イーロンマスクが現在停止中のサブスクリプションサービス「Twitter Blue」を12月2日(金)に暫定的に再開させることを明らかにしました。
同時に新しいアカウントの認証機能を開始し、Twitter Blueの加入者向けに提供している青バッジに加えて、新たに金バッジと灰バッジを導入します。
手動認証によってなりすまし防止へ
イーロンマスクの発表によると、金バッジは企業向けに、灰バッジは政府機関向けに、青バッジはこれまでと同じように有名かどうかを問わず個人向けに提供するとのこと。
また、認証済みのアカウントについては「手間はかかるが必要なこと」として、バッジをつける前にすべて手動で認証すると説明しています。
発表に対して青バッジを取得した企業や政府機関といった複数のバッジを得られるアカウントについて聞かれると、まずは青バッジが付与され、検証された上で組織に属しているロゴが付与されると回答。来週にも詳細を説明すると案内しています。
Sorry for the delay, we’re tentatively launching Verified on Friday next week.
— Elon Musk (@elonmusk) November 25, 2022
Gold check for companies, grey check for government, blue for individuals (celebrity or not) and all verified accounts will be manually authenticated before check activates.
Painful, but necessary.
イーロンマスクが従業員を大量に解雇してしまったこともあって大量のリクエストを捌けるのか疑問です。Twitter Blueで提供する青バッジも手動で認証し、時間のかかる認証プロセスだった場合は青バッジが付くまで時間がかかる可能性がありますが、来週の説明で何かヒントが得られるはずです。
イーロンマスクはTwitterの買収が完了してからすぐにTwitter Blueとアカウントの認証機能、そして収益性の改善に着手しています。
まずは見通しが悪く広告に頼っていた収益性を改善するためにサブスクリプションサービス「Twitter Blue」を改革して加入者を増やそうとしました。
最大の改革はTwitterユーザーが特別視していた青バッジを8ドルの金を払えば誰でももらえるように変更したこと。サービスを正式に提供していない日本でもVPNを使い、お金を払ってまで青バッジをもらう人が少なからずいたので、世界的には多くの人がTwitter Blueに加入したはずです。
金を払えばもらえるようになった青バッジの価値はいずれ無くなっていきますが、Twitter Blueのツイートは検索機能で上位に表示されるーー裏を返せば金を払わなくなれば他人にツイートを見られる機会が減るため、金を払ってまで価値のなくなった青バッジを取得して目立とうとした人(筆者も日本で正式に開始したら青バッジに金を払うつもりです)にとっては退会するのが難しいかもしれません。
とりあえずイーロンマスクの目論見は成功したと考えられます。
一方で金を払えば青バッジがもらえるようになったことから、有名人や企業、政府機関などになりすましたユーザーが急増して治安が悪化したことが原因でTwitter Blueの新規加入は現在ストップしています。
なりすましの対策として発表されたのが既に提供が始まっている公式ラベルと、今回発表された手動の認証機能です。
なお、公式アカウントとTwitter Blueのユーザーが混在している青バッジについては、不正が多すぎるとして数ヶ月以内に公式アカウントから青バッジを剥奪することを既に発表しており、Twitterでは公式ラベルのみ付与されるアカウントもわずかながら確認され始めています。
コメントを残す