日本ではGoogle初の折りたたみスマートフォン「Pixel Fold」が発売されたばかり(レビュー記事はこちら)ですが、2ヶ月後にはビッグイベントが開催され、新商品が登場する見込みです。
新商品にはPixel 8、Pixel 8 ProのほかにもPixel Watch 2が含まれるようです。
現行モデルにおいては、iDやQUICPayに対応するなど、発売後もアップデートが行われていますが、まだまだ足りないものが多数存在しています。
Pixel Watch 2はマイナーアップデート
現行モデルのPixel Watchにおいて足りないものの1つがチップの性能でした。メインチップは4年前の型落ち(発売当時)であるExynos 9110を採用しており、概ね動作はなめらかなものの、スクロールなどの基本動作やGoogleウォレットの起動などにおいて引っ掛かりを感じることもあります。
解析屋で優秀なリーカーでもあるKamila Wojciechowskaの報告によると、Pixel Watch 2は、Samsungの10nmプロセス製造チップからQualcommの4nmプロセスで製造されているSnapdragon W5 Plusチップに変更されるとのこと。2022年に発表されたチップによって大幅なパフォーマンスの向上が期待できます。
それよりも大きいのは消費電力の劇的な改善で、製造プロセスの改善はもちろん非アクティブな状態を検知した時に消費電力を最小限に抑えるディープスリープやハイバネーションといった新機能によって電池持ちの大幅な向上も期待できます。
また、バッテリー容量も294mAhから306mAhまでわずかに向上するとのこと。
Kamila Wojciechowskaは、最大のアップデートはウルトラワイドバンド(UWB)にあるとしています。
近距離において高精度な位置測位を可能にするUWBによって、スマートフォンからPixel Watch 2がどこにあるのか正確な位置を検出できたり、デジタルキーによって鍵やスマホをポケットから出さずに車のロックを解除してエンジンをかけたり、Pixel TabletやPixel 6 Pro、Pixel 7 Pro、Pixel FoldなどUWB対応製品との間で音楽などのメディアコンテンツを転送できるかもしれません。
Pixel Watchのデザイン性は高く評価されていますが、その一方で分厚いベゼルは批判の対象になっています。
残念ながらPixel Watch 2でもベゼルの幅は変わらないとのこと。Googleは分厚いベゼルを目立たせないために、暗い背景の文字盤ばかりを用意していますが、今年も変わらないということです。
もっと大きな画面サイズを用意して欲しいとの声もありますが、現行モデルと同じ1.2インチ/384×384ピクセルです。
OSはAndroid 13をベースにしたWearOS 4を搭載。ダイナミックテーマやバックグラウンドでOSをアップデートすることで、待機時間を再起動のみに留めるシームレスアップデートに対応します。
ということでPixel Watch 2はマイナーアップデートになる見込み。Apple Watchもそうですが、スマートウォッチは人間が古くから愛用している腕時計を模倣していることから、デザインはすでに完成していてスマートフォンよりも変化は起きにくいデバイスです。期待できるアップデートの大半は中身だけで、中身こそがPixel Watchに足りないものでもあります。
個人的に欲しているのは、Pixelスマートフォンとの優れた連携機能や振動で起こしてくれるアラーム機能「サイレントアラーム」で、睡眠のパターンを分析してアラーム設定時刻の30分前において、最も睡眠が浅く目覚めのいいタイミングで起こしてくる「スマートアラーム」にも対応してほしいというユーザーは多いでしょう。
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