AirTagレビュー。“忘れ物を探す天才”にできること、子どもの迷子防止、精度など

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Yusuke Sakakura

AirTagレビュー。“忘れ物を探す天才”にできること、子どもの迷子防止、精度など

Appleの紛失防止タグ「AirTag」(エアタグ)が登場しました。

フルワイヤレスイヤホンのAirPodsに次ぐ新ジャンルの製品で、AirTagを鍵やサイフ、カバンなど大切なアイテムにつけることで、家や部屋のどこにあるかをカンタンに探せるだけでなく、置き忘れた時にどこにあるのかをiPhoneやiPadから地図上で確認して発見に役立ちます。

“忘れ物を探す天才”のAirTagにできることやできないこと、位置情報の精度・正確さ、安全性などをレビューします。

目次

AirTagはコインサイズ。キズつきやすい鏡面仕上げ

AirTagレビュー

AirTagは白いプラスチックの土台に鏡面仕上げの金属を合わせたデザイン。鏡面仕上げの金属にはAppleロゴが刻印されているためひと目でAirTagであることがわかります。白いプラスチックはAirPodsなど多くのAppleデバイスに採用されているものと同じで裏側の見た目はまるで碁石。プラスチックには絵文字や漢字を含めた好きな文字を刻印することもできますが、発売日に入手できなかったので今回は刻印なしを選びました。

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金属は電池のフタになっていて親指2本で押し込んで反時計回りに回すことでカンタンに電池を交換できます。AirTagに必要な電池はCR2032のいわゆるボタン電池。チェーンのコンビニならどこでも売っています。Appleによると電池の交換目安は約1年とのこと。

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紛失防止タグには電池が切れると本体ごと交換が必要な製品もありますが、電池を交換できるAirTagは環境に優しく、本体交換時の面倒な手続きも不要です。

大きさは直径31.9mmで500円玉より少し大きめ。厚みは4〜5枚分のコインサイズなのでサイフの小銭入れやカバンの小さなポケットに入れることもできます。

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注意が必要なのはAirTagにはスピーカー用のマグネットが内蔵されていること。磁気テープを使用するクレジットカードやキャッシュカードに近づけると読み取りができなくなる可能性もあるのでAirTagをサイフに入れる場合は別のポケットに入れておいた方が安全です。

また、プラスチックと鏡面仕上げの金属は非常に傷つきやすく指紋など汚れも付着しやすいので、キレイに使いたいのであれば保護用のアクセサリの購入をおすすめします。

AirTagの設定は魔法のようにカンタン

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一般的にAirTagのようなBluetoothを使ったアイテムは使い始めの設定が非常に面倒ですがAirTagなら一瞬で設定が完了します。

AirPodsのようにiPhoneやiPadに近づけると自動で認識するので「接続」をタップ後、AirTagに名前を付けて登録するApple IDを確認するだけ。設定画面をさまようことなく1分足らずで終了。

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設定が完了したAirTagは探すアプリで管理できます。

同じApple IDでログインしたiPhoneやiPad、iMacの探すアプリの“持ち物を探す”タブからAirTagがどこにあるのか地図上で確認したり、AirTagの音を鳴らして家や部屋のどこにあるのか確認したり、探す機能で視覚的にどこにあるのか発見できます。

なお、1つのApple IDに登録できるAirTagは最大16個という制限がありますが引っかかる人はごく一部でしょう。

AirTagでできること

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地図で探す

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iPhone、iPad、Macの探すアプリからAirTagがどこにあるのかを地図上で確認できます。

地図上に表示されるAirTagの位置はそこまで正確ではなくおおよその範囲。建物内にあるにも関わらず建物外に表示されることも多く、2階以上の建物内にある場合はどの階数にあるかも確認できません。

