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LINEのAIスマートスピーカー「WAVE(Clova)」レビュー

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Yusuke Sakakura更新日:2018/04/28 23:49
LINEのAIスマートスピーカー「WAVE(Clova)」レビュー

LINEのクラウドAI「Clova」を搭載したスマートスピーカー「WAVE(ウェーブ)」をレビュー。WAVEで何ができるのか、音声認識の精度、スピーカーの音質などを紹介

WAVEとは?

LINEの「WAVE(ウェーブ)」はクラウドAIプラットフォーム「Clova」を搭載したスマートスピーカー第1弾となる製品。2017年8月に先行体験版の出荷がスタート、秋には正式版が発売されるほか、LINEのキャラクターをモチーフにした「CHAMP」やディスプレイを搭載する「FACE」といった第2弾、第3弾の製品も2017年冬以降の発売を予定しています。

LINEのAIスマートスピーカー「WAVE(Clova)」レビュー

Clovaとは?

Clovaとは?

Appleの「HomePod」にはSiri、Googleの「Google Home」にGoogleアシスタント、Amazonの「Echo」にAlexaなどそれぞれのスマートスピーカーに音声認識に対応したAIが搭載されているようにLINEには「Clova(クローバ)」が搭載されています。Clovaの特徴はLINEのチャットをベースとしたコミュニケーション技術、LINEの親会社韓国NAVERが持つ検索技術、豊富なコンテンツやサービス、数多くのビッグデータによって量・質共に兼ね備えた学習データを使用できること。

特にチャットをベースとしたコミュニケーション技術はSNSで失敗しているAppleやGoogleよりもLINEに優位性があるかもしれません。日本語の認識力も重要でSiriやGoogleアシスタントよりも正しく日本語を認識してスムーズにコミュニケーションが取れるようになれば、iMessageやAllo、Google+よりもLINEが使われるようにスマートスピーカーではClovaが選ばれるかもしれません。

デザイン・サイズ

「WAVE」はトップからボトムに向けて広がる円柱デザイン。スピーカー部はネイビーのスピーカーネットで覆われ、背面には電源ボタンとマイクのオン/オフボタン、充電端子が配置されています。

WAVEのデザイン WAVEのデザイン
WAVEのデザイン

WAVEの充電は専用のACアダプタと電源ケーブルを使用します。ケーブルはUSBではなくWAVE専用。ケーブルは耐久仕様になっていますがケーブルが切れたなど破損した場合の対処に困りそうです。WAVEには5,000mAhのバッテリーが搭載されているため持ち運びも可能。音楽を連続再生したところ3.5時間でバッテリーが切れました。

ボトムは360度のランプで動作中は白、Bluetooth接続中は青、アラート(エラー)状態は赤、音声コマンドの待機中は緑といったように機能ごとでランプの色・光り方が変わります。なお、就寝中にWAVEを利用する場合などランプをオフにしたい場合はアプリから変更できます。音声操作によるランプ操作には対応していないようです。

WAVEのデザイン WAVEのデザイン
WAVEのランプ

WAVEの操作は基本的に音声操作ですがトップに配置されたボタンを軽くタッチして音量調整やスタンバイ、アプリで事前に割り当てた2つの機能をショートカット起動することができます。なお、ショートカットはLINE MUSICの人気100曲と新曲に割り当てられていて現在は変更できませんが、再生リストを指定したショートカットを準備しているとのこと。

WAVEのデザイン

WAVEのタッチパネル

WAVEのサイズは直径139.4mm、高さ201mm。Google Home(直径96.4mm、高さ142.8mm)に比べると大きくなりますが、マイクを倍の4基、スピーカーは1つ多い3基搭載するなど性能分だけ大きくなっている印象。サイズの目安としては小さい観葉植物ぐらいなのでリビングにおいて大きいということはありません。

音声認識

WAVEを利用するには「クローバ」と話しかけたあとに「音楽をかけて」と続けます。数メートル離れたところから話しかけても声を認識してくれますがそれなりの声量が必要。また、マイクは無指向性のため近い距離でもWAVEの方を見て話す必要があります。自然に視線が向かうところなど配置場所は工夫しなければいけません。リビングではテレビの横が最適とも思いましたが人の声を聴き分ける機能がないためテレビから聞こえる声も認識対象となってうまく認識されません。

