Pixel 9とPixel Fold 2が衛星通信に対応か。Tensor G4に新モデム搭載
Appleが2022年に衛星通信で救助を求める機能をiPhoneに搭載(日本未対応)しました。追いかけるGoogleも今夏リリースとの噂がありますが、衛星通信を利用するにはハードウェア対応も必要になります。
Androidが衛星通信に対応した場合、真っ先に対応するのはGoogle Pixelシリーズになるはず。Android Authorityによれば、今年秋発売のPixel 9シリーズ、Pixel Fold 2、Pixel Tableなどに対応する可能性があるようです。
5G対応のPixel Tabletも登場か
Android AuthorityがGoogleの内部関係者から得た情報によると、Pixel 9シリーズに搭載見込みのGoogle Tensor G4にはExynos Modem 5400が搭載されるとのこと。
Google Pixelデバイスにとってモデムはとても重要な部品で、初代Google Tensorを搭載したPixel 6シリーズでは、通信関係の不具合が大量に発見され、原因はExynos Modem 5123にあると推測されていました。
これを受けてGoogleはPixel 7シリーズ、Pixel 8シリーズ、Pixel FoldでモデムをExynos Modem 5300に変更し、度重なるアップデートのおかげもあって不具合は徐々に減少しています。
2024年3月のアップデートによって着信画面が表示されず、SMSも受信できない致命的な不具合が発生していますが、それでもモデムのアップグレードによって、通信の安定性と電力効率の向上が期待されます。
従来のモデムが対応していなかった衛星通信をサポートすることも確認されています。
Google Tensor G4は、Pixel 9シリーズだけでなく、Pixel Fold 2やコードネーム“clementine”の5Gタブレットにも搭載される可能性があるとのこと。このタブレットがいつ発売されるかは不明ですが、SIMに対応したPixel Tabletとして登場する可能性が高そうです。
現行のPixel TabletはWi-Fiのみ対応かつ、スピーカー付きのドックに固定して映画やドラマを見たり、ホームデバイスを操作するといった利用シーンが想定されるなど、積極的に外に持ち出して使用するデバイスではありません。
SIMに対応することで活用方法が一気に拡大し、それに合わせてケースと一体型のキーボードが用意されることも予想されます。GoogleがAndroidのハードウェアキーボード機能を強化させていたのも準備の1つである可能性があります。
話しを衛星通信に戻すと、Androidがサポートする予定の衛星通信は、スマホと衛星が直接つながることで基地局の電波が届かないような圏外エリアでも通信が可能になり、山で遭難したり、地震などの災害によって基地局が機能しなくなってもスマホで救助を呼んだり、家族と連絡を取ることが可能になります。
スマホと衛星を直接繋げる衛星通信はStarlinkを提供するSpace XとT-mobileが提供しており、日本ではKDDIが年内に提供を開始する予定です。
サービス開始当初はSMSなどのメッセージ送受信に対応する予定。Starlinkのウェブサイトでは2025年に音声やデータ通信、IoT通信にも対応すると案内されています。
Androidでは特別なアプリを使用することで緊急サービスと簡単に通信できる緊急SOSの機能も利用できるとレポートされています。
アプリは衛星と接続するために必要な位置合わせもサポートし、何が起きているのか、息があるのか、全体で何人が行方不明なのかなど、いくつかの質問に回答して救助を求めるメッセージが衛星通信を経由して送信されます。
アプリを解析した結果、Pixel Fold向けの「衛星に接続するには、携帯電話を広げて反時計回りに%d度回転させてください。」といった位置合わせをサポートするメッセージも発見されています。
コメントを残す