実際に落とし物をした場合はAirTagのおおよその位置を地図で確認したあとはAirTagに近づいて音を鳴らしてさらに範囲を限定することになります。

音を鳴らして探す

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スピーカーを内蔵したAirTag。家や部屋のどこにいったかわからなくなった時にAirTagの音を鳴らすことで棚の中やソファの下など場所を特定できます。

AirTagの音を鳴らすには探すアプリの“持ち物を探す”タブを操作したり「Hey Siri、バックパックを探して」とSiriに話しかけて音を鳴らすことも可能。HomePodのSiriも対応しているのでiPhoneが手元になくても構いません。

サイフのなかにAirTagを入れていて、さらにサイフがカバンに入っている場合など音が聞こえないときもあるはず。そんな時はiPhoneの画面を見ながら探すことも可能。

なお、音を鳴らせるのはAirTagが近くにあるときだけです。手元にない場合は「AirTagにアクセスできません。接続するには動き回ってください」とエラーが表示されます。

視覚と振動で「正確な場所を見つける」

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地図を見てAirTagのおおよその位置を確認して音を鳴らしたけど音が聞こえないといったこともよくあるはず。

そんな時は「正確な場所を見つける」機能を使うと、iPhoneの画面にAirTagまでの距離と方向が表示されて画面の案内どおりに移動すると、画面の表示が変わると共にiPhoneが振動が徐々に大きくなってどこにあるのかを知らせてくれます。

家や部屋にあるのはわかってる、でもどこにあるのかがわからない時にかなり使える機能です。家のなかで鍵やサイフをなくしがちな人には便利でしょう。

iPhone 12「正確な場所を見つける」機能

なお、「正確な場所を見つける」機能はU1チップを搭載したiPhoneのみで利用可能。現在はiPhone 11 / iPhone 11 Pro / iPhone 11 Pro Max / iPhone 12 / iPhone 12 mini / iPhone 12 Pro / iPhone 12 Pro Maxが対応しています。残念ながら第2世代のiPhone SEなどの旧機種は対応していません。

AirTagを探すのは全世界のAppleユーザー

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AirTagはGPSや4G/5Gといったデータ通信機能は備わっていません。Bluetoothを使ってiPhoneと連携しながら位置情報を特定する仕組みです。

当然、Bluetoothが届かない範囲まで離れた場合はAirTagの位置を特定できなくなります。例えば、駅や電車、広い商業施設でAirTagを落として誰かに拾われたり、忘れ物センターに届けられた場合は地図上に表示されている場所に行ってもAirTagは発見できないことがあります。

ただ、AirTagが発信する信号は自分のiPhoneだけではなく世界中にある数億台のiPhone、iPad、Macがキャッチして位置情報をiCloudに送信する「探す」ネットワークに対応しているため、AirTagの付近にAppleユーザーがいる限りは最新の位置情報を確認することが可能です。

AirTag以外の紛失防止タグも同様の機能を備えていますが、特定にスポットに限定されたり、ユーザーが少ないことからネットワークの範囲に大きな違いがあります。特にiPhone人気が高い日本においてAirTagの探すネットワークは超強力と言えます。

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紛失モードにして探すネットワークで発見されると通知が届く

「探す」ネットワークの精度を検証してみましたが、地下などGPSがが不正確になりやすい場所では大きなズレが発生。屋外で人の集まる場所ではおおよそ正確に反映されるものの位置情報はリアルタイムではなく数分おきに反映される状態でした。人が少ない、GPSが入りにくいなど特定の場所や移動している場合は追跡力がガクっと落ちます。

なお、AirTagを失くした時に探すアプリから「紛失モード」をオンにすると、「探す」ネットワークによってAirTagが発見された時にiPhoneに通知が届きます。

紛失モードのAirTagを拾ってくれた人がNFC対応のスマートフォン(Android含む)でタッチすると、持ち主の電話番号とメッセージが表示されて発見した人と連絡を取って大切なアイテムを取り戻せます。

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名前など公開せずに拾った人に連絡先を伝えられる

安心のプライバシー機能

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AirTagは位置情報を取り扱うデバイスのためプライバシーなど安全面が気になる人も多いでしょう。

