Googleが折りたたみスマートフォン「Pixel Fold」を正式発表しました。“Coming soon.”と案内されており、近日中に発表または発売されるようです。
Google初となる折りたたみスマートフォンは、折りたたみできるボディの内側と外側にディスプレイを1枚ずつ搭載。タブレットサイズのディスプレイを折りたたんで、ポケットに入れて持ち運ぶことができます。
この記事では、Pixel Foldの価格や発売日、新機能、デザイン、スペックをまとめています。
UPDATE:2023/05/11 07:07GoogleがPixel Foldを正式発表しました。こちらの記事でPixel Foldの発売日や価格、できること、スペックなどすべてをまとめています。
目次
- Pixel Foldの発表日と発売日
- 幅広なデザイン
- 超ヘビーな折りたたみスマホに
- 正方形に近い折りたたみディスプレイ
- カメラは3眼仕様に
- Google Tensor G2を搭載
- 折りたたみスマホ最大級のバッテリー
- 大画面&折りたたみに最適化されたOS
- 販売価格は25万円?
- Pixel Foldのスペック
Pixel Foldの発表日と発売日
Googleは日本時間5月5日に約8秒間のティザー動画を公開し、日本時間5月11日午前2時から開催されるビッグイベントGoogle I/O 2023で詳細を発表することを予告しています。
ティザーの公開も予告するなど、Pixelスマートフォンの発売時期について豊富な実績があるJon Prosserによれば、Pixel Foldは現地時間5月11日に発表されたあと、同日予約受付を開始するとのこと。
通常はキャリアも同日から予約受付を開始しますが、Google以外の販売店では5月30日予約開始。発売日は予約開始日から1ヶ月以上もあとの6月27日になるそうです。
なお、販売対象地域は一部になるとも報じられていますが、Googleから優遇されている日本で販売されない可能性は低いでしょう。タレコミによれば日本のキャリアも取り扱うようです。
- 発表日
- 5月11日午前2時(Google I/O 2023)
- 予約開始日
- Google Store:5月11日
- キャリア:現地時間5月30日
- 発売日
- 現地時間6月27日
幅広なデザイン
GoogleによってPixel Foldのデザインは明らかになっており、実機動画、公式画像も登場しています。
これらの情報からは、メタルフレームが使用された折りたたみボディの外側にパンチホール仕様のカバーディスプレイ、3つのレンズ・フラッシュライト・マイクを並べたカメラユニットが配置されることが確認できます。
ヒンジは薄くオープン時でもヒンジが露出しています。
側面には電源ボタンと音量ボタンが搭載。おそらく電源ボタンには指紋認証センサーが内蔵されるでしょう。ただ、指紋認証センサーは右側に配置されていて、筆者のような左手でスマホを操作する人にとって右側に配置された指紋認証センサーは精度が明らかに悪化するため、ディスプレイ認証や顔認証に期待したいところ。
と言っていたら開発中のAndroid 14からPixel Fold向けと見られる顔認証のメッセージが発見されました。
カメラユニットの出っ張りは本体から2.6mmで机に置きながら操作する場合はガタつきが大きそうです。
メタルフレームが使用されたボディは折りたたみのなかでもヘビー級。それでも本体の厚みは薄くスリムな折りたたみスマートフォンになるため、ポケットに入れて快適に持ち運べるかもしれません。折りたたみできるメインディスプレイには、幅広なベゼルが設けられ、フロントカメラが右上に配置されます。ビデオ通話では相手と目線が合いにくいかもしれません。
本体のカラーは黒系統のオブシディアンと、白系統のチョーク/ポースレンの2色。純正ケースとしてヘイズ、ポースレン、スカイの3色が用意されるそうです。
動画で見るPixel Fold
GoogleがPixel Foldのアニメーションを公開しています。Galaxy Z Fold4よりもOPPO Find N2に近い横幅の広いサイズ感になるようです。
✨May The Fold Be With You✨https://t.co/g6NUd1DcOJ#GoogleIO #PixelFold
— Made by Google (@madebygoogle) May 4, 2023
May 10 pic.twitter.com/K8Gk21nmo8
NY地下鉄で実機が目撃される
アメリカ・ニューヨークにあるGoogleオフィスの近くで社員が所有していると見られるPixel Foldの実機が目撃されています。
実機動画が流出
ついにPixel Foldの実機動画も登場しました。
しわの目立つディスプレイ、上下の幅が厚い不揃いのベゼル、右上に配置されたフロントカメラ、横長のメインディスプレイ、存在感のあるヒンジを左横に置いたカバーディスプレイなど、これまでに確認されていた噂が詰まったものになっています。
😉😉😉 pic.twitter.com/zTpEo18K4y
— Kuba Wojciechowski :3 (@Za_Raczke) April 22, 2023
超ヘビーな折りたたみスマホに
Pixel Foldは背面にガラスが使用されることもあって「超重い」とレポートされています。
最新情報によれば、Pixel Foldの重さはSamsungのGalaxy Z Fold 4の263gよりも重い283gとのこと。
参考までに折りたたみスマートフォンの競合機種はOppo Find N2が233g、Xiaomi Mix Foldが262g、Galaxy Z Fold4が263g、Surface Duo 2が284gとなっています。
ボディを開いた時の大きさは139.7mm x 158.7mm x 5.8~8.3 mm、閉じたときは139.7mm x 79.5mm x 12.1mmと報じられています。本体の形状は横長でOPPO Find N2よりも一回り大きいイメージです。
OPPO Find N2よりも一回り大きいだけなのに50g以上も重たくなる原因にはバッテリー容量も関係していて、折りたたみスマートフォンとしては最大クラスとなる4,821mAhとなるようです。
Pixel Fold | Oppo Find N2 | Galaxy Z Fold4 | Surface Duo 2 | |
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大きさ |
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重さ | 283 g | 233 g | 263 g | 284 g |
バッテリー容量 | 4,821 mAh | 4,520 mAh | 4,400 mAh | 4,449 mAh |
正方形に近い折りたたみディスプレイ
Pixel Foldは、MicrosoftのSurface Duoのような2つの画面を搭載する折りたたみスマートフォンではなく、Galaxy Z Fold4のような折り曲げ可能な有機ELをメインディスプレイに搭載するようです。
折り曲げできるメインディスプレイの画面サイズは7.6インチ有機EL、縦横比6:5、2,208×1,840ピクセル、380ppi、ピーク輝度が1550nitsとのこと。
ボディを開かずにアクセスできるカバーディスプレイは、Galaxy Z Fold4の6.19インチよりも小さい5.8インチ有機EL、縦横比17.4:9、フルHD+(1,080×2,092)、408ppi、ピーク輝度が1450nitsと報じられています。
カメラは3眼仕様に
