人気ブランドAnkerから待望の高速ワイヤレス充電器「Anker PowerWave」シリーズが発売された。冷却ファンを内蔵することで発熱を抑制し充電効率を極限まで高めることで充電スピードの30%高速化を実現。iPhoneは最大7.5W、Galaxyは最大10Wするなど高速な充電スピードと安全性を両立した新しいワイヤレス充電器のレビューをお届けする。
Anker Japan
GOOD
- 冷却ファン内蔵で高い充電スピードと安全性を確保
- スタンド型で顔認証や動画視聴も快適
- iPhoneの高速ワイヤレス充電(最大7.5W)に対応
- Androidの高速ワイヤレス充電(最大10W)に対応
- Quick Charge 3.0対応の急速充電器付き
- ホワイトカラー、スタイリッシュなボディ
BAD
- 付属している充電ケーブルが短い
ホワイトカラーで統一、シンプルなデザインのワイヤレス充電器
昨年発売されたAppleのiPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plusがようやくワイヤレス充電に対応した。iOS 11.2からは高速ワイヤレス充電をサポートすることで最大の弱点となっていた充電スピードを解消。しかし高速ワイヤレス充電をサポートした充電器は数が少なく当初はApple公式サイトで発売されている2機種のみ徐々に増えてはいるが通常の充電器ほど充実しているわけではない。そんななか人気ブランドAnkerからも待望の高速ワイヤレス充電器が2018年5月11日に発売された。
ワイヤレス充電器「Anker PowerWave」シリーズはパッド型の「Anker PowerWave 7.5 Pad」とスタンド型の「Anker PowerWave 7.5 Stand」の2種類をラインナップする。今回はAnkerから提供を頂いたスタンド型をレビューする。
パッケージにはAnker PowerWave 7.5 Stand本体に加えて説明書、microUSBケーブル、Quick Charge 3.0に対応したUSB充電アダプタが同梱されている。ワイヤレス充電器には専用のACアダプタを本体に接続して使用するものとUSB急速充電器と本体をUSBケーブルで接続して使うものがあるがAnker PowerWaveは後者の方式。ACアダプタを使用した製品に対してコンセント周りがスッキリし、USB充電アダプタを取り外して旅行や出張時に携帯することで外出先でも充電ができる。
USB充電アダプタは急速充電に対応したモデル。おそらく、Amazon.co.jpで1,699円で販売されている「Anker PowerPort+ 1」でQuick Charge 3.0に対応したスマートフォンやタブレットならわずか35分で80%の充電が可能。残念ながらiPhoneはQuick Charge 3.0には対応していないが、Anker独自技術PowerIQによって急速で充電される。なお、アダプタのサイズは小さくはないためマルチタップに挿して利用する場合は注意が必要。電源プラグは折り畳みの収納式で持ち運びにも優れている。
USB充電アダプタ、USBケーブル、Anker PowerWave 7.5 Stand本体すべてホワイトカラーで統一されていてデザインがシンプルなためMacなどApple製品との相性も良い。安定してスマートフォンを置ける横置きのパッド型に比べて縦置きのスタンド型は安定性が気になるところだが、底面とパッド部がすべりにくい素材になっているためよほど雑な置き方をしないかぎり安定性など気にする必要はない。
充電パッドにワイヤレス充電に対応したスマートフォンを置くだけですぐに充電がスタートする。ワイヤレス充電が正常に行われている場合はスタンド部に配置されたブルーのLEDが常時点灯する。LEDが点滅している場合は金属検知や異常な温度を検出したエラー状態を示し充電は行われない。また、ワイヤレス充電器本体と接続するUSB充電アダプタがQuick Charge 3.0非対応製品の場合もエラーになる。LEDの明るさはほんのりで強烈な明るさではないので寝室に置いても問題はない。
冷却ファン内蔵でケーブル充電よりも高速にフル充電、安全性も確保
ワイヤレス充電は通常のケーブル充電と違って熱が発生しやすい。Anker PowerWaveは過充電保護や異物探知など優れた保護機能に加え、冷却ファンを搭載することで充電器本体の発熱・放熱を軽減し安全性を確保。発熱の抑制によって充電効率を極限まで高めることで従来のワイヤレス充電器に比べて充電スピードの約30%の高速化を実現した。気になる冷却ファンの音は耳をすましてようやく聞こえる程度。通常利用はもちろん、枕元から離せば寝室に置いて充電しても睡眠に影響はないはずだ。
高速ワイヤレス充電はiOS 11.2以降にアップデートしたiPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plusと、SamsungのGalaxy S9、Galaxy S9+、Galaxy S8、Galaxy S8+、Galaxy S7、Galaxy S7 edge、Galaxy S6 edge+、Galaxy Note5が対応する。実際にiPhone Xを充電したところ通常のワイヤレス充電ではフル充電までに5時間30分もかかっていたが、Anker PowerWaveではケーブル充電よりも早い3時間15分でフル充電になった。これは冷却ファンによる効果が高いのだろう。ワイヤレス充電では熱が発生すると充電スピードを減速して熱を抑えようとするが、冷却ファンによって発熱を軽減することで高速なまま充電できるようだ。
スタンド型の「Anker PowerWave 7.5 Stand」は利便性にも優れる。本体内に充電コイルが2つ内蔵されているため、縦向きだけでなく横向きで動画を視聴したままワイヤレス充電が可能。スタンド機能を利用して充電しながらスマートフォンを操作することはもちろん、顔認証用のカメラが真上を向いてしまうパッド型と違ってスタンド型はスマートフォンのカメラがこちらを向くため顔認証による画面ロックもスムーズに解除できる。心配されるケースを付けたままでのワイヤレス充電も可能。ただし、ケースの厚みが5mm以上だったり、金属製や磁気を帯びたケース、ケース内にクレジットカードを入れている場合は充電前に取り外す必要がある。
最もオススメしたい高速ワイヤレス充電器「Anker PowerWave」
冒頭で書いたとおりiPhoneの高速ワイヤレス充電をサポートした製品は徐々に増えているものの充実はしていない。とりあえず思いつくのはApple公式サイトで販売されている「Belkin Boost Up Wireless Charging Pad」、「mophie wireless charging base」の2製品と前回レビューした「RP-PC069」、「RP-PC066」、そして今回Ankerが発売した「Anker PowerWave 7.5 Stand」と「Anker PowerWave 7.5 Pad」の8製品だが、Ankerのワイヤレス充電器は他の製品と比べて1,000円〜2,500円ほど安く設定されている。他の製品にはない冷却ファンを内蔵しながらの低価格には驚きだ。
充電しながらのゲームや読書など“ながら充電”の機会が多い人には2時間足らずでiPhone Xをフル充電できるケーブルの高速充電をオススメするが、PCを使っている時や就寝前の充電など、スマートフォンを使っていない時の充電のストレスを解消したいならケーブルを探したり、スマートフォンに挿すことなくスマートフォンを置くだけで充電できるワイヤレス充電をオススメしたい。唯一の不満は付属しているmicroUSBケーブルが0.9mと短いこと。電源タップが遠い場合は1.8mのケーブルも購入した方が良い。スタンド型の「Anker PowerWave 7.5 Stand」は4,999円、パッド型の「Anker PowerWave 7.5 Pad」は4,499円でAmazon.co.jpにて販売中だ。
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