まずAirTagには現在地や履歴を保存する機能は備わっていません。ペアリングロックという機能によって拾われたiPhoneやiPadとペアリングすることもできないので、AirTagが盗まれたとしても自宅や行動範囲がバレることはありません。

他人のAirTagが発信するBluetoothの信号をキャッチしてiCloudに位置情報を送信することで、世界中にある数億台のiPhone、iPad、MacがAirTagを追跡する「探す」ネットワークについてもエンドツーエンドで暗号化されているため、AirTagがどこで発見されたのか、紛失したAirTagを探す手伝いをしたデバイスが誰のものなのかはAppleですら特定できまず、持ち主が紛失モードにして許可しない限り誰のAirTagを発見したのかも知ることはできません。

AirTagをストーカー目的に使えないよう対策機能も備えています。

これは他人のAirTagが自分の持ち物に紛れ込むと、iOS 14.5以降を搭載したiPhoneが自動でAirTagを検出して「あなたが所持中の AirTag が見つかりました」という通知が届くというもの。隠されていたり目で確認できない場合は音を鳴らしてAirTagがどこにあるのか発見することも可能。NFC対応のスマートフォン(Android含む)でタッチすると、AirTagの電池を外して無効化する方法を表示することもできます。

まとめ:AirTagは“忘れものを発見する天才”

SCORE4.0
5
AirTag

GOOD

  • サイフや鍵など大切なものを音で発見
  • なくした大事なものまでの距離と方向をiPhoneの画面で確認しながら探せる
  • 全Appleユーザーでなくしたものを追跡
  • 交換式の電池で環境にもコストも優しい

BAD

  • 紛失や盗難を防止する機能はなし
  • キズが付きやすい素材

AirTagを数日使ってみましたが、家のなかでカバンや鍵がどこにいったかわからない時に音を鳴らして場所を特定したり、お店にサイフを忘れた時や物をどこで無くしたかわからない時に地図で確認したり、忘れたものを探す時には非常に有効なアイテムになります。探す時間や手間を大きく短縮できるので、家の中でなにかものを見失う人、忘れ物が多い人は買うべきでしょう。

一方で忘れ物や盗難の防止には向いていません。カバンから離れた時にiPhoneに通知が届いたり、サイフをお店に忘れそうになった時にAirTagやiPhoneの音が鳴る機能は搭載されていないので。AirTagができることはあくまでも“発見”です。

Appleロゴが刻印された本体やそれを強調するアクセサリなどデザインの主張が強く、比較的見つかりやすい製品です。知名度の高い製品なので盗難避けの効果はあるかもしれませんが、AirTagを含めた紛失防止タグは見つかって捨てられたらまったく意味がなくなるので目立つデザインはマイナスにもなります。

子どもの迷子防止など見守るためにAirTagを持たせたいという親もいると思いますが、残念ながらAppleはそういった使い方を推奨していません。

推奨しない理由として近くにAppleユーザーがいない場合は位置情報を確認できないことやストーカー対策のためにAirTagが持ち主のiPhoneから一定期間離れると(発売時点で3日間と案内されていますが、今後のアップデートで変わる可能性があるとのこと)自動的に音が鳴る仕組みがあげられています。

ただ、子どもと3日間離れているという状況は頻繁にあるわけではなく、リアルタイムに位置情報が反映されないとしてもおおよその範囲でどこにいるのかがわかれば迷子になったときも探す時に多少は役に立つはず。少なくとも無いよりはマシです。子ども見守る用途としてAppleが推奨しているApple Watchのファミリー共有設定は日本国内ではauユーザーしか利用できないのでAirTagで代用するというのは個人的にはアリです。

AirTagの販売価格は1個3,800円。おトクな4個セットは12,800円で、Apple公式ストアやAmazonのApple公式ストア、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルのキャリア公式サイトでも販売されています。

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