GoogleがPixel 6とPixel 6 Proの後継機種として、最新の独自チップGoogle Tensor G2を搭載した「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」を発表しました。
Pixel 7は82,500円から、Pixel 7 Proは124,300円から購入できます。両機種には共通点も多いため、予算を考慮して安いモデルを選ぶのか、より高いお金を出して大画面で優れたカメラを搭載する上位モデルを選ぶのか頭を悩ませている人も多いはず。
既に予約受付がスタートしているため、考えている時間は多くありません。この記事では、最適なPixelスマートフォンを選ぶために必要な「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」の違いを徹底比較しました。ぜひ購入の参考にしてください。
目次
「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」の違いを比較
スペック | Pixel 7 | Pixel 7 Pro |
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デザイン | ||
仕上げ | マット仕上げアルミニウム製フレーム | ポリッシュ仕上げアルミニウム製フレーム |
カラー | ObsidianSnowLemongrass | ObsidianSnowHazel |
価格と容量 |
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サイズ |
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重さ | 197 g | 212 g |
ディスプレイ |
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メインカメラ |
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写真機能 |
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動画機能 |
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フロントカメラ |
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チップ |
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メモリ | 8GB | 12GB |
電池持ち |
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Wi-Fi | Wi-Fi 6 802.11ax | |
5G |
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eSIM | ○ | |
FeliCa | ○ | |
Bluetooth | 5.2 および デュアルアンテナ | |
防水・防じん | IP68 | |
生体認証 |
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価格と容量
販売価格はPixel 7の128GBが82,500円、256GBが97,900円。Pixel 7 Proは128GBが124,300円、256GBが139,700円。両機種の差額は41,800円です。
ほとんどの人は128GBで十分ですが、写真や動画をたくさん撮る人は256GB以上の容量が必要です。
最も参考になるのは、現在使っているスマートフォンの容量と使用済み容量です。以下の手順で確認しましょう。
- Pixelの使用済み容量を確認する
- Pixelの設定画面を起動
- 「ストレージ」に進む
- 使用済みの容量とPixelの合計容量を確認する
デザインとカラー
「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」は、どちらもアルミフレームをガラスで覆った丸みのあるボディを採用しています。
大きな違いはカメラバーとフレームの仕上げで、Pixel 7は光沢のないマットな仕上げ。対するPixel 7 Proはツヤありの仕上げです
カラーは、どちらもObsidian(黒)とSnow(白)の2色をラインナップ。それぞれの限定カラーとして、Pixel 7はLemongrass(黄色)、Pixel 7 ProはHazel(榛色)を選べます。
サイズと重さ
「Pixel 7」の画面サイズは6.3インチ。片手に収まる大きさで、片手で操作すると画面の半分以上に指が届きます。
片手操作モードを使えば、指が届きづらい通知シェードやコントロール設定パネルを表示可能。動画やゲームをするのにちょうど良いサイズです。
対する「Pixel 7 Pro」の画面サイズは6.7インチ。片手で握れる程度の大きさで、片手で操作すると画面の半分以下にしか指が届きません。
画面上部を操作する必要がある通知シェードやクイック設定パネルを表示するには、片手操作モードを多用する必要があります。
