプチャ量が3フレームから8フレームに向上した新しいAdvanced HDRによって肉眼とほぼ遜色ない画像に仕上げたり、子どもやペットなど動く被写体を撮影する際に有効なAI技術を採用した新しいモーションキャプチャ2.0に対応しています。
Phone (2a)も8フレームを1枚に合成するウルトラXDRとモーションキャプチャー(バージョン不明)に対応しています。
Phone (2)のズーム撮影では、あらゆるシーンをディテールまで残せる2倍のSuper-Res Zoomに対応。
動画撮影ではPhone (2a)の4K/30fpsに対して、Phone (2)はよりなめらかな4K/60fpsをサポート。スローモーションはPhone (2a)に比べて4倍もコマ数の多い最大480fpsのなめらかなスローモーション撮影、4Kタイムラプスに対応します。
なお、両機種とも子どもを追いかけながらの撮影など、激しい動きを伴う場合はでもブレを大幅に低減できるアクションモードに対応しています。
チップと性能
Phone (2)には2022年下半期にリリースされたハイエンド向けのSnapdragon 8+ Gen 1が搭載されています。
同年上半期に発売されたハイエンドスマホに搭載されたSnapdragon 8 Gen 1と基本設計が同じであるものの、製造メーカーがSamsungからTSMCに変更されたことで発熱問題が改善されました。
Phone (2a)のチップはミドルレンジ向けのDimensity 7200 Proです。
Snapdragon 8+ Gen 1と同じようにTSMCが担当し、第2世代の4nmプロセスを用いて製造されていることから、Nothingは対抗チップのSnapdragon 782G(6nmプロセス)や、Snapdragon 7s Gen2(Samsung製造)よりも優れていると説明します。
それでも性能を数値化したベンチマークスコア(AnTuTu V10)は、Snapdragon 8+ Gen 1の972126点に対して、Dimensity 7200 Proは741,999点と大きく引き離されています。
性能を考慮するのであれば、間違いなくPhone (2)を選ぶべきです。
電池持ちとワイヤレス充電
Phone (2)のバッテリー容量は4,700mAh。45W出力の急速充電でわずか55分でフル充電できます。
最大15W出力のワイヤレス充電とNothing Earなどのワイヤレスイヤホンを充電できる5Wのリバース充電にも対応しています。
筆者のバッテリーテストでは、400枚以上の写真と動画を撮影して画面オンの時間が6時間を超えても電池が切れなかったので多くの人が電池持ちに満足するはず。
Phone (2a)のバッテリー容量は5,000mAh。Nothingは最大29時間の動画再生が可能と案内しています。
45W出力の急速充電によって59分でフル充電が可能。残念ながらワイヤレス充電には対応していません。
Nothing Phone初のFeliCa搭載
Nothing Phone (2a)は、Nothing Phoneシリーズ初のFeliCaに対応することをカールペイが明言しています。
これにより、PayPayなどのアプリを起動してQRコードを表示することなく、スマホを改札にかざすだけで電車に乗車したり、コンビニ等で買い物ができます。
また、コンビニで住民票の写しを取得できるマイナンバーカード(スマホ用電子証明書)対応も期待できます。
まとめ:Nothing Phone (2a)とどっちを選ぶ?
どちらの機種ともスケルトンデザインと光る背面、他のスマートフォンとは大きく異なるNothing OSの世界観を楽しむことができます。
どちらを選ぶかは性能と価格で左右にされます。
基本性能には大きな違いがあり、ゲームなど高い負荷のかかる使い方もストレスなく快適に楽しみたい、購入から数年後も快適に利用したいならPhone (2)を選ぶべきです。高品質なガラスボディや優れたカメラ性能、ワイヤレス充電、最小1Hzによる省電力設計のディスプレイもPhone (2)だけです。
一方で6.7インチの有機ELディスプレイ、最大120Hzのなめらかなディスプレイ、大容量のバッテリー、デュアルSIM、Wi-Fi 6、IP54等級のボディ、ディスプレイ指紋認証、顔認証、3年間のOSアップデートと4年間のセキュリティアップデートなど共通点も多く、30,000円多く出す必要性を感じないのであればPhone (2a)を選ぶといいでしょう。
FeliCaが手放せないのであれば、Phone (2a)一択です。