EvanBlass
公式画像が登場したことでPixel Foldにはトリプルカメラが搭載されることが確認されています。
48MP広角レンズ(1/2”センサー,ピクセルサイズ0.8μm,f/1.7,視野角82°)、10.8MP超広角レンズ(1/3”センサー,ピクセルサイズ1.25μm,f/2.2,視野角121.1°)、光学5倍ズームの10.8MP望遠レンズ(1/3.1”センサー、ピクセルサイズ1.22μm,f/3.05,視野角21.9°)で構成されます。
フロントカメラは本体の外側に9.5MP(ピクセルサイズ1.22μm,f/2.2,視野角84°)、本体の内側に8MP(ピクセルサイズ1.12μm,f/2.0,視野角84°)を搭載します。
Google Tensor G2を搭載
チップセットはGoogle Tensor G2、セキュリティチップはTitan M2、メモリは12GBを搭載するなどPixel 7 Proと同等の性能が期待できます。
以下はPixel 7 Proの性能を数値化したベンチマークスコアです。
ベンチマークスコア (3回平均) | Tensor G2 | Tensor G1 |
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Geekbench 5 (CPU) |
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3D Mark Wild Life Extreme (GPU) |
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3D Mark Wild Life Extreme Stress Test (GPU) |
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Geekbench ML (機械学習) |
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折りたたみスマホ最大級のバッテリー
超ヘビーなボディにはスマホ最大級の4821mAhのバッテリーが搭載されます。
これまでの折りたたみスマートフォンは4500mAh程度だったので300mAhほど上回り、電池持ちにも期待できます。
電池持ちは最大24時間、スーパーバッテリーセーバー利用時は72時間と噂されており、これは他のPixelスマートフォンと同じ電池持ちです。
大画面&折りたたみに最適化されたOS
Googleによると、2021年にAndroidタブレットのアクティベーション台数は前年比20%増。折りたたみスマートフォンも前年比265%以上の成長を記録しました。おそらく新型コロナウイルスの感染拡大による在宅ワークやオンライン授業の増加に伴うものでしょう。
しかしながら、AndroidはiPadOSに比べて大画面への最適化が乏しく、スマートフォン向けの画面を単純に拡大表示したり、各種機能にアクセスしやすいサイドバーを設けるなど大画面に最適化されたアプリは多くありません。複数のアプリを同時表示するマルチタスク機能の操作は複雑で改善の余地があります。
これらの状況を改善するために、Googleはタブレットや折りたたみスマートフォンなど大画面に最適化されたOS「Android 12L」をリリースしました。
Android 12Lでは、通知やロック画面、電源メニュー、設定画面、セットアップ画面など、多くの場所に大画面ならではの新しい2列のレイアウトが導入され、タスクバーはアプリのドラッグ&ドロップでマルチタスキングを始められるように刷新されます。
販売価格は25万円?
Pixel Foldの容量は256GBと512GBの2種類が用意されるようです。Pixelスマートフォンとして初めて512GBの大容量モデルがラインナップされることになります。
256GBの販売価格は1,799ドルまたは1,700ユーロと報告されています。512GBの販売価格は1,919ドルとのこと。
Pixel 7 Proの為替レート1ドル=138.26円を適用して日本価格を計算すると、256GBは約248,000円、512GBは265,000円になります。
もっと手ごろな1,300〜1,500ドルの間に設定されるとの報告もありますが、予算は多めに見積もっておいた方がいいでしょう。
なお、Googleは高額な販売価格を薄めるためにPixel Watchの無料進呈やGoogle One VPNの無料特典を用意しているとのことですが、すでにPixel Watchを購入した人がもう1つもらっても仕方がないので価格に反映して欲しいところです。
Pixel Foldのスペック
Pixel Foldのスペック | |
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デザイン | |
カラー | ObsidianPorcelain |
価格と容量 |
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購入特典 | 52,000円分のストアクレジット |
大きさ |
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重さ | 283 g |
カバーディスプレイ |
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メインディスプレイ |
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メインカメラ |
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フロントカメラ |
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写真機能 |
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動画機能 |
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チップ |
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メモリ | 12GB |
電池持ち |
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ワイヤレス充電 |
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5G | ミリ波・Sub6 |
SIM |
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Wi-Fi |
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Bluetooth | 5.2 および デュアルアンテナ |
FeliCa | ⚪︎ |
防水 | IPX8 |
USB | 3.2 Gen 2 |
セキュリティ |
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センサー |
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アップデート保証 |
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パッケージ内容 |
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