肝心の認識精度はクラウドAIのClovaが動き出したばかりでWAVEが先行体験版ということもあるのか精度はイマイチ。「クローバ」に対する反応速度は早いものの、それに続く「音楽をかけて」「音量を上げて」といった命令を解釈するのに時間がかかります。命令に対する反応がないのも残念。例えばSiriの場合は「Hey Siri」と話しかけた後や「今日の天気は?」と聞いたあとにポポン♪といった短い音で反応が返ってきますがClovaにはそれがないためストレスを感じます。WAVEじゃなくて人間なら「聞こえたなら返事して!」と言いたくなります。

音声認識に関しては精度・反応速度・作り込みはまだまだですがあくまでも先行体験版。これから改善していくはずです。

音楽

WAVEに「音楽をかけて」と話すとLINE MUSICの音楽がランダムで再生されます。再生されるのは月額960円、20時間500円で楽しめる聴き放題の楽曲が対象。有料チケットを購入していない場合は30秒のみ再生されます。なお、WAVEを購入するとLINE MUSICの6ヶ月無料チケットが付属されるので購入した直後から音楽が楽しめます。

音声操作では「欅坂46のサイレントマジョリティーをかけて」「洋楽をかけて」「悲しい曲をかけて」「元気な曲をかけて」といったアーティスト、曲名、ジャンル、気分を指定することも可能。再生中の曲名を知りたい場合は「曲名を教えて」と話しかければアーティスト名と共に教えてくれます。その他にも「次の曲をかけて」「前の曲をかけて」「一時停止」といった曲操作も可能。ただし、「ベストヒッツ」をかけてなどプレイリストを指定したの再生には対応していないようです。

音量調整は「音量を上げて」「音量を下げて」で可能。ただし、音量調整は1段階ずつで「音量をもっと上げて」といったコマンドには対応していないためわずらわしさがあります。

認識精度はSiriよりも弱め。検索ワード1位のONE OK ROCKは何度やっても認識せず。もしかすると、LINE MUSICにONE OK ROCKが追加されたばかりということが影響しているのかもしれません。

音楽

音楽再生時は白色にランプが光る

Bluetoothスピーカー

WAVEはBluetoothスピーカーとしても機能します。iPhoneで再生しているApple MusicをWAVEで楽しんだり、Androidで再生しているGoogle Play MusicをWAVEで楽しめます。音声操作による音量調整はもちろん、曲操作も可能。ただし、アーティストや曲名を指定して再生することはできません。

Bluetoothスピーカー

Bluetooth利用時はブルーにランプが光る

天気

WAVEに「今の天気は?」と話すとセットアップ時に設定した地点の天気情報(天気・気温)を教えてくれます。また、気温を詳しく(最低気温・最高気温)知りたい場合は「今日の気温は?」、降水確率を知りたい場合は「今日の降水確率は?」、注意報を確認する場合は「いま注意報出てる?」、台風情報を確認する場合は「台風情報を教えて?」と話します。それぞれに場所や日時を指定することも可能。

天気だけでも多くのことができますが「今の天気は?」と聞いた時に最低気温、最高気温、降水確率ぐらいは教えて欲しいところ。何度も「Clova、○○教えて?」と話すのは面倒で時間もかかるので結局はスマートフォンで確認してしまいそうです。

アラーム・タイマー、カレンダー

WAVEを使ってアラームとタイマーを設定することもできます。アラームやタイマーは数十秒単位で設定可能。アラーム音とタイマー音は共通の優しい音なので睡眠が深い人は起きれないかもしれません(音量調整も可)。カレンダー機能では現在の時刻、日にち、曜日を調べることも可能。今はあまり使う機会がありませんが将来的に時間の変換、1週間後の日にちなども教えてくれると便利になるかもしれません。

まとめ:先行体験版としては満足。音声認識の改善に期待

LINEが事前に告知したとおり先行体験版の「WAVE」は機能が限定されていますが、想定していたよりも多くの機能が利用できるという印象です。出荷予定日が2回遅延されて約1ヶ月遅れとなったため正式版は大丈夫かな?と思いましたが少し安心できました。

音声認識の精度はSiriよりも低く、このまま正式版が発売されれば厳しい評価になりそうです。クラウドAIのため認識精度は改善されていくと思いますが、ユーザーが増えないと改善のスピードも遅くなるため、今後のアップデートが重要なカギを握っているかもしれません。

今年秋に発売予定の正式版では家電操作、ショッピング機能、フードデリバリー機能、ボット連携、ToDo、メモの作成・管理、ニュースの読み上げといった機能に対応予定。先行体験版もアップデートを適用することで正式版に移行されてより便利になります。報道では外出先からの家電操作にも対応するようです。もちろんLINEの無料通話に対応する可能性もあります。ただのAIスピーカーでは物足りないかもしれませんが、家電操作やLINEのサービス・機能との連携はキラーコンテンツになるかもしれません。

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