重さはPixel 7の方が16gも軽いものの、重さは200gに近い重量級。手に取るとずっしりしているので、重さで迷う場合はキャリアショップや家電量販店などの店頭で実際に手に取ってから検討するのも良いでしょう。
ディスプレイ
どちらも有機ELディスプレイを搭載。表現力に関わるコントラスト比やHDRも同じです。
映像のきめ細やかさを表す画素密度はPixel 7 Proの方が優れていますが、見比べてもわからない程度です。
動画やゲームの映像、画面のスクロール、アニメーションなど画面の動きをなめらかに表示できるリフレッシュレートは、Pixel 7が最大90Hz、Pixel 7 Proが10-120Hzです。
画面の明るさは、Pixel 7のピーク輝度が1,400ニト、Pixel 7 Proのピーク輝度が1,500ニトで、わずかに違いがあります。
カメラ
「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」の最も大きな違いはカメラです。
Pixel 7が広角と超広角の2つのレンズを搭載するデュアルカメラに対して、Pixel 7 Proはズーム撮影でも画質が劣化しない望遠レンズを追加したトリプルカメラを搭載しています。
- 広角レンズ
- 1枚により多くの被写体を収めて広範囲を写せるレンズ。景色をダイナミックに撮影できるため旅行で活躍する
- 超広角レンズ
- 被写体や撮影シーンなど選ばずオールマイティに使えるレンズ
- 望遠レンズ
- 木の枝に咲いている花など遠くの被写体を撮影できるレンズ。ポートレート撮影でも活躍する
どちらも50MPの広角レンズと12MPの超広角レンズを搭載していますが、超広角レンズはPixel 7 Proの方が視野角が21%広いため、1枚により多くの被写体を収めてダイナミックに景色を撮影できます。
望遠レンズを搭載したPixel 7 Proでは、ズームしても画質が大きく劣化しない光学5倍ズームと、最大30倍の超解像ズームに対応。Pixel 7は最大8倍の超解像ズームのみ利用できます。
なお、超解像ズームは、1枚の画像を切り抜いて拡大するデジタルズームと異なり、複数枚の画像を合成して高解像度画像に合成することで、望遠レンズがなくても被写体の輪郭(ディテール)を正確に捉えた鮮明な写真を撮影できる機能です。
超解像ズームと新たな機械学習モデルを活用できるTensor G2との組み合わせによって、両機種ともノイズを抑えたシャープな光学に近い2倍ズームが可能。光学5倍ズームの望遠レンズを搭載したPixel 7 Proでは、光学に近い10倍ズームも可能です。
15倍ズームでは手ぶれを抑えた撮影が可能で、30倍ズームでも精細さのある写真が撮影できます。
ほかにもPixel 7 Proは、虫や花などに至近距離まで近づいて撮影できる新機能の「マクロフォーカス」に対応しています。
性能と電池持ち
どちらも新しいGoogle独自のチップセット「Google Tensor G2」を搭載しています。
Tensor G2によって、カメラの手ぶれが低減され、Googleフォトのボケ補正機能を使うと機械学習によって写真のボケがが低減され、これまでにアップした写真も画面を数回タップするだけでボケが補正されます。
音声入力では、メッセージに関連する絵文字が自動で提案されるサジェスト機能に対応。声で絵文字を検索することも可能です。
また、音声認識技術によって、メッセージアプリのボイスメッセージをそのまま書き起こしたり、レコーダーアプリにて誰が話しているのか識別するのに役立つスピーカーレベルが年内に実装されます。
米国では自動音声ガイダンスのある店舗やサービスに電話をかける時のサービス「Direct My Call」に対応。音声を聴くのではなく、画面操作でガイダンスを進めることができる便利な機能です。
なお、メモリの容量はPixel 7の8GBに対して、Pixel 7 Proは12GB。複数のアプリを起動してアプリ間を行き来するときの操作は、Pixel 7 Proの方が快適です。
バッテリー容量はPixel 7が4,355mAh、Pixel 7 Proが5,000mAhです。電池持ちはどちらも24時間以上と案内されています。
まとめ:「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」どっちを買う?
「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」は、同じデザインのボディに最新のGoogle独自チップTensor G2を搭載。今月でアップデート保証が切れるPixel 4以来の顔認証と、ディスプレイ指紋認証に対応するなど共通点が多く存在しています。
明らかに「Pixel 7 Pro」が優っているのは、ミリ波に対応した5Gと、ズーム性能が向上した光学5倍/超解像ズーム30倍の望遠レンズを搭載し、至近距離で被写体を記録できるマクロフォーカスにも対応したカメラです。
スマホ離れしたカメラを撮影したい場合は望遠レンズを使うのが手っ取り早いため、より良い写真を撮りたい人、より大きな画面で映画やドラマ、YouTubeを楽しみたいのであれば、Pixel 7 Proをおすすめします。
一方でカメラや大画面に魅力を感じず、片手に収まるサイズ感を重視するのであれば、40,000円以上も安いPixel 7を選ぶ方が良い選択になるかもしれません。浮いたお金でPixel Watchを購入